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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:ヒューマン・ナイトフォール(モダン)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:ヒューマン・ナイトフォール(モダン)
by 岩SHOW
「人間」というクリーチャータイプは、マジックが生まれたその時から存在したわけではない。長らくは人間をカード化したものは「兵士」「ウィザード」など、職業を指すタイプのみを所有していた。
人間以外のタイプは「ゴブリン」「エルフ」という具合に部族名のタイプを持っており区別されていたのだが、これではゴブリンであり戦士であるクリーチャー、エルフでありドルイドであるクリーチャーを作るとややこしいことになってしまう。そんなわけで『ミラディン』より人間のタイプが導入されることになった。しかし人間だからというメリットはしばらくの間特になく、部族デッキが成立することはなかった。
さらに時代が進んで『イニストラード』にて、魔物と対峙し団結する人間の姿を描く意味合いで、ついに人間の部族シナジーが本格導入され、人間デッキが成立するようになった。今では割とお馴染みのデッキになりつつある。それもこれも「人間カンパニー」の影響だろう。《集合した中隊》で大量展開、《サリアの副官》を絡めて大量ダメージをはじき出す、人間の底力を見せるデッキとして当時のスタンダードでは暴れまわったものである。
現在はモダンでもこの中隊を絡めた人間デッキは強力なデッキとして認知されている。今日はそんなデッキの1つを見てみよう。グランプリ・バーミンガム2017にてTOP8入賞を成し遂げたリストがこれだ!
2 《森》 1 《平地》 2 《寺院の庭》 1 《繁殖池》 1 《踏み鳴らされる地》 1 《神聖なる泉》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《霧深い雨林》 1 《地平線の梢》 2 《魂の洞窟》 1 《ケッシグの狼の地》 1 《幽霊街》 -土地(21)- 4 《アヴァシンの巡礼者》 4 《教区の勇者》 4 《貴族の教主》 4 《サリアの副官》 2 《アヴァブルックの町長》 1 《スレイベンの守護者、サリア》 4 《聖遺の騎士》 4 《反射魔道士》 2 《永遠の証人》 -クリーチャー(29)- |
4 《流刑への道》 2 《珊瑚兜への撤退》 4 《集合した中隊》 -呪文(10)- |
2 《ブレンタンの炉の世話人》 2 《エーテル宣誓会の法学者》 1 《スレイベンの守護者、サリア》 2 《イゼットの静電術師》 2 《ヴィティアの背教者》 2 《神聖な協力》 2 《否認》 2 《石のような静寂》 -サイドボード(15)- |
ずらり並んだ29体の人間。学校のクラス1つ分と考えるとなんだか面白い。《アヴァシンの巡礼者》《貴族の教主》ら8枚のマナクリーチャーが基盤を支え、《集合した中隊》で横に並べて殴り勝つ、高速~中速で戦うデッキだ。いわゆるブン回りはあるが、それに全力投球というデッキではなく、じっくり盤面を作る形でも戦えるよという、とても扱いやすいデッキに仕上がっている。
ブン回りパターンを支えるのは《教区の勇者》《サリアの副官》だ。人間を展開していくだけでどんどんとサイズを上昇させ、恐るべき速度でライフを削り取ってしまう。《サリアの副官》は自身のサイズアップだけでなく、周りの人間も強化する能力が頼もしい。特に《集合した中隊》から飛び出して来た時には盤面を劇的に変えうる1枚だ。
この副官の追加の全体強化役として《アヴァブルックの町長》も戦線に加わっている。町長は人間としてだけでなく、狼男に変身しても単騎で高い性能を持つので、消耗戦時には切り札になることだろう。
盤面を構築して戦う際には《聖遺の騎士》がその力を発揮する。お馴染みの《珊瑚兜への撤退》コンボだ。
聖遺の能力で森か平地のタイプを持つ土地を生け贄に捧げてライブラリーから同タイプの土地をサーチ。これが戦場に出たことで《珊瑚兜への撤退》の能力が誘発。聖遺をアンタップして、マナを出したこれらの土地を生け贄にして......という工程を繰り返し、最後は《踏み鳴らされる地》から赤マナを確保しつつ《ケッシグの狼の地》を持ってきてマナを注ぎ込んでクリーチャーのパワーを爆発的に上昇させて大ダメージ! 上述のブン回りパターンをしのぎ切った相手が立て直す前にこのコンボを決めて勝ちたいところだ。
サイドボードのアーティファクト対策枠にマイナーな《ヴィティアの背教者》まで採用し、徹底した人間一色デッキ!......と思いきや、同じくサイドにキスキンである《ブレンタンの炉の世話人》がちゃっかりいるのが面白い。いつの日か、同様の能力を持った人間カードが作られた時、真の人間デッキは完成するのだろうか。
他の部族もうかうかしていられない。人間は大抵の次元に住んでいるので、今後ももっともっと強くなり続けるのは間違いない!
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