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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:ジャンド・コントロール(スタンダード)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:ジャンド・コントロール(スタンダード)
by 岩SHOW
かなり好みのリストを見つけてしまった。これを紹介する前にどういうものが好きかを記してみよう。
僕が中学生の頃には、今のようなネット環境もなく、マジックに関する情報は月刊誌や、たまに出るムック。今のように直感的にわかりやすい用語も少なく......例えば今で言うアグロデッキは、「ウィニー」や「ホード」なんて呼び方をしていた(ホードは相当レアな方だが)。
当時から中速デッキは存在したが、もちろん「ミッドレンジ」などという言葉もない。《のたうつウンパス》なんかを用いるデッキが大好きだった僕が使っていたのは、「攻撃的コントロール」なんて呼ばれたりしたものだ。今になってみると面白いよね、このフレーズ。
中型のクリーチャーを展開し、それらで殴ったり盤面を制圧しながら勝利へと突き進む点...打ち消しを扱うのは下手なので手札破壊で妨害する。これぞ、僕の好きなデッキタイプ。短期決戦でも長期戦でもないゲームスピードを目指すデッキすべてを「ミッドレンジ」と一括りにするのは味気なく、あえてこの時代に「攻撃的コントロール」と呼びたくなる時がある。
今回もそんな感覚を呼び起こす、攻撃性の高いコントロールデッキを紹介しよう。色はジャンド(黒赤緑)だ!
3 《沼》 2 《山》 2 《森》 4 《竜髑髏の山頂》 3 《泥濘の峡谷》 3 《花盛りの湿地》 4 《根縛りの岩山》 3 《隠れた茂み》 1 《ラムナプの遺跡》 1 《屍肉あさりの地》 -土地(26)- 4 《媒介者の修練者》 4 《栄光をもたらすもの》 2 《殺戮の暴君》 2 《害悪の機械巨人》 -クリーチャー(12)- |
2 《致命的な一押し》 4 《削剥》 1 《稲妻の一撃》 4 《大災厄》 1 《無許可の分解》 2 《ヴァンスの爆破砲》 2 《ヴラスカの侮辱》 3 《反逆の先導者、チャンドラ》 1 《生命の力、ニッサ》 2 《秘宝探究者、ヴラスカ》 -呪文(22)- |
2 《貪る死肉あさり》 1 《殺戮の暴君》 1 《害悪の機械巨人》 2 《強迫》 1 《致命的な一押し》 4 《失われた遺産》 2 《バントゥ最後の算段》 1 《焼けつく双陽》 1 《反逆の先導者、チャンドラ》 -サイドボード(15)- |
いやぁもう好み過ぎてね......手札破壊と除去に長け、アドバンテージ獲得源とフィニッシャーも豊富、これぞ攻撃的なコントロールデッキだ! というわけで......好きすぎてどこから話していいのか困るな。
まったく新しいカードについてピックアップするのが良いかな、ということで、このデッキは《秘宝探究者、ヴラスカ》を用いるデッキを探している時に見つけたものだ。
黒緑の2色を愛する者=ゴルガリストとして、このプレインズウォーカーは『イクサラン』の中でもかなり注目度の高い1枚だった。これをフィニッシャーに据えたデッキを組みたい!と思った人は決して少なくない。ただ、どういうデッキに採用すればいいのかは簡単に思いつくものではない。
同じように、これを使いたいけどデッキがなかなか......という1枚に《ヴァンスの爆破砲》がある。かつての《前哨地の包囲》を想起させるそのアドバンテージ獲得能力と、変身後は3点ダメージを与える固定砲台になるというデザインが、なんとも好いたらしいエンチャントだ。
この2枚の共通点は、サイドボードにお試し的に採用していることはちょくちょくあるが、メインから搭載しているデッキはそんなにないという点。そしてその2枚が抱き合わせでメインから採用されているこのデッキ。そそられないわけがない。実際に使ってみることにした。
使用感としては、見たまんま「さしてシナジーのないデッキ」である。これとこれを組み合わせるとこんなにお得に、みたいなカードの相互作用はほとんどない。が、いずれもパワーカードである。○○が戦場になければ弱い、というような自身の状況でカードパワーが変わるようなカードはない。捌いて捌いて、パワーカードをズドンズドンと叩きつけて相手を疲弊させて体力の差で勝利する。
単純なのだが、それゆえに相手を選ばずにパワフル。ヴァンスからのヴラスカらプレインズウォーカー連打という動きは、相手の悲鳴が聞こえてきそうでまさしく愉悦。とにかく除去して手札破壊して、相手を徹底的に追い込んで力でねじ伏せる。
ヴラスカももちろんそうだが、《栄光をもたらすもの》《害悪の機械巨人》《反逆の先導者、チャンドラ》のような、除去と勝利手段としての役割を兼ねるカードが最高に頼りになる。除去して終わり、ではいつまでたっても勝利には近づけないからね。《大災厄》も状況によって使い分けることができて、このデッキを成立させている縁の下の力持ち。
純粋なフィニッシャー枠である《殺戮の暴君》だが、このデッキではその強さも際立っているように感じた。消耗戦の末に降ってくるこの恐竜、どうにかできるデッキの方が少ないわな。僕はサイドボードの《強迫》を4枚にしてプレイしたのだが、《大災厄》と《強迫》と、そしてこの暴君で流行りの「青黒アズカンタ」は倒せる!
《媒介者の修練者》は、可もなく不可もなしといったところ。生きてターンが返ってくれば頼りになるんだけどもね、スタート時が0/1なのがなんとも辛い。この枠にマナ基盤を安定させるカードは確かに欲しい。《霊気との調和》でも入れて、他にエネルギーに関するカードを採用してみるか? なんていうことも考えているが、自身の状況に左右されないパワーカードで勝負する、というデッキの方向性とはズレてるよなぁなんて考えている。何かいいカードがあったら教えてね。
攻撃性を前面に押し出して、ゲームを支配(コントロール)していく動きは、回していて実に楽しいものだ。カードが強いので、トップデッキ対決になった時に常時ワクワク感に包まれて心地も良い。僕と同じようなデッキが好きだと思った人には、ぜひとも回していただきたいね。調整のしがいはある、果たして群雄割拠のメタゲームに食らいつけるか? 注目のデッキだ。
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