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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

一家の長でデッキ構築(2)ザンダ―卿は歴史を刻む(スタンダード)

岩SHOW

 前回から始まった『ニューカペナの街角』の五大「一家」の長、リーダー、統治者……トップにあたる3色の伝説のクリーチャーカードを主役にしたデッキを作っていこうというシリーズ。

 2回目は色の順番的に貴顕廊、青黒赤の一家から《蒐集家、ザンダー卿》が主役だ。

 デーモンと契約したことで角を生やした吸血鬼、ザンダ―卿。彼はファイレクシアの侵攻とそれに抗った天使とデーモンの連合の時代を知る貴重な人物であり、現在は貴顕廊の長として博物館や画廊、書庫といった芸術や歴史を管理し……そして暗殺者を従え……ニューカペナの過去の歴史を伝えつつ、現在進行形のそれを編纂するポジションに就いている。

 ザンダ―はストーリー中でオブ・ニクシリスに敗れて命を落とすことになる。作中では執事のアンヘロへの置手紙とエルズペスへの約束を遺して退場するわけだが、ゲーム中では……死亡時に「恨みはらさでおくべきか」と言わんばかりの恨み節を残して去って行く。対戦相手の土地でないパーマネントを半分生け贄に捧げさせるという、黒らしいパワフルな除去能力だ。

 また、死亡時だけでなく戦場に出た際には手札を、攻撃した際にはライブラリーを半分にするというこれまた強烈な嫌がらせ能力も持っており、3色で7マナというコストに見合ったパワーカードに仕上がっている。

 例によって当コラムは『ニューカペナの街角』リリース直前に作成しているので、ザンダ―卿の実際のところの使用感はわからないのだが……キャラクターがカッコよくてイラストや枠の違いで見た目もイケてる、それだけでもデッキを組んでみる価値はあるってもんだ!

 というわけで今回はザンダ―卿をスタンダードで活かすデッキ作りに挑戦だ!

 ザンダ―卿の明確な弱点というか、カードとしての簡単に扱えないクセはハッキリと明確。マナ・コストだ。二度目になるが3色で7マナはハッキリ言って重たい。《河川滑りの小道》/《溶岩滑りの小道》などの両面2色土地、《難破船の湿地》のような3枚目以降の土地であればアンタップインの2色土地に加えて、《ザンダ―の居室》も加わった現スタンダードの土地事情。これらを見るに、各色マナを1つしか要求しないザンダ―は色マナの濃さという点ではまだかなり扱いやすい部類に入る。

 そのため問題視すべきは7というマナ総量になってくる。この問題をクリアするには2つ。使えるマナを増やす。もうひとつがコストを踏み倒す、という手法。歴史の編曲家たるザンダ―卿らしいのは……言うまでもなく後者だね。

 スタンダードでコストの踏み倒しをしようとするなら、リアニメイトがメインになってくるかな。墓地からクリーチャーを蘇らせる、黒ならではの戦法だ。

 それを行えるカードの候補として、まず予顕からだと4マナと比較的軽いコストでクリーチャーを釣り上げられる《潮による復活》は外せないかな。

 自身も攻撃役でありリアニメイト込みで一気にライフを詰める《真紅の花嫁、オリヴィア》も色が合っているので使わない手はない。

 そしてオリヴィアと併せることで「これは!」とテンションの上がった1枚が《憑依の航海》!

 同一のタイプを持つクリーチャーを2体リアニメイト可能で、ザンダ―とオリヴィアはともに吸血鬼という共通のタイプを持つ。ザンダ―で手札を削りつつ、オリヴィアで2枚目のザンダ―を釣り上げて片方のザンダ―が伝説ルールで墓地に置かれて能力誘発……アツいゲーム展開だ。もちろんシンプルにダブル・ザンダ―卿を狙っても良いね。

 これらのカードとともに、ザンダ―ら大型クリーチャーを手札から捨てたり切削でライブラリーから落としたりして、墓地に送り込むカードと組み合わせれば……。

岩SHOW - 「貴顕廊リアニメイト」
スタンダード (2022年5月)[MO] [ARENA]
1 《
1 《
1 《
2 《ザンダーの居室
3 《難破船の湿地
4 《清水の小道
2 《嵐削りの海岸
3 《河川滑りの小道
2 《憑依された峰
3 《荒廃踏みの小道
1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼

-土地(23)-

4 《エイヴンの心臓刺し
2 《玻璃池のミミック
1 《欲深き者、エヴリン
2 《真紅の花嫁、オリヴィア
1 《燃えルーンの悪魔
4 《蒐集家、ザンダー卿
1 《発展の暴君、ジン=ギタクシアス

-クリーチャー(15)-
2 《絞殺
1 《マラキールの再誕
4 《染みついた耽溺
2 《冥府の掌握
4 《貴顕廊一家の魔除け
2 《プリズマリの命令
1 《死体の爆発
4 《潮による復活
2 《憑依の航海
1 《食肉鉤虐殺事件

-呪文(23)-

 「貴顕廊リアニメイト」の出来上がり。ザンダ―卿が亡くなったという歴史を改ざんして、なかったことにしてしまえ。

 基本はクリーチャーやプレインズウォーカーを除去するコントロールデッキであり、相手の攻撃を凌ぎつつ、隙あらばインスタントである《染みついた耽溺》《プリズマリの命令》《貴顕廊一家の魔除け》で墓地にザンダ―などの大型クリーチャーを設置。

 リアニメイト呪文で切り返し、一転攻勢に躍り出る。いつまでも守り続けるのではなく攻めの要素を重視したコントロールだ。

 ザンダ―卿で対戦相手の手札やパーマネントといった資源を削りに削って、勝つ術を持たないボロボロの状態に追い込めば自然に勝利が舞い込んでくると。

 ザンダ―卿以外に《燃えルーンの悪魔》《発展の暴君、ジン=ギタクシアス》もリアニメイト候補として採用してみた。

 悪魔は墓地にカードを送り込めて後続を準備できる点を評価して、ギタクシアスは《貴顕廊一家の魔除け》をコピーして対戦相手のライフを一気に吸い取るという勝ちパターンに期待してのチョイスだ。

 他にクリーチャーとしては《欲深き者、エヴリン》は単体でも十分にアドバンテージを稼げて、吸血鬼が数体いることからさらなる獲得も狙えるリアニメイト以外での勝ち手段。

 《玻璃池のミミック》は土地の枠でありながら、ザンダ―のコピーにすることで相手のパーマネントを潰す至高の瞬間を味わえる1枚。

回転

 そして墓地を貯めやすい構成なので《エイヴンの心臓刺し》も外せないかなと。3/3飛行で接死も持つので、攻防ともに活躍してくれるはずだ。

 《蒐集家、ザンダー卿》は1枚で対戦相手をメチャクチャにしてしまえるポテンシャルを秘めたデンジャラスな1枚。吸血鬼であることからも、さまざまなフォーマットやデッキにて活躍が期待される。

 《傲慢な血王、ソリン》から手札に出せるというのもあって、パイオニアやモダン、ヒストリックでも暴れ回るかも?

 ストーリーでは負けてしまったが、ゲームではニクシリスとバチバチに火花を散らしてくれそうだ!

 では、明日はニューカペナの街を築き上げた労働者らの守護者の登場だ。お楽しみに。

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