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Daily Deck -今日のデッキ-

青赤「アーティファクトの魂込め」(スタンダード)

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青赤「アーティファクトの魂込め」(スタンダード)

Melissa DeTora

2015年8月6日


 2015年度プレイヤー・オブ・ザ・イヤーのマイク・シグリスト/Mike Sigristは、先週末のプロツアー『マジック・オリジン』にてユニークな戦略をとりました。「青赤《アーティファクトの魂込め》」は、『基本セット2015』の発売以来細々と存在し続けてきましたが、『マジック・オリジン』の登場により欠けていたものが埋まり、一気に第一線へと登り詰めたのです。

 昨年のプロツアーに向けてプレイテストを行った日々を思い出します。そのとき、「《アーティファクトの魂込め》」は私たちの中で最強デッキの一角でした。しかしその脆さと不安定さから、プロツアーを持っていくには至らないと私たちは判断しました。ではこのデッキは、昨年とどう変わったのでしょう? 最も強い追い風となったのは、このデッキ随一の――いや、スタンダード全体で見ても類まれなる強力カード、《搭載歩行機械》の追加です。このカードは今や、様々なスタンダードの戦略にて主力の座を獲得しています。そしてもちろん、アーティファクトを中心にしたデッキではひと際強い輝きを放つのです。

 もうひとつ、このデッキは素晴らしいカードを擁しています。それは《鋳造所の隊長》です。思い出しますね、このカードを初めて目にしたとき、私はすぐに《エーテリウムの達人》と比較しました。《鋳造所の隊長》は2/3止まりで、一方《エーテリウムの達人》は巨大なサイズになる可能性を秘めています。「親和」で使えば、《エーテリウムの達人》が10/10以上になることも当たり前のように起こりました。これと比べれば2/3はあまりに心許なく、私は《鋳造所の隊長》が使用に耐えるものだと考えなかったのです。ええ、それは間違いでしたね。このカードは《搭載歩行機械》と組み合わせるだけでも、今回のようなデッキに採用する価値があったのです。

「青赤《アーティファクトの魂込め》」は、現在のスタンダード環境で最速のデッキです。初手に《羽ばたき飛行機械》《バネ葉の太鼓》《ダークスティールの城塞》《》、そして《アーティファクトの魂込め》があれば、2ターン目にして破壊不能を持つ5/5のクリーチャーで攻撃が始められます。そして《爆片破》のおかげで4ターン目に勝負を決めることもできます。大抵のデッキは、破壊不能を持つ5/5のクリーチャーをゲームの早い段階で対処するすべを持っていません。私はプロツアー『マジック・オリジン』を観戦していて、マイクがほとんどのゲームで対戦相手が脅威を対処する手段をプレイできるだけの土地を並べる前に決着をつけていた様子を、目の当たりにしたのです。

Mike Sigrist - 青赤「アーティファクトの魂込め」
プロツアー『マジック・オリジン』準優勝 / スタンダード[MO] [ARENA]
6 《
1 《
4 《シヴの浅瀬
4 《天啓の神殿
1 《マナの合流点
4 《ダークスティールの城塞
1 《領事の鋳造所

-土地(21)-

4 《羽ばたき飛行機械
4 《搭載歩行機械
4 《ファイレクシアの破棄者
4 《鋳造所の隊長
4 《つむじ風のならず者

-クリーチャー(20)-
4 《幽霊火の刃
3 《バネ葉の太鼓
3 《頑固な否認
1 《巻き添え被害
4 《アーティファクトの魂込め
4 《爆片破

-呪文(19)-
1 《引き裂く流弾
4 《焙り焼き
3 《軽蔑的な一撃
1 《否認
3 《大地の断裂
3 《飛行機械の諜報網

-サイドボード(15)-
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