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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ディミーア・コントロール:旅人、到来(スタンダード)

岩SHOW

 コントロールユーザーの皆さん、『兄弟戦争』スタンダード遊んでますか~ッ!

 現環境にはコントロール向けのカードが……実は質・量ともに揃っている。コントロールユーザーは今スタンダードを遊んでおくことをオススメするよ。

 まずコントロールといえばのカラー、青。打ち消しにより相手の行動を直接的に阻害し、コントロールにとって非常に重要なアドバンテージ獲得源としてドロー呪文はお家芸。この青に足りないのは、打ち消せなかったクリーチャーなどのパーマネントに対応する力。したがって、青+αの2色以上で組まれたコントロールが最も安定するものだ。

 特にクリーチャー除去に長けている色と言えば白と黒。昔から《神の怒り》《至高の評決》など全体除去に長けたアゾリウス(白青)派か、《チェイナーの布告》《致命的な一押し》などのピンポイント除去を得意とするディミーア(青黒)派か、どちらの青系コントロールが好きかは全体でも五分五分といったところかな。

 どちらかというと黒をチョイスしたデッキの方が玄人感があって、よりマニア向けかもしれない。白ほど柔軟ではなく、癖の強いカードを有する黒。そんな荒馬を乗りこなしてこそコントロールの神髄が味わえる!というわけだな。

 では今回は奥深い世界「ディミーア・コントロール」を紹介しよう。

Sonio - 「ディミーア・コントロール」
MTGアリーナ ミシック・ランク到達 / スタンダード(BO1) (2022年11月22日)[MO] [ARENA]
5 《
5 《
2 《地底の大河
4 《難破船の湿地
4 《ラフィーンの塔
4 《ザンダーの居室
1 《天上都市、大田原
1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼
-土地(26)-
 
-クリーチャー(0)-
4 《切り崩し
1 《考慮
1 《ローナの渦
4 《喉首狙い
3 《否認
2 《中略
2 《発見への渇望
1 《セレスタス
2 《悪賢い隠蔽
2 《底への引き込み
1 《不憫な悲哀の行進
4 《銀の精査
3 《ヴェールのリリアナ
4 《時間の旅人、テフェリー
-呪文(34)-
Sonio氏のTwitter より引用)

 

 青くて遅いデッキが手に入れた新戦力は《時間の旅人、テフェリー》。

 とりあえず「カードを引く」と書かれている恒久的なドロー源で、それだけでコントロールユーザーは「おっ」となることだろう。

 そしてこの新しいテフェリーはこのドローに強く関係するカードとしてデザインされている。[-2]能力ではトークンを生成する。このスピリット、テフェリーの分身はカード1枚を引くたびに+1/+1カウンターが置かれる。そしてテフェリー自身も同じくドローにより忠誠度を得られる。カードを引けば引くほど強固な盤面を構成できるのだ。

 スピリットは警戒も持っているので、まさしく攻防一体。ドローという手札を潤す手段を、勝利への近道として昇華! ブロック役を用意して耐えるためのカードでありつつも、機が訪れれば一気に勝ちに行ける攻防の切り替えの早さはコントロールのフィニッシャーとして申し分のないものだ。

 《時間の旅人、テフェリー》、実際問題かなり硬い。ゲームスピードを自分のペースに引きずり込めれば、この上ないカードパワーを存分に発揮してくれるはず! 要チェックの1枚だ。

 新テフェリーのおかげで《銀の精査》の評価は大きく上昇。スピリットを一気に育てて相手クリーチャーを討ち取るコンバット・トリックとして用いたいね。

 黒を選んだ理由、クリーチャー除去に関してはこちらも新戦力《喉首狙い》を搭載だ。

 懐かしき再録カードである。アーティファクトでないクリーチャーを破壊というその射程範囲の広さで、《キキジキの鏡像》だろうが《黙示録、シェオルドレッド》だろうが、環境の強力クリーチャーを軒並み2マナで排除! インスタントなので隙なく運用できるのが素晴らしいね。

 ただアーティファクト・クリーチャーにはどうやっても当てられないので、それ以外のクリーチャーにこれを優先して使用し、《ローナの渦》《不憫な悲哀の行進》などでしっかりと《勢団の銀行破り》などに対処していくことを意識するべしだね。

 全体除去も採用しており、このチョイスも面白い。《底への引き込み》だ。

 自身がコントロールしている土地の基本土地タイプの種類が多ければ多いほどマイナス修整値が上昇する。《ラフィーンの塔》《ザンダーの居室》と、島であり沼であり3つ目のタイプも持った土地を用いることで、青黒2色でありながら最大で-5/-5修整を与えるマナ効率に優れた全体除去として運用できるという算段だ。

 これらの土地にはサイクリングもついているため、テフェリーとの相性も◎。よく考えられた構成で、今後のコントロールの定番テクニックになるかもね。

 アゾリウスとはまた異なるシブい趣のディミーア型のコントロール。《時間の旅人、テフェリー》の到来は青いコントロールを更なる次元へと引き上げるか?

 こういうデッキが隆盛してきたのなら、重要視するべきは……打ち消されない呪文・除去耐性を持ったクリーチャー・カードを引かせないなどの妨害能力など。これらを備えたカードの評価が上昇するね。

 コントロールを使う側、対策する側、それぞれのデッキが環境末期にどれだけ進化するか? 楽しみだね。

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