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企画記事
グランプリ・台北2016へ遠征してみませんか?~申し込み方法から現地のショップ紹介まで~
グランプリ・台北2016へ遠征してみませんか?~申し込み方法から現地のショップ紹介まで~
by 瀬尾 亜沙子
こんにちは、国内グランプリで写真撮影などをしております、瀬尾と申します。
6月24日(金)~26日(日)に「グランプリ・台北2016」が開催されますね! 台湾は日本から思ったより近い場所、この機会に海外グランプリへ遠征してみては? 実は先日、初めて台湾へ旅行に出かけたのですが、食べ物がおいしく、物価が安く、活気にあふれたいい街でした。この記事では「グランプリ・台北2016」に向けて、「マジック」と「観光」の両方を楽しめるようにガイドしてまいりたいと思います。
そもそも台湾とは、沖縄の南西に位置する熱帯の島で、面積は九州よりやや小さいくらい。その中心都市である台北は島の北端にあり、270万人が密集して暮らす大都市です。羽田空港や関西空港から飛行機で2~3時間で行くことができる台北は、日本との時差も1時間しかないですし、グランプリ会場も中心街からそんなに離れておらず便利です。海外グランプリといえども、金曜夕方に日本を出発すれば間に合いますので、社会人の方でも簡単に参加できます。
台北のカードショップ紹介 その1:地下にある秋葉原?
今回の旅行で私が訪れた、台北市内にあるカードショップをいくつかご紹介します。まずは、台北駅の地下街にあるショップたちです。
広大な台北駅地下街の一番はずれがホビー街になっています。私が行ったときにはイラストコンテストの入賞作品が地下街の壁に展示されていたのですが、どれもみな和装の女性が描かれ、プロ級のうまさでした。台北駅の地下街は広大で、日本でもおなじみのファーストフードの店から格安の服屋、水晶や祭壇などの縁起物を扱う店などが立ち並んでいます。台湾では雨の日も多いですが、そんなときにぶらぶら歩いて回るのにちょうどいい場所です。
その地下街を北西の端のほうまで歩くと、秋葉原や中野ブロードウェイのような雰囲気のエリアがあります。プライズやフィギュアがぎっしり並ぶ店やゲームセンター、さらにはメイドカフェ・執事カフェもあります。
このエリアに点在する数軒のカードショップは、マジック以外にもさまざまな日本のTCGを扱っていて、カウンターはびっしりと商品で埋め尽くされています。円相場によっても変わってきますが、日本よりも少し安く売られている商品がいろいろありました。中には狭いですがデュエルスペースもあり、常連客ふうの若者たちがカードを広げているようすは、日本とちっとも変わりません。
海外グランプリのおもしろさとは
海外グランプリに対して、敷居が高く感じる方もいると思います。確かに日本と異なる点はありますが、行きやすい台湾であればグランプリのために国内遠征するのとあまり変わらない感覚で出かけられますし、日本から参加するプレイヤーも大勢います。フォーマットがスタンダードなので、手になじんだデッキさえ持って行けば大丈夫。マジックを通じて国際交流しながら、ついでに観光も楽しんでみてはいかがでしょう?
準備編
それでは、まず「グランプリ・台北2016」への参加申し込みをしましょう。
主催者サイトから、「BASIC REGISTRATION」(基本の登録)を選び、赤い「Register」ボタンを押します。
続いて登録フォームからDCI番号、名前、メールアドレス、電話番号、国籍を入力します。
すると支払い画面に進みます。支払いはPayPalを利用します。PayPalを使ったことがない人は、アカウントを作成する必要がありますが、指示通りにクレジットカード番号、住所、連絡先などを入力すればすぐに申し込みは完了となります。登録したメールアドレスに、申し込み完了のメールが届いているはずですのでご確認ください。
ちなみにこちらの方法での申し込みは2200台湾元。台湾元は現在1元=3.5円くらいです。また、日本でのグランプリと同様にスリープインスペシャルやVIPサービスもありますので、興味がある方は主催者サイトでご確認ください。
続いて、飛行機とホテルを予約しましょう。
遅くとも、6月24日(金)の夜9時までに会場で参加受付を行なわなければなりません(土曜日の朝は受付が行なわれません)。ですので、それまでに現地に着けるように逆算して飛行機の便を取りましょう。オンラインで申し込みをしていなくても、6月24日(金)の夜9時までは、定員に達していない限り会場で参加受付が可能です。オンラインで申し込みを済ませていれば、そのまま土曜日の朝に会場に行けば大丈夫です。(5月7日修正)
なお、台北には桃園空港と松山空港という2つの空港があり、松山空港のほうは台北の中心街から非常に近いので、ラクしたいという方には松山空港の発着便をお勧めします。
空港からグランプリ会場までの交通
松山空港からは、R50のバスに乗って圓山站バス停下車。もしくはMRT(地下鉄)を文山内湖線→板南線→淡水線と乗り継いで圓山(Yuanshan)駅の1番出口へ。所要時間は乗り継ぎにもよりますがおよそ30分。
桃園空港からは1356-Bのバスに乗ってMRT圓山駅へ。所要時間は約50分です。どちらにせよ、台湾初心者であればタクシーに乗ってしまうのが一番簡単です。もちろん交通事情などによって所要時間は変動しますのでご承知おきください。
※画像は台北花博公園公式サイトから引用させていただきました。
MRTの乗り方
日本と似た券売機で切符を買います。紙の切符ではなく、コイン型の青いトークンが出てきますので、それを改札に押し当てると柵が開き、通れます。なお駅構内での飲食(ペットボトルなども含む)は禁止なのでご注意ください。
タクシーの乗り方
初乗りが70元と安く、何人かで相乗りするならお得です。行き先は住所を紙に書いて渡すのが安心。ドアは自動では開かないので、自分で開けましょう。
ところで、台湾に入境する際にはパスポートの残り期限が3か月以上残っていなければいけません。航空券は取ったものの飛行機に搭乗できないという悲しみを背負わないように気をつけてください。
ホテルは、値段を比較して予約できるWEBサイトなどを使い、会場のある圓山(Yuanshan)駅の近所や、そこへ行きやすい駅の近くで探すのがいいでしょう。ただしあまりにも値段が安いホテルは相部屋などで治安がよくない可能性があるので、ほどほどの価格帯をお勧めします。
大会編
大会の進行は日本でのグランプリと同じです。アナウンスは基本的に英語と中国語で行なわれますが、大会に出ている人ならおなじみの内容ですので、マジックのゲームを普通に進行する分にはなんとかなるでしょう。
ただし、デッキリストは英語で記入する必要があるので、デッキに日本語版のカードしか入っていない場合は注意が必要です。
対戦相手が中国語版のカードを使っていて効果がわからない、などの場合はプレイヤーどうしで勝手に解決せずに、ジャッジを呼びましょう。また、トラブルが起きた場合は意思疎通が大事になりますので、自信がなければ「ジャパニーズ スピーキング ジャッジ プリーズ」と頼むとよいでしょう。
台北のカードショップ紹介 その2:マジック特化型ショップ
次に紹介するカードショップは、MRTの中正記念堂駅の近くにある、「CardMasterGames」(住所:台北市南昌路一段23號3樓)というお店です。
台北では一二を争う規模でマジックを扱っているお店とのことで、中国語版の絶版ブースターパックやシングルカード、サプライがたくさんあり、プレリリースイベントやゲームデーなども開かれています。最近のパックはどれも1パック100元(350円程度)でした。
入り口。駅の2番出口を出て、警察の角を左に曲がり、大通りにある吉野家の向かいの狭い階段を登ると3階にあります。店内デュエルスペース壁には『モダンマスターズ』のフォイル版アンカットシートなどが飾られていました。本棚に、台湾で新エキスパンションごとに発行されていたというフルカラーの冊子が置いてありました。
台湾を観光しよう
せっかくですから、グランプリのついでに台北を観光しましょう! 会場から近い観光地をいくつかご紹介しますので、気になるところがあればぜひ足を延ばしてみてください。
古くて新しい迪化街
MRTの中山(Zhongshan)駅もしくは雙連(Shuanglian)駅から行けますが少し離れているので、タクシーが便利。古い街並みで、昔ながらの漢方や乾物を扱うお店の合間に、今ふうにリノベーションされたオシャレな雑貨屋やカフェがあります。
近くに布製品を扱う問屋街と縁結びの神様をまつるお寺、朝から開いている市場もあり、台湾市民の日常の暮らしを垣間見ることができます。
迪化街を歩くと、干しキノコ、ドライフルーツやからすみ、高麗人参、燕の巣などがずらりと並び、いろいろな匂いが漂ってきます。
ここで朝ご飯を食べました。並んだお惣菜の中から好きなものをお盆に取ります。たいへんおいしいお粥と卵焼きに豆腐の煮物、肉髭と呼ばれるそぼろなどをいただき、値段はわずか70元(250円程度)。ちなみにここはドラマ版の「孤独のグルメ」にも登場したお店だそうです。
人々の信仰心が伝わる龍山寺
MRTの龍山寺(Longshan Temple)駅を出てすぐにある観光名所で、夜遅くまでたくさんの人でにぎわっています。お線香を額に掲げて熱心にお祈りする人々や、台湾式のおみくじを引く儀式の一環として、半月型の木片をカランカランと投げている人が大勢います。
行った時は旧正月のお祝いでねぶたのような猿が飾られていました。
中も明るくきらびやかで、大勢の人がお線香をあげています。
この木片を2つ投げて、表と裏が出たらおみくじを引いてもよいというお告げになります。隣にあるお菓子は、神様へのお供え物です。
台湾らしさが詰まった夜市
縁日の屋台のような店がひしめき、たいへん活気がある夜市は台湾名物として有名です。グランプリ会場からほど近い、剣潭(Jiantan)駅から行く「士林夜市」が特に知られています。
私は龍山寺の横から続く、「艋舺夜市」を訪れました。スープや麺類、あんこ入りのお焼き、ミニトマトに干し梅を挟んで飴のようにした串などの屋台が並び、ピンポン玉を投げる射的ゲームの屋台などもあります。
奥のほうでアーケードの「華西街観光夜市」につながっており、こちらはうさんくさい雰囲気が漂っていてどこか昭和っぽいのですが、屋台でおいしそうなものを少しずつ買い、軒先のテーブルで食べると安上がりでおいしいですよ。
そのほか、会場からは少々離れていますが有名な観光地としては、国立故宮博物院(中国美術工芸コレクションは世界一とも)、台北101(市街地を一望できるタワー)、九份(「千と千尋の神隠し」の舞台になったと言われる古く趣のある街)などがあります。
お勧めの食べ物
台湾と言えば小籠包ですが、それ以外にもいろいろな名物があります。私が実際に食べた物を少しだけご紹介します。
一番のお勧めは胡椒餅です。上で紹介した龍山寺の近所に有名な店があったので行ってみました。狭くて薄暗い路地を入ったところにあり、番号札をもらって焼き上がりを15分ほど待ちます。出来たてアツアツの胡椒餅は中のお肉がごろごろして、外の皮がパリパリのスパイシーな肉まんという感じで、お酒に合いそうなおいしさです。熱い肉汁が噴出してやけどしそうになったので皆さんはご注意ください。
日本で食べ慣れた味がいいという方にも台湾は安心。セブンイレブン、モスバーガー、ミスタードーナツ、モーモーパラダイス、ビアードパパのシュークリーム、矢場とんなどなど、日本のお店がなんでもあります。余談ですが、吉野家は空いているけれどすき家は行列だそうです。旅行中にすき家は一度も見かけなかったので、数が少ないからだと思いますが......。なお日本のグランプリではおなじみの松屋は台湾にはないようです。
台北のカードショップ紹介 その3:あの人のお店
最後に紹介するのは、台北一の繁華街である中山駅の大通りから路地を入り、2階にある「遊戯中心(Game Square)」です(住所:台北市中山區中山北路1段135巷9號2樓)。
ここは台湾のトッププレイヤーとして日本でもおなじみの郭子敬(クオ・ツーチン)さんが去年の10月から始めたゲームカフェです。マジックのシングルカードも扱っていますがメインはボードゲームとなっており、友達連れで来たお客さんのお好みに応じてクオさんがお勧めのボードゲームを紹介してくれ、その場で遊べるそうです。
クオさん自身の好きなボードゲームをうかがったところ、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社から出ている協力型ゲーム「Betrayal at House on the Hill」(日本語版未発売)を挙げてくれました。ホラーテイストで、各自がキャラクターを受け持ち、ランダムにめくられる部屋タイルを探検しながら、罠や敵をかいくぐって館を脱出する方法を探すのですが、プレイヤーの中に1人裏切り者がいる......というゲーム。ボードゲームも好きという方はぜひ。
「遊戯中心」入り口店内のマジックコーナーとクオさん台湾の国別選手権の優勝トロフィーやワールド・マジック・カップのチーム戦優勝など、クオさんのトロフィーがたくさん飾られていました。
店内の黒板に書かれた利用規定によると、平日は14時から夜の2時まで、会員は4時間200元、非会員は250元。ソフトドリンク飲み放題で、ビールもあります。私はウーロン茶をいただきましたが、砂糖入りだったのでびっくりしました。
店内の棚にずらっと並ぶボードゲーム。日本でもおなじみのものがたくさんあります。
クオさんのお勧めゲーム「Betrayal at House on the Hill」クオさん(右下)たちと晩ご飯。右上は台湾の地域コーディネーターとして今回カードショップを案内してくださったジムさん、左下が日本語の得意なチェンさんです。カニ味噌の小籠包や焼き肉まん、鶏のかたまり肉をほろほろに煮込んだスープなどが激ウマでした!
ぜひご一緒に!
そんなわけで、いろいろとお勧めの「グランプリ・台北2016」へあなたもご一緒にいかがですか? 規模拡大を続ける日本のグランプリよりも参加者数が少ない傾向にあるので、上位成績をねらえるかも! 『イニストラードを覆う影』のスタンダード環境を楽しみつつ、今すぐ台湾旅行の計画を立てましょう!
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