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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:エスパーGPG(スタンダード)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:エスパーGPG(スタンダード)
by 岩SHOW
いよいよ新環境で華々しいデビューを、リアルにて飾ったデッキを紹介できる! いつもこの開幕のタイムラグがなんとももどかしいのだが、もうそんなことに悩まされることもなくなった。面白そうなデッキ、ガンガン紹介していくって!
そんなわけで、いつも通りStarCityGames.com Standard Openより......今回は8位に入賞したインパクトのあるデッキを紹介だ! 見よ「エスパーGPG」!
6 《島》 3 《沼》 1 《異臭の池》 4 《水没した地下墓地》 1 《氷河の城砦》 4 《秘密の中庭》 4 《霊気拠点》 -土地(23)- 4 《査問長官》 4 《探求者の従者》 4 《歩行バリスタ》 4 《機知の勇者》 4 《人質取り》 4 《発明の天使》 2 《マガーンの鏖殺者、ヴォーナ》 -クリーチャー(26)- |
3 《致命的な一押し》 2 《航路の作成》 4 《来世への門》 2 《王神の贈り物》 -呪文(11)- |
2 《激変の機械巨人》 2 《スカラベの神》 4 《強迫》 1 《致命的な一押し》 3 《否認》 3 《ヴラスカの侮辱》 -サイドボード(15)- |
前環境より存在した、GPGデッキ。GPGとは《王神の贈り物》(God-Pharaoh's Gift)のこと。
これを主軸にした、墓地利用系コンボ・ビートダウンであるGPGデッキは、前環境にてギミックをガチャガチャするタイプのプレイヤーを虜にしていた(詳しくはコチラ)。ジェスカイ(白青赤)カラーで組まれることが主流だったが、今日紹介するものはエスパー(白青黒)カラーのそれで、しかも白はいざとなったら《発明の天使》を唱えるくらいのもので、主軸は青と黒という構成になっている。詳しく見ていこう。
墓地を肥やして《来世への門》を開く条件を満たさせ、《王神の贈り物》に繋いでクリーチャーを蘇らせる、デッキの基盤・下地を形成するカードが《査問長官》《機知の勇者》であることは変わらず。ここに新たに加わったのが《探求者の従者》だ。
ライブラリーの一番上のカードを公開、土地なら手札に、そうでなければそのカードを墓地に置いてもよいという「探検を行う」という新能力......地味ながら、このデッキと大変噛み合っている。
デッキの性質上、土地はそこそこの枚数を戦場に出したいが、あまり多くはデッキに入れられない。《探求者の従者》なら、その土地を見つけてくれるかもしれない。そうでなくても、手札に来てほしくない《発明の天使》なんかを墓地に直接落として《来世への門》のカウントを進めることができる。贈り物から永遠衆(4/4のゾンビとなった状態)として蘇らせても、次の永遠衆候補を墓地に埋めることで弾切れを防ぐという、状況によってはシブ~い活躍をしそうだ。このカードは、GPGデッキにおいてかつての《スレイベンの検査官》的な、序盤を支えるナイスカードとなりそうである。
また、青黒をメインとしてこのデッキを組ませる最大の理由となったのは《人質取り》だ。
コンボ成立前には普通に除去のように使って、己を護る手段として使って良い。なんだったら、そのまま人質としたクリーチャーを寝返らせて自身の駒として、巻き返しを図っても良い。これが贈り物を使えば、4/4速攻というスペックとなって戦場に舞い戻り、マナを払わずに展開できることで奪ったクリーチャーの即時展開を可能とする。とんでもなく良い!
このコンボだけで、多少の劣勢は一気に優勢にひっくり返ることだろう。限界、という状況もイーブンくらいまで持ち直せそうだ。第2・第3の人質をかっさらったり、《発明の天使》までつなぐことができれば、大逆転だって夢じゃない。
《マガーンの鏖殺者、ヴォーナ》が採用されているのも興味深い。このカードのプレビューを担当した者としては、しっかりと活躍してくれて嬉しい限りだ。
速攻を付けたら強いけど色がなぁ......なんて思っていたが、なるほどGPG! あのボーラスの贈り物だけあって、不可能を可能としてくれるぜ。4/4速攻・絆魂・警戒というバグとしか表現のできないスペックとなって殴りつつ、7点ライフを支払ってタップしてやることで土地以外のパーマネントを鏖(みなごろし)だ。ヴォーナ自身、そして文中に何度も登場する《発明の天使》のおかげで、このデッキはライフを大量に得ることができる。7点のライフなんざ安いもの、遠慮なく払って叩き潰してやろう。「ラムナプ・レッド」のようなデッキ相手には、能力を使わず立たせておいた方が強いかな。
《航路の作成》は墓地にカードを落とす手段として使っても良し、2マナ2枚ドローとしてアドバンテージを取っても良し、かなりイケている呪文だ。このカードの採用枚数も、その使い勝手次第では増えるかもしれないね。
個人的には《探求者の従者》の追加枠的に採用されている2枚という枚数は、クリーチャー枠も圧迫しておらず、とても好みである。墓地を肥やすという点では《巧みな軍略》の方が優れているが、純粋に2枚引けるというのは大変に魅力的だ。
《来世への門》《王神の贈り物》のGPGセットがある限り、この類のデッキはスタンダードにおいて存在感を示し続けることだろう。ここからどのような進化を見せてくれるのか、楽しみであり要注目のデッキだ!
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