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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:ラムナプ・レッド(スタンダード)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:ラムナプ・レッド(スタンダード)

by 岩SHOW

 前スタンダード環境で強かったデッキを思い浮かべてみよう。......はい、どうもありがとう。いくつか浮かび上がったと思うが、ほぼ全員が想起したデッキが1つあるね。「ラムナプ・レッド」だ。

 プロツアー『破滅の刻』を制し、その後も環境を真っ赤に染め上げた。対策されて消えてしまうのかと思いきや、速攻系赤単らしからぬ1枚で状況を跳ね返す高いカードパワーを持った《栄光をもたらすもの》《反逆の先導者、チャンドラ》を搭載しているため、一筋縄ではいかない。その他のデッキはすべてメインおよびサイドから「ラムナプ・レッド」に対する何かしたの戦略を持つことが義務付けられ、環境の顔といって差し支えのない存在感を示し続けた。

 「ラムナプ・レッド」がローテーションにより失ったものはなんだろう。《ファルケンラスの過食者》《村の伝書士》ら1マナクリーチャー8枚、そして《焼夷流》。これら3種がこのデッキから脱落することになる。思ったより少なかったな。《焼夷流》に関しては採用していないリストの方が多いくらいだったので損失とは言いがたい。1マナクリーチャーが合計8枚抜けるのは痛手ではあるが、これにも代わりはいるものである。

 それでは、それらが抜けた穴を新カードで埋めた「ラムナプ・レッド」の姿を見てみよう!

MrButtonz - 「ラムナプ・レッド」
Magic Online Competitive Standard Constructed League 5勝0敗 / スタンダード (2017年9月25日)[MO] [ARENA]
15 《
4 《ラムナプの遺跡
4 《陽焼けした砂漠
1 《屍肉あさりの地

-土地(24)-

4 《ボーマットの急使
4 《損魂魔道士
2 《帆綱走り
4 《地揺すりのケンラ
2 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ
4 《アン一門の壊し屋
4 《熱烈の神ハゾレト

-クリーチャー(24)-
4 《ショック
4 《稲妻の一撃
3 《削剥
1 《反逆の先導者、チャンドラ

-呪文(12)-
2 《ピア・ナラー
3 《栄光をもたらすもの
2 《チャンドラの敗北
2 《マグマのしぶき
1 《焼けつく双陽
1 《ヴァンスの爆破砲
2 《霊気圏の収集艇
2 《反逆の先導者、チャンドラ

-サイドボード(15)-

 全世界待望の《稲妻の一撃》、久しぶりに2マナ3点インスタントがスタンダードにご帰還だ。

 《焼夷流》のような副次的効果は何もないが、とにかくインスタントであることに価値がある。ブロック決定後、あるいは対戦相手のターン終了時、相手の出方を見てから投げつけられるインスタント火力はとにかく使いやすい。ソーサリーであれば割り切って行動しなければならなかったので、この交代はウェルカム! 《焼夷流》、また逢う日まで。

 1マナクリーチャー枠は、既存のカードから《損魂魔道士》が。果敢を持っているので打点は十分、《ボーマットの急使》と併せて素早くライフを削り取る動きは健在。そして、ここに加わるのが新たな1マナクリーチャーとして期待される《帆綱走り》だ。

 1マナ1/1先制攻撃、強襲能力で+1/+1カウンターを得ることができる。1マナ2/2先制攻撃というスペックのクリーチャーがいるのか調べてみたが、さすがにそこまで強いヤツはマジック25年の歴史でも存在しなかった(この《帆網走り》のような実質そのスペックのものは除く)。

 そんな前人未到のスペックになり得る《帆綱走り》、その強さはいかほどのものだろうか。1マナクリーチャーではあるものの、展開したいのは2ターン目というのがジレンマで、このリストでは2/2になれたらラッキーくらいの感覚で2枚採用されている。4枚採用するのとでは使用感は大きく異なるだろう。4枚採用した場合は多くの場面で1ターン目に1/1として展開しなければならないだろうが、それもそんなに悪いことではない。先制攻撃と《ショック》《稲妻の一撃》が絡めば大抵のクリーやーは突破できる。2枚目以降が2/2になれば万々歳の精神で運用すると良いだろう。

 唯一と言っていいほどの天敵であった《闇の掌握》が環境を去ったことで、《熱烈の神ハゾレト》の信頼度も前環境以上のものとなっているか。ただ、《イクサランの束縛》には注意が必要か。

 4マナのエンチャントであり、これでハゾレトが追放される前には1回は殴れているとは思うが......このエンチャントは追放したものと同名のカードを唱えることも封じてくるので、2号機発進といかなくなるのが辛いところ。手札にハゾレトが複数ある状態となったら、さっさとその起動型能力で捨ててしまってダメージに変換してしまった方が良いのかもしれない。

 まあ懸念することはこれぐらいで、とにかく黒い除去がパワーダウンしているので速攻クリーチャーたちの乱舞はそうそう止まることはないだろう。つまりこのデッキは相変わらず強い、そういうことだね。

 サイドボードの《ヴァンスの爆破砲》の使用感も気になるところだ。ズバンズバンと砲撃を決めて勝ってみたいものである。

回転

クリックで変身します

 あと個人的にとても強いカードだと思っている《風雲船長ラネリー》はこのデッキに入ってこないだろうか? 掲載される頃には「ラネリー・レッド」がすでに戦功を挙げているかもしれないね。素早いデッキで新環境のスタートダッシュ、決めてやれ!

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