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Making Magic -マジック開発秘話-
20の年、20の教訓 その1
20の年、20の教訓 その1
Mark Rosewater / Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru
2016年5月30日
年に一度、「Game Developers Conference」という世界最大規模のゲーム作成者の大会がある。確かにその中心になるのはビデオゲームなのだが、アナログゲームも少しは参加している。実際、今年は私がその代表の1人だったのだ。私は、単一のゲームを20年間デザインし続けてきた間に学んだ多くの教訓についてのスピーチをした。そのスピーチをそのまま見たいなら、こちらの動画を見てくれたまえ(約1時間ある)。聞くよりも読むほうが好きな諸君(あるいは1時間という時間がない諸君)のために、このスピーチを3部作の記事にまとめようと思う。楽しんでもらえれば幸いである。
20の年、20の教訓
昨年、私はマジックを作り続けた20周年を祝った。2003年からずっと、私はマジックの主席デザイナーを務めている。ゲーム業界でもほとんど成し遂げた人のいないこと、つまり、単一のゲームを20年間作り続けるということを成し遂げた。ほとんどのゲームは20年生き残りすらしないので、これは比較的珍しい実績である。私がウィザーズ・オブ・ザ・コーストに入って以来、我々は86種類のランダム・ブースター製品と、69種類の構築済み製品、それ以外にも数多くのオンライン製品、ライセンス製品などなどの製品を作ってきた。我々は14000種類以上のカードをデザインしてきたのだ。
私はこの20年を振り返り、様々な教訓を得てきたことに気づいた。そして、20個、つまり平均して年に1個の教訓というのは1時間のスピーチにちょうどいい量だろう。ところで、これらの教訓は時系列順でもなく、また特定の時期を表しているわけでもない(暦年ごとに1つの教訓を得ているわけではない)。単に、この順番が理解しやすいというだけのことである。
教訓それぞれについて、最初に私のマジック作成歴の中で起こったことを例として取り上げ、そのあとで教訓と、それに関する解説を連ねている。
教訓#1
1つめの教訓は、2006年の10月、『時のらせん』セットに端を発する。そのセットには、待機というメカニズムが存在した。
待機は、時間を換金、あるいは換マナするメカニズムである。通常、呪文をプレイしたらすぐに解決されるが、待機の場合はずっと少ない支払いで済む代わりに唱えられるまで何ターンか待たなければならない。ここでは《遍歴のカゲロウ獣》を例に挙げる。
このカードを普通に唱えたければ7マナが必要になるが、待機で唱える場合はわずか2マナで済む。代償は。これが戦場に出るまでに4ターン待たなければならないということだ。ここに問題があった。プレイテストの結果、プレイヤーは常に待機クリーチャーが唱えられたらすぐにそれで攻撃したいと思うものだということがわかった。しかし、マジックのルールでは、クリーチャーを唱えたターンには、そのクリーチャーがこのルールを無視する速攻という能力を持っていないかぎり、そのクリーチャーでは攻撃できないのだ。
この問題を掘り下げていくと、プレイヤーは待機クリーチャーを出すまでにかなりの時間待っているので、ようやくそのクリーチャーを手に入れたプレイヤーは、それですぐに攻撃できるのが妥当だと考えるのだとわかった。
我々はカードを書きなおして攻撃できないのだと思いださせるようにしようとした。視認できる記号も試した。クリーチャーが戦場に出るのを戦闘の後にすることで攻撃できないようにしようともした。結局、解決方法は本当に単純なものだった。攻撃できるようにしたのである。我々は待機クリーチャー全てに速攻を与え、プレイヤーが望むように行動できるようにしたのだ。このことから得られたのが、1つめの教訓である。
教訓#1:人間の本性に逆らうのは、勝ち目のない戦いである
ゲームデザイン(そして、受け手と関わるほとんどのこと)において、「受け手を知れ」ということわざがある。つまるところ、ゲームデザインにおいては受け手は人間である。人間には複雑な行動原理がある。気まぐれなこともあるが、理解は可能なのだ。人間というのは強情なものだと覚えておかねばならない。人間はやりたい方法で物事を行い、それを変えるのは困難なのだ。
私が長年の間に得た教訓は、プレイヤーをゲームに合わせて変えるべきではなく、ゲームをプレイヤーに合わせて変えるべきなのだということである。勝ち目のない戦いに自ら臨むことがないようにするのだ。人間の慣れというものは強力な力を持つ。我々は習慣の生き物であり、変化を恐れるものなのだ。携帯電話のように進歩によって人間の習慣を変えてしまうものもあるが、あなたのゲームがそういった革新的なものに名を連ねることを期待すべきではない。
教訓#2
今度の教訓は、2012年5月、『アヴァシンの帰還』セットの話になる。このセットのすべてのカードの中で、一番不満の声が多かったものがこれである。
圧倒的だった。このカードについて不満を言った人数は、他のすべてを合わせたより多かったのだ。その理由は、このパワーレベルか、と言われると、そうではない。《グリセルブランド》は、古いフォーマットでも使われるほど非常に強力である。フレイバーか、と言われると、そうでもない。リリアナはもっとも人気のあるプレインズウォーカーの1人で、《グリセルブランド》はリリアナが永遠の若さを求めて契約した4人の悪魔の1人である。フレイバー的にも充分だ。
それでは、問題は何だったのか。《グリセルブランド》のパワーが7で、タフネスが7で、7点のライフを支払って7枚のカードを引くことができる。そして、コストは......8マナである。このことから得られたのが、この2つめの教訓である。
教訓#2:美学は重要である
1つ目の教訓は人間の習慣についての話だったが、この2つ目の教訓は人間の認知に関する話である。私は大学でコミュニケーション学を学んだが、その講義の中に美学に注目する必要があるものがあった。美学には様々な呼び名がある。「芸術の哲学」や「美しさの科学」などと呼ばれることがあるが、美学は人間が世界をどう認知するかに関する科学的研究なのだ。
科学者は世界を旅して様々な背景を持ち様々な地域や様々な文化圏から来た人々に、物事をにどう認知しているか聞くことで美学について学ぶものである。そしてわかったことが、あらゆる境界を超え、人間の脳の働きに関連しているように思える様々な類似性があるということである。脳が探しているのは、例えば均衡や対称性、パターン性といった特定の性質なのである。
ゲームにおいては、人々はゲームの要素が特定の雰囲気を持つことを期待している、ということになる。視覚上の美学だけではなく(マジックは視覚上の美学に優れている)、ゲームの組み立てのあり方においても、正しいと感じるかどうかがあるのだ。
美学を満たさなければ、プレイヤーは不安になり、ゲームに集中できなくなり、ゲームが何なのかではなく何でないのかに意識を向けるようになる。美学は飾りではなく、プレイヤーがゲームを認知するあり方に影響を及ぼすものなのだ。人間の本性にも逆らうべきではないが、人間の認知にも逆らうべきではないのだ。
教訓#3
次の教訓は2011年末から2012年始にかけて、『イニストラード』と『闇の隆盛』の話である。『イニストラード』の舞台はゴシックホラーの世界で、私はデザインにトップダウン(フレイバー優先)の手法を使うことに興味があった。私が使った技法の1つが、最終的に非常に有効だったのだが、両デザイン・チームにおけるクリエイティブ代理のジェンナ・ヘランド/Jenna Hellandに刺激的なカード名を列挙してもらうというものだった。その後、デザイン会議においてそのカード名を元にトップダウンでカードを作ったのだ。この技法は非常にうまくいき、この2つのセットで多くのカードが採用されることになった。
このデザインの成功から得られた教訓がこれである。
教訓#3:芳醇さは重要である
私はよく人間は先入観を持つものだと言っている。ゲームを始める前に、人生の経験を積んでおり、その中には様々なポップカルチャーの共通認識も含まれている。つまり、デザイナーは1から始める必要はないのだ。受け手には既に情緒的反応があり、デザイナーはそれを基にできるのだ。例えば、マジックにおいてゾンビの説明はされていない。プレイヤーは既にゾンビについて、長年ポップカルチャーを見てきて得た情緒的な理解がある。マジックはその知識を元に、豊かで感情的なゲーム体験を作り出すことができる。ここで、プレイヤーがこれを見ることを想定してみよう。
《終わり無き死者の列》 アート:Ryan Yee |
0から作り出すことができるどのようなものと比べても、これのほうがずっとインパクトがある。既存のものに対して、受け手には情緒的な積み立てがたっぷりあるものなのだ。ゲーム・デザイナーとして、これは使うべき、頼るべき道具である。今回の教訓は、道具の中にはプレイヤーがもともと持っているものもある、ということである。受け手の持つ、大量の情緒的積み立てを知ることで、それを利用することができるのだ。
教訓#4
この教訓の舞台となるのは2013年9月、『テーロス』セットである。『テーロス』ブロックはギリシャ神話をモチーフにしている。『イニストラード』同様、デザイン・チームはかなりの時間を割いて元ネタの話にあったカードをデザインしていた。我々(特に名を挙げるならケン・ネーグル/Ken Nagleだったと思う)が作ったカードのうち1枚のデザイン名が「トロイの木馬」であった。これは0/4の防衛持ちクリーチャーで、戦場に出たとき対戦相手がコントロールを得て、その後、新しいコントローラーのアップキープの開始時にその対戦相手が1/1の兵士・トークンを得る、というものだった。トロイの木馬を対戦相手の城壁の内側に送り込み、そして兵士がそこから湧き出てくるのだ。
初期のプレイテストで、このカードの評判は上々だった。多くの肯定的なフィードバックが得られた。ある時点で、クリエイティブ・チームがそのコンセプトを検討した。テーロスにはトロイはないので、カード名はトロイの木馬ではなく「アクロスの木馬」に変更された。そこで、担当者は1つのアイデアにたどり着いたのだ。木馬ではなく、もう一捻りしたらどうだろうか。木製のライオンというのはどうだろう。こうして、カード名が「アクロスの木馬」から「アクロスのライオン」に変更されることになった。
「アクロスのライオン」は「トロイの木馬」とは全く違う反応を受けた。プレイテスターはトロイの木馬は好きだったが、アクロスのライオンは好きではなかった。なぜこれを相手にあげなければならないのか、なぜこれが兵士を作るのか。カードの意味がわからない。カードを変更しすぎて、プレイヤーは元ネタとのつながりを見失い、奇妙でバラバラな能力のただのカードだと感じてしまったのだ。我々はカード名を《アクロスの木馬》に戻し、木馬を描いたイラストにした。そうすると再び好評になったのだ。
このことから得られたのが、次の教訓である。
教訓#4:抱き合わせを活用せよ
芳醇さにはもう1つの有用な用法があるということである。芳醇さは、ゲームのメカニズムを伝えるための道具にもなるのだ。抱き合わせとは、「既存の知識を使ってゲームの情報を先に与えることで理解を早める」という意味の術語である。この好例が、飛行というメカニズムは簡単に教えられるということである。それよりも単純なメカニズムは存在するが、飛行ほど直感的なものはない。飛行のことを説明すると、誰もが同じ反応を示す。「ああ、わかった。飛んでるんだ」と。
抱き合わせのもう1つの例は、マジック以外のところから取ろう。ジョージ・ファン/George Fan、「Plants vs. Zombies」の作者はマジックの大ファンで(ダジャレではない)、数年前にオフィスを訪ねてきたことがある。彼との会話の中で、私は、なぜ植物とゾンビをテーマのクリーチャーとして選んだのか尋ねた。ジョージは、タワーディフェンスゲーム(「Plants vs. Zombies」を含むゲームの類型である)において、戦力は動くことができないものなので動けなくて配置できる戦力が必要だったと言った。植物を選んだのは、植物はいったん配置されたら動くことがないからである。文字通り、地面に根を張るわけだ。
ゾンビを使ったのは、動きが遅くて波状攻撃を仕掛けてくる戦力が必要だったからだという。ゾンビは遅いもので、多いもので、集団で襲ってくるものだ。つまり、植物とゾンビを選んだのは、それらが既存の知識から想像されるとおりに動くので、ゲームの展開を理解するのが簡単になるようにあえて選んだのである。
芳醇さは、受け手の感情を想起する助けになるのと同様に、理解の助けにもなるのだ。受け手の既存の知識を使うことで、ゲームを教えるのはずっと単純になるのだ(抱き合わせについて詳しく知りたい諸君のために、私は数年前にこれに関する記事を書いている)。
教訓#5
今回の教訓は2001年9月、『オデッセイ』セットに遡る。『オデッセイ』は私がリード・デザイナーを務めた2つ目のセットである。この話を理解する助けとして、まずカード・アドバンテージという概念について説明せねばならない。ブライアン・ワイズマン/Brian Weissmanはマジックの歴史上初めての、デッキ名を持ちコピーされて使われたデッキの作者として知られている。「ザ・デッキ/The Deck」と呼ばれたそのデッキは、マジックの世界に「カード・アドバンテージ」の概念を導入したのだ。カードには価値があるので、常に自分のカードを増やす(手札にせよ戦場にせよ)か、相手のカードを減らすかすることで、ゲームにおけるアドバンテージを得るのだ(コンセプトを非常に単純化しているということを明記しておこう)。
『オデッセイ』のデザインをしていた当時、私はカード・アドバンテージという概念を弄りたいと思っていた。トップ・プレイヤーが全員一致で良いものだと思っているものを取り上げたいと考えたのだ。そのための方法は......まず、このカードを見てもらいたい。
《巡視犬》は、手札を1枚捨てることで先制攻撃を得るという能力を持っている。興味深いことに、先制攻撃を得ること自体はそれほど重要ではない。《巡視犬》が戦場にあることで、必要に応じていくらでも手札からカードを捨てられることが重要なのだ。その理由は――
《クローサの獣》のようなカードである。見て分かる通り、『オデッセイ』には、自分の墓地に7枚以上のカードがある場合に有効になるスレッショルドというメカニズムが存在した。《クローサの獣》を例に取ると、1/1だったのが8/8になるのだ。こうなると、手札に7枚カードがあるなら、それらすべてを《巡視犬》で捨てて《クローサの獣》を8/8にすることが可能になる。カード・アドバンテージと矛盾するこの行動が戦略的に正解なことも多かったのだ。それでは、マジックの理論を根本的に歪めたこのセットについてプレイヤーの考えはどうだったのだろうか。
全体として、評価は低かった。プレイヤーは手札を投げ捨てたくはなかったのだ。彼らはカードをプレイしたかったのだ。確かに私はマジックを普通と違うようにすることには成功したが、プレイヤーのほとんどがしたくないと思うことをする必要はなかったのだ。このことから得られたのが、この教訓である。
教訓#5:「興味深い」と「面白い」を混同してはならない
これは開発部で常々話している概念である。刺激には2種類あり、知的刺激と感情的刺激に分けられるということがわかった。その前者は考える中で得られる刺激であり(「ふむ、これは非常に興味深い」)、後者は感情的反応を生み出すものである(「おお、こりゃ面白い!」)。マジックにおいては、カード・ファイルを見るのが知的刺激であり、カードでプレイするのは感情的刺激の比率が高いのだ。
ここでの教訓は、一般論として、我々人間は自分たちのことを知的生命体だと考えがちであるということだ。しかし、興味深いことに、科学者が我々の決定について研究したところ、判断は事実に基づいたものではなかった。人間は、思考よりも感情に基づいて判断することのほうがずっと多いのだ。つまり、ゲームを作る場合、受け手に対して知的、あるいは感情的のどちらで訴えることも可能であり、どちらも有用ではあるが、プレイヤーに感情のレベルで訴えた場合のほうがプレイヤーを満足させられることが多いということである。これは、ほとんどの人々にとって、感情的満足のほうが深く続き、反応の中心に位置するからなのだ。
開発部で新しいアイデアをいじっているとき、我々は「これは興味深いのか面白いのか」と自問自答している。読んで考えて楽しむカードなのか、プレイして楽しめるカードなのか、ということである。後者のほうが、ゲームを作る上で求めるべき感情的反響を作るのに近づいていると言えるのだ。
教訓#6
この教訓を得たのは『イニストラード』のデザイン時のことである。『イニストラード』は、フレイバーから始めてトップダウンでデザインした最初のセットである。初期に、私は受け手から引き出すべき反響を把握しようとしていた。他に頼るものもなかったので、私はトップダウン・デザインの元ネタ、つまりホラー系のポップカルチャーに焦点を当てることにしたのだ。何が人々をホラーに駆り立てるのか、そして『イニストラード』でそれを再現する方法はあるだろうか。
このことから、私は『イニストラード』のデザインにおける重要な気づきを得た。私はプレイヤーを怖がらせたいのだ。恐怖はホラーの原動力であり、それを想起するためにゲームのメカニズムを使うことができるか知りたかったのだ。デザイン・チームは闇堕ち、つまり無垢な存在が闇の存在、悪意ある存在に変わっていくことに焦点を当てた。両面カードの昼の面を見たプレイヤーが、夜の面でなにか悪いことが起こることを恐れるとわかっていたのだ。
我々は陰鬱メカニズムを作った。これは「死」に報いるメカニズムで、攻撃やブロックといった単純なことに全く新しい一面を与えるものである。対戦相手が攻撃してきたが、これをブロックして殺すべきか、それともそれこそが相手の狙いなのか。同様に、フラッシュバックは墓地にある呪文に、後で戻ってきてさらなる問題を引き起こすことになるという脅威性を持たせるメカニズムである。この両方のデザインが、通常に比べてプレイヤーが少し警戒を強めなければならなくする、サスペンスの要素を生み出すものだった。
このセットは販売されて、大成功を収めた。プレイヤーは『イニストラード』の雰囲気がどれほど気に入ったかを訴えてきた。このことから、この教訓が得られた。
教訓#6:ゲームで生み出したい感情を理解せよ
現在も継続中のテーマが、ゲーム・デザイナーはプレイヤーがそのゲームに対してどう感情的に反応するかに細心の注意を払わなければならないということである。成功したいのであれば、自分の受け手に何を体験させたいのかを正確に理解する必要があるのだ。ゲームに何を含めるべきかを知るためには、何を表したいのかを理解しなければならない。常に「このゲームの選択がプレイヤーの体験にどのような影響を与えるだろうか」と自問自答しなければならない。つまり、全体としての体験に寄与していない要素があるなら、それを取り除かなければならないのだ。
大学で、私は脚本執筆の講義を受けた。その時に講師が教えてくれたのが、私が常に意識している教訓である。
「どの1シーンよりも映画全体が重要で、どの1文よりもシーンが重要である」
つまり、どれだけそのシーンが素晴らしいものでも、それが映画全体に寄与していなければ、削らなければならない。同様に、どれだけその文が素晴らしくても、それがそのシーン全体に寄与していなければ、削らなければならない。これはゲームにも言えることである。ゲームの中に存在するすべては、そのゲームで作り出したい感情的なものに寄与していなければならず、寄与していないのなら取り除かなければならないのだ。何か素晴らしいカードがあったとしても、それが『イニストラード』で生み出したいサスペンスを想起させるものでないのなら、『イニストラード』に入れることには何の益もないのだ。実際、それが別の方向に進めば、そのカードが単体でどれほど素晴らしいものであっても、ゲームを能動的に壊すことになる。つまり、自分のゲームのすべての要素を批判的な目で見て、それが逆を向かずにそのゲームの目的に向かっていることを確認しなければならないということである。違う方向を向いているなら、取り除かなければならないのだ。
6つが終わって残り14
今日はここまで。この話には非常に自信があるので、この内容やこの記事へのアレンジに関するフィードバックがあれば聞かせてほしい。メール、各ソーシャルメディア(Twitter、Tumblr、Google+、Instagram)で(英語で)聞かせてくれたまえ。
それではまた次回、その2でお会いしよう。
その日まで、あなたがゲームをデザインし、そこからの教訓があなたとともにありますように。
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