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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:バント・ウォーカーズ(スタンダード)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:バント・ウォーカーズ(スタンダード)

by 岩SHOW

 毎日毎日、《密輸人の回転翼機》に触れている気がする。ここらでいっちょ他の機体の話でも。

 《耕作者の荷馬車》はリー・シー・ティアン/Lee Shi Tianらがプロツアーで使用した「4色機体」デッキに採用され、打点の向上とタッチの黒&青マナの運用をスムーズにした。良い機体である。

 《高速警備車》は......個人的には、前評判よりも使用された枚数は少なかったように思う。4マナ5/3速攻トランプルというスペックは、4ターン目以降に隙あらば飛んでくる無情の弾丸である。このカードの存在が、スタンダードからプレインズウォーカーを消し去ってしまうのではないか......というのがシーズン開幕前の多くのプレイヤーの予想だった。

 ......ご存知の通り、プロツアーでは警備車の姿を見ることはあまりなく......《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と《ドビン・バーン》の活躍を見ることとなった。その翌週の国内外のイベントでは「白青ミッドレンジ(フラッシュ)」が大活躍。というわけで、この環境では《高速警備車》に怯えずにプレインズウォーカーを使っても良さそうである(瞬速持ちからは目を背けながら)。早速そんな願望を形にしていたデッキを見つけたので、そんなもんこの場で紹介せざるを得ないだろうと。「バント・ウォーカーズ」推参ッ。

Jamie Roberts - 「バント・ウォーカーズ」
『カラデシュ』ゲームデー @ Games By The Beach トップ8 / スタンダード (2016年10月23日)[MO] [ARENA]
4 《平地
2 《
4 《要塞化した村
2 《梢の眺望
3 《植物の聖域
3 《伐採地の滝
4 《霊気拠点

-土地(22)-

3 《スレイベンの検査官
4 《森の代言者
2 《呪文捕らえ
2 《大天使アヴァシン
1 《発明の天使

-クリーチャー(12)-
4 《ニッサの誓い
2 《領事の権限
3 《石の宣告
1 《鑽火の輝き
1 《空鯨捕りの一撃
1 《隔離の場
2 《燻蒸
4 《ゼンディカーの代弁者、ニッサ
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン
3 《実地研究者、タミヨウ
2 《ドビン・バーン

-呪文(26)-
1 《呪文捕らえ
1 《激変の機械巨人
2 《断片化
1 《鑽火の輝き
2 《集団的努力
2 《停滞の罠
1 《人工物への興味
2 《即時却下
1 《領事府による拘禁
1 《腹黒い意志
1 《ドビン・バーン

-サイドボード(15)-
mtgtop8.com より引用)

 バント(白青緑)カラーのプレインズウォーカーを12枚! よくばりデッキであるが、そのふり切れた姿勢たるやよし。構成員は......2016年前半「緑白トークン」で大暴れしたニッサ&ギデオン、バントカラーを代表する1枚《実地研究者、タミヨウ》、そして『カラデシュ』よりの使者《ドビン・バーン》だ。

 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》はバリバリに環境を定義するカードとして活躍しているが、《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》の姿を見るのは久しぶりである。このデッキでは「緑白トークン」のように4枚採用され、3ターン目に彼女を呼び出して植物トークンを得る動きがベストムーブとなるように設計されている。0/1なんか出している場合じゃないと言われてはいたが、依然としてニッサ→ギデオンとマナカーブ通りに動けた際の盤面制圧力は高いようだ。

 《ドビン・バーン》は対コントロールにおけるアドバンテージ・エンジンっぷりをプロツアーでは見せつけてくれた。自身のデッキと同速度・あるいは遅いデッキを相手にした時に大いに輝くプレインズウォーカーである。[+1]能力で対戦相手のクリーチャーをサイズダウンさせ、殴らせない&《密輸人の回転翼機》に搭乗させないようにしつつ、増やした忠誠値を[-1]能力で手札とライフに還元、これを交互に繰り返しつつ、《大天使アヴァシン》などの他の脅威を展開していければ、勝利は目の前。残念ながら[-7]能力は効果的なデッキとそうでないデッキが大きく分かれるため、これを狙うというよりはカードを引いていってアヴァシンやギデオンのようなゲームを終わらせる力を持ったカードに繋ぐことを意識した方が良いのかもしれない(もちろん、対戦相手が不用意にフルタップして来たら容赦なくロックしてやると良い)。

 そしてタミヨウ。彼女は3色のプレインズウォーカーだけあってやれることが豊富。[+1]能力は警戒持ちの《森の代言者》《大天使アヴァシン》と相性抜群。この能力は対戦相手のクリーチャーも対象に取れるので、牽制としても用いていこう。対戦相手にとっては殴ればカードを引かれ、殴らなければプレインズウォーカーをのさばらせてしまうと、そのおいしくなさに頭を悩ませてくれることだろう。[-2]能力は自衛であり、ゲーム終盤では盤面をこじ開けてダメージを叩き込むのを手伝ってくれる決定力の高い能力。クリーチャー以外の土地でないパーマネントにも触れることができるので、流行りの回転翼機+ギデオン本人の攻撃を食い止められることは覚えておこう。[-7]能力ははっきり言ってぶっ壊れ。実戦の場で炸裂させて、すべてが0マナという愉悦マジックを味わいたいものである。

 その他の部分は扱いやすいバントカラーのクリーチャー&呪文という構成。ここで注目したいのは、エンチャント。《ドロモカの命令》が環境を去ったことで、のびのびエンチャントが使えるようになったのだ。《ニッサの誓い》は便利な緑の《思案》であり、3色デッキでのプレインズウォーカーの運用を助けてくれる。割られにくくなった《隔離の場》は複数のパーマネントを消し飛ばす必殺技として数々の勝利をもたらしてくれることだろう。

 面白いカードとしては《領事の権限》が採用されている。対戦相手のクリーチャーがタップ状態で戦場に出る、ということで《燻蒸》で流した返しに即クリーチャーを出されてそれが《密輸人の回転翼機》に乗り込んで......という展開を防ぐことができる優れもの。《大天使アヴァシン》をこちらだけアンタップインで使えるというのもなんともズルい。ビートダウンデッキであれば《異端聖戦士、サリア》を用いるところだが、このデッキはプレインズウォーカー・コントロールということもあって軽くて使いやすくライフも回復できるこのエンチャントを採用しているのだろう。これは使い勝手が気になるところだ。

 「緑白トークン」とコントロールのハイブリッドといった感じのデッキであるが、個人的にはもっとクリーチャーを増やして「緑白トークン」寄りにするか、あるいは同じニッサでも《生命の力、ニッサ》を採用してよりコントロール寄りの構築にしても面白いかなと思う。

 背景世界でプレインズウォーカーたちが居並ぶ場面が増えたおかげで、こういったデッキを使っている時の楽しさは以前よりも増していることだろう。《ゲートウォッチ配備》を上手く使えるデッキが出てきたりするのだろうか? 楽しみに見守っていきたい所存である。

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