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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:Shape Anew(モダン)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:Shape Anew(モダン)

by 岩SHOW

 3月の開幕を飾るグランプリはモダンだ。イタリアのボローニャと、オーストラリアのメルボルン、アメリカのデトロイトでそれぞれ3月4日から6日までイベントが行われる。日本にお住まいであれば、オーストラリアへの遠征は比較的楽。一方ボローニャと言えば、「美食の街」として知られている。春は旅行のシーズン、海外旅行を兼ねてこれらのグランプリに参加される方もおられるのでは? 日本から、皆様のご武運を祈っております。

 もし僕がどれかのグランプリに参加するのであれば、せっかくなので派手なデッキを持ち込みたいところ。モダンは、やりたいことやったもん勝ちとよく耳にする。他のフォーマットのような受けて捌いてというデッキよりも、自分からガンガン動いて攻めて勝つものだと。日本が誇るプロツアー王者・プラチナレベルプロプレイヤー瀧村和幸氏いわく「モダンは相撲」だそうだ。そんなやりたいことをぶつけ合うゲームであれば、どうせならド派手なコンボでも決めて勝ちたい。そんなロマン派の欲求を満たしてくれそうなコンボデッキがこれだ。

lessthanhubi - 「Shape Anew」
Magic Online Modern Constructed League #1175259 (2016年2月7日)[MO] [ARENA]
1 《平地
2 《
1 《
2 《神聖なる泉
1 《聖なる鋳造所
2 《蒸気孔
4 《溢れかえる岸辺
4 《沸騰する小湖
3 《天界の列柱
1 《硫黄の滝
1 《僻地の灯台
1 《幽霊街
1 《ちらつき蛾の生息地

-土地(24)-

3 《瞬唱の魔道士
1 《荒廃鋼の巨像
3 《飛行機械技師
2 《刃の接合者
2 《ピア・ナラーとキラン・ナラー
2 《修復の天使

-クリーチャー(13)-
4 《稲妻
4 《血清の幻視
3 《流刑への道
2 《呪文嵌め
2 《イゼットの魔除け
2 《稲妻のらせん
2 《マナ漏出
1 《電解
3 《新たな造形

-呪文(23)-
1 《嵐の神、ケラノス
1 《ワームとぐろエンジン
2 《払拭
1 《稲妻のらせん
1 《呪文滑り
1 《神々の憤怒
2 《塵への崩壊
2 《至高の評決
2 《摩耗 // 損耗
1 《殴打頭蓋
1 《思考を築く者、ジェイス

-サイドボード(15)-

 lessthanhubiがMagic Onlineのモダンリーグで使用し、見事5-0という結果を残したデッキだ。このデッキリストを見た時、アルファベット順にカードが並んでいたため二段目にいきなり《荒廃鋼の巨像》とかいうとんでもない文字列が並んでいて驚きとワクワクを隠せなくなった。他に採用されているカードは、アーティファクト・クリーチャー・トークンを作り上げる能力を持ったクリーチャーが複数と、デッキ名にもなっている《新たな造形》。このデッキには《荒廃鋼の巨像》以外のアーティファクト「カード」は入っていないため、《新たな造形》を唱えて飛行機械などのトークンを生け贄に捧げれば、11/11トランプル・感染・破壊不能がマジンGO! 《飛行機械技師》が隣にいれば、なんと速攻パンチでGame Over!

 このワンショットキルを搭載しつつも、コンボを決めずともジェスカイカラー(青白赤)の除去・打ち消しで相手を妨害しつつ、《ピア・ナラーとキラン・ナラー》ら優秀なクリーチャーで殴り勝つことができるのが強み。《刃の接合者》+《修復の天使》で先制攻撃ゴーレム軍団を結成し、《現実を砕くもの》なんかを討ち取れば気持ちいいことこの上なし!

 かつてモダン環境に君臨していた「青赤双子」(※1)も、ビートプランでも勝てるし隙を突いて瞬殺コンボもできる、というのが強みだった。新たな定番コンボとして、まずは今週末のグランプリで結果を残せるか、要注目だ。

 ......う〜む、ボローニャ風カツレツかぁ......行きたいなぁボローニャ......。

(※1:かつてモダンという環境に君臨していた、その象徴。《詐欺師の総督》(or《やっかい児》)+《欠片の双子》(or《鏡割りのキキジキ》)で無限にトークンを生み出して攻撃して勝利するコンボを主軸に、青のカウンター・赤の火力など優秀なインスタント呪文で構成されたデッキ。コンボを決めずとも相手を妨害しつつ《瞬唱の魔道士》と《詐欺師の総督》らで殴り勝つ戦略が取れるのがデッキの強み。緑をタッチして《タルモゴイフ》などを採用しより殴りに特化した構成のデッキも。2016年1月18日、《欠片の双子》が禁止され消滅した。愛好家の多いデッキで、今でもその禁止を嘆く声は多い。)

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