READING

コラム

金子と塚本の「勝てる!マジック」

金子と塚本の「勝てる!マジック」 第3回:フォーマット

金子と塚本の「勝てる!マジック」 第3回:フォーマット

by 金子 真実 & 塚本 樹詩

登場人物:

金子 真実

ウィザーズ・オブ・ザ・コーストの人。塚本に押しかけられ突然弟子をとることになった。

好きな動物はネコ。

塚本 樹詩

マジック初心者。マジックの大きな舞台での活躍を夢見て、金子に弟子入りした。とにかく元気。

好きな動物はマンモス。

前回の勝てマジ!

リーグ戦に参加した塚本は1勝もできないまま終わり、金子に泣きついた。

金子との反省会で塚本は未知の単語を耳にする。金子の言う『フォーマット』とは一体......?


金子「それでは前回の最後に言ったとおり、今回は『フォーマット』についての説明をしていきたいと思います。」

JaceKaneko.jpg

塚本「待っていました!」

構築
  • スタンダード
  • ブロック構築
  • モダン
エターナル構築
  • ヴィンテージ
  • レガシー
リミテッド
  • シールドデッキ
  • ブースタードラフト(個人戦、双頭巨人戦のみ)
  • ロチェスタードラフト(3人チーム戦のみ)

金子「大きくは前回説明した『構築』と『リミテッド』の2種類に分かれるのですが、それぞれの中にさらに色々な種目があります。
 まず前提として、構築では基本的に60枚のデッキで対戦を行います。前回のリーグ戦の30枚の2倍の量ですね。それでは、構築のそれぞれのフォーマットについて説明していきます。」

スタンダード

スタンダードの枠に指定されているセットに含まれるカードのみでデッキを構築し、対戦する。指定されているセットは「マジック:ザ・ギャザリング イベント規定」の6.3で規定されており、だいたい過去1~2年分程度のセットが使用できる。


金子「マジックでもっとも人気のある『フォーマット』です。『スタンダード』は説明の通り、使えるカードに期間が設定されているので、カードを集めやすく、次々と新しいデッキが誕生するのが特徴です。なので、最初にはじめる構築戦として最も適しています。」

塚本「一番人気があるということは、『スタンダード』で強くなれば、それだけ注目されますかね?」

金子「はい、おそらく一番注目されやすいのもこの『フォーマット』なのではと思います。」

塚本「つまり......俺がマジックの『スタンダード』になる!」

金子「塚本......さん......? い、いや、頑張ってください......。」

モダン

カードの外枠のデザインが新しくなってから発売されたセットが使用可能(2003年の『基本セット第8版』と『ミラディン』以降のセット)。ローテーションはしないので、禁止カード以外の全てのカードを使用してデッキを構築することができる。


金子「当然といえば当然なのですが、『スタンダード』よりも使えるカードの種類が多いので、たくさんのデッキに可能性のある『フォーマット』です。」

塚本「どうやって『モダン』で使えるカードか見分けるんですか?」

金子「カードの枠のデザインで時期がわかるので、まずはそれを見分けられるようにするのがいいでしょう。」

新枠(左)と旧枠(右)

塚本「『モダン』......知的な響きですね! 金子さんみたいなので今日から名前を『モダン金子』に......。」

金子「......『ブロック構築』の説明に入ります!!!」

ブロック構築

指定された1つのブロックに含まれるカードのみでデッキを構築し、対戦するフォーマット。


金子「ブロックごとにその特色とも呼べるクリーチャーやキーワード能力があるので、そういった特色をより深く楽しめるのがこの『ブロック構築』です。
 他の構築戦に比べて使えるカードの種類が少ないので、マジックの技量がより求められる『フォーマット』でもあります。」

塚本「カードの種類が少ない構築戦なので、デッキが組みやすくて良いですね!」

金子「はい。でも、意外といろんなデッキが組めますよ。」

塚本「『ブロック構築』を制するものは世界を制す!!」

金子「次に行きますよ?」

レガシー&ヴィンテージ

レガシー

 レガシー・フォーマットのデッキには、禁止カードを除くすべてのマジックのカード・セットおよび基本セットに含まれるカード、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社が発行した特別セット、サプリメント、プロモ・カードを使用することができる。

 エキスパンションや特別セット(『From the Vault』や『マジック:ザ・ギャザリング 統率者』、『デュエルデッキ』、『コンスピラシー』など)は、そのエキスパンションや特別セットの発売日からレガシー・フォーマットで使用可能になる。

 プロモ・カードはそのプロモ・カードが発行された日からレガシー・フォーマットで使用可能になる。


ヴィンテージ

 ヴィンテージ・フォーマットのデッキには、禁止カードを除くすべてのマジックのカード・セットおよび基本セットに含まれるカード、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社が発行した特別セット、サプリメント、プロモ・カードを使用することができる。

 エキスパンションや特別セット(『From the Vault』や『マジック:ザ・ギャザリング 統率者』、『デュエルデッキ』、『コンスピラシー』など)は、そのエキスパンションや特別セットの発売日からヴィンテージ・フォーマットで使用可能になる。

 プロモ・カードはそのプロモ・カードが発行された日からヴィンテージ・フォーマットで使用可能になる。

 レガシーよりも禁止カードが少ないが、制限カードも存在し、制限カードはデッキに1枚しか入れることができない。


金子「『レガシー』と『ヴィンテージ』の違いは制限カードの有無です。『レガシー』に制限カードは設定されていませんが『ヴィンテージ』には設定されています。両方の『フォーマット』にデッキに入れてはいけないカードありますが、それを除けば今まで発売された全てのカードが使えるので、一番自由度が高いですね。この2つをあわせて『エターナル構築』と呼びます。」

塚本「俺の名をエターナルに......刻む!」

金子「それでは次は『リミテッド』の種目について説明してきます。」

塚本「このギャグ、これから先エターナルにスルーされそう......。」

シールドデッキ

未開封のブースター6パックを開封し、封入されていたカードから必要なカードを選び、好きな数の基本土地を加えて40枚以上のデッキを構築するフォーマット。


金子「塚本さんが先日参加した『リーグ戦』に一番近いのがこの『シールドデッキ』ですね、準備が少なく、少人数でも遊べるので、お手軽にマジックを楽しめますね。」

塚本「パックを剥くのが凄く楽しかったので、6パックなら『リーグ戦』の2倍の楽しさがありますね!」

金子「剥いて終わりにしないでください! むしろそこがスタートですよ!」

塚本「6パックあれば1人でもデッキを作る練習ができるのも良いところですね。」

金子「急に真面目に!」

ブースタードラフト

自分が取った40枚以上のカードでデッキをつくり対戦を行うフォーマット。未開封のブースターパックを開封し、回ってきたカードから1枚を取って隣に渡す「ピック」という手順を3パック分繰り返し、自分が取ったカードに好きな枚数の基本土地カードを加えてデッキを構築する。


2人チーム戦『双頭巨人戦』で行うブースタードラフトや、3人チーム戦でパックを公開してピックを行う『ロチェスタードラフト』といった亜種競技が存在する。


金子「ブースタードラフト自体は1人vs.1人で戦うフォーマットですが、『双頭巨人戦』でのブースタードラフトも存在します。これは2人vs.2人で戦うフォーマットなので友達と力を合わせて戦うことが可能です。」

塚本「僕が金子さんと『双頭巨人戦』で遊べば、二人で楽しめながら教えてもらえそうですね。」

金子「はい。なので始めたばかりの人は、上手な人を誘って一緒に遊べば色々と発見があると思います。」

塚本「僕は早く人生という『双頭巨人戦』をともに戦ってくれるパートナーをですね......。」

金子「急にリアルなことを言うのはやめてください!」


塚本「これで『フォーマット』のことはばっちりですよね! これでグランプリいけますね! うおおおおお! グランプリに出るぞおおおおおお!」

Tsukamoto.jpg

金子「ちょ、待ってください! もちろんいきなりグランプリに出場しても良いんですが、まずはもっと身近なイベントに参加されてみてはどうでしょうか?」

塚本「え? グランプリ以外にもイベントがあるんですか?」

金子「はい、マジックには様々な種類のイベントがあります。いろんな店舗で気軽に出れる簡単なイベントから、競技的なイベントまでいっぱい開催されていますよ! では、次回はイベントの種類について説明していきましょう。」

塚本「おおお! 楽しみ!!」

 続く

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER

サイト内検索