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方向性のスリヴァー

Cynthia Sheppard
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2019年5月22日

 

 『モダンホライゾン』のアート・ディレクションに着手したとき、私たちは、マジックの過去から現在までのクリエイティブを想起させる様々なものを通じて、長いあいだ自身のコレクションにカードを加え続けてきたプレイヤーたちへのご褒美になるようなものとして「モダンのプレイヤーにラブレターを書こう」と思っていました。

 このセットでスリヴァーが強くフィーチャーされると知って、私たちは『基本セット2014』以前のスリヴァーを指針にすることにしました。コンセプト・アーティストのサム・バーレイ/Sam Burleyは、尖った頭や単一中心の腕、複数のしっぽといったスリヴァーの骨格の主な要素を描いたコンセプト・アートをまとめました。

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 その外見を頭に入れて、私たちは『モダンホライゾン』用の新しいスリヴァーを具体化していきました。その中の数枚を、私たちが各カードのアートを発注するために使った、ケリー・ディグス/Kelly Diggesとアリソン・ルース/Alison Luhrsによるアートの説明と一緒に初公開しましょう。


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:5色

場所:地下のスリヴァーの巣の大きな室の内部

行動:伝説のスリヴァーの太母、つまりその巣のすべてのスリヴァーの母である「女王」スリヴァーに紹介される。彼女は非常に大きく、他のどのスリヴァーよりも強固である。これは特別で唯一無二のスリヴァーなので、尻尾の数や爪の数など、スリヴァーの一般的な構造とは異なっていてもよい。

 

 これは、アーティストのスヴェトリン・ヴェリノフ/Svetlin Velinovが初めてマジックに提供した伝統的な絵の1枚です! こぼれ話:時系列的にはこれが最初に描かれた絵ですが、スヴェトリンが描いた伝統的な絵は『灯争大戦』で先に公開されています。

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:黒・クリーチャー

場所:沼とか地面のある屋外

行動:浅い墓からスリヴァーが爪を伸ばして突き出している。爪は掘るために広がっており、1つでなく複数の先端がある可能性もある。このスリヴァーは半分死体であり、皮膚の一部は失われていてその下の骨や筋肉が見えている。

焦点:スリヴァー

雰囲気:エイリアンのプレデターで、死から蘇った感じ。


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:赤・クリーチャー

場所:草原

行動:スリヴァーで火の精霊である。身体は黒く焦げており、弾ける火に包まれている。頭の巻き毛や尾、爪の末端は火の中に消えているかもしれない。周囲の草は爆ぜたり燃えたりしているかもしれない。

焦点:スリヴァー

雰囲気:なし


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:緑・クリーチャー

場所:森

意図:このカードはメカニズム的に古いカードを連想させるものであり、もととなったアートで描かれているクリーチャーをなんとなく連想させるものにしたい。

行動:酸化銅のような皮膚のスリヴァーが森の中を滑り、獲物を狩っている。骨のような頭部は側面からは眼窩のように見えるが、そこに眼は存在しない。1本の長い爪は粘り気のある汁を滴らせている。地面の何かかもしれないし、樹液のような何かかもしれない。

焦点:スリヴァー

雰囲気:徘徊する狩人

 

 《鍛錬スリヴァー》は、特に、ジャスティン・スウィート/Justin Sweetによる《捕食スリス》のアートを想起させるものになっています。『モダンホライゾン』では、メカニズム的に似たカードをほのめかすアートやその他のイースターエッグを見かけることでしょう。

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(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)

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