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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

人気を集めたのはこの創始ドラゴン! アリーナでよく見る2つのデッキ(スタンダード、ヒストリック)

岩SHOW

 『ストリクスヘイヴン:魔法学院』リリースからもうすぐ2か月。もうそんなに!? 毎度ながらにビックリしてしまうね。

 このセットは5つの大学それぞれに所属する教員・生徒・そこで繰り広げられる講義などをカード化したものだった。現時点でどの大学が最もマジックプレイヤーの心を射止めたのか?

 その答えは……大学それぞれの創始ドラゴンがどれだけ使われているかに注目するとわかるかもしれない! 各大学の源流となった伝説のエルダー・ドラゴンたち。それらをカード化した5枚の神話レアの中で、スタンダードとヒストリックでよく見かけるものが……2枚ある!

 まずはスタンダードから!

Arne Huschenbeth - 「イゼット・テンポ」
Insight Esports Presents: Tier 1 Invitational 準優勝 / スタンダード (2021年5月22日)[MO] [ARENA]
6 《冠雪の島
4 《冠雪の山
4 《移り変わるフィヨルド
4 《河川滑りの小道
3 《不詳の安息地
4 《寓話の小道

-土地(25)-

4 《砕骨の巨人
4 《厚かましい借り手
2 《ガラゼス・プリズマリ
4 《黄金架のドラゴン

-クリーチャー(14)-
4 《霜噛み
3 《表現の反復
3 《精神迷わせの秘本
1 《本質の散乱
3 《神秘の論争
3 《襲来の予測
4 《アールンドの天啓

-呪文(21)-
2 《灰のフェニックス
2 《レッドキャップの乱闘
3 《焦熱の竜火
2 《燃えがら地獄
2 《軽蔑的な一撃
1 《本質の散乱
1 《否認
2 《アクロス戦争

-サイドボード(15)-
MTGMelee より引用)

 

 スタンダードで最も姿を見かける創始ドラゴンは《ガラゼス・プリズマリ》で間違いない。やはりサイクル中、最も軽い4マナというのは他と大きく差をつける要因になるね。

 3/4飛行とスペックもバランスが良く、攻守両方での活躍が見込める。能力も宝物を生成するというのが今の青赤にはよく噛み合っている。ということで「イゼット・ドラゴン」や「イゼット・テンポ」と呼ばれる青赤の中速デッキでよく使用されている。

 プリズマリと最も相性が良いカードは《黄金架のドラゴン》なのは言うまでもない。

 互いの能力で、それぞれが生成した宝物は戦場に残したままマナを得られたり、2マナ得られるようになったりする。そのマナでインスタントやソーサリーを唱えて手数で押したり《アールンドの天啓》でターンを得て対戦相手を圧倒する。

 《表現の反復》というかなり強いアドバンテージ獲得呪文を使えるのがこのデッキの強みで、このソーサリーで追放したカードを宝物から得たマナでしっかり唱えられるか否かが勝敗のポイントになってくるだろう。

 序盤はインスタントを構えて、対戦相手の仕掛けてくるアクションを捌いていく。《襲来の予測》をうまく予顕しておいて、無駄なくマナを使って対戦相手の自由なゲーム展開を阻害していきたい。

 いつまでも構えて勝つデッキではなく、プリズマリや黄金架で仕掛ける時にはダイナミックに。この見極めが肝心、スイッチを入れたように攻めに転じるデッキなので、そのタイミングはプレイを重ねて掴もう。対戦相手のデッキによっても異なるからね。

cesare cicolin - 「ジェスカイ・ターン」
Insight Esports Presents: Tier 1 Invitational 7位 / ヒストリック (2021年5月22日)[MO] [ARENA]
4 《
1 《
4 《蒸気孔
3 《硫黄の滝
4 《ラウグリンのトライオーム
4 《ドワーフの鉱山
4 《寓話の小道

-土地(24)-

3 《ヴェロマカス・ロアホールド

-クリーチャー(3)-
4 《渦まく知識
2 《信仰無き物あさり
4 《記憶の欠落
4 《プリズマリの命令
2 《焼けつく双陽
1 《神々の憤怒
4 《不屈の独創力
4 《ミジックスの熟達
4 《時間のねじれ
4 《マグマ・オパス

-呪文(33)-
3 《危険な航海
2 《霊気の疾風
4 《神秘の論争
1 《神々の憤怒
3 《サメ台風
2 《目覚めた猛火、チャンドラ

-サイドボード(15)-
MTGMelee より引用)

 

 続いてヒストリック。このフォーマットで遭遇頻度が上がっている「ジェスカイ・ターン」にその創始ドラゴンの姿はある。《ヴェロマカス・ロアホールド》だ!

 創始ドラゴンサイクル中、最もマナ総量が大きいもののひとつだが、その分得られるものも大きいというこれぞザ・パワーカード。そしてコストが重いのであれば、何らかの手段で踏み倒せというのがヒストリックの流儀だ。

 このデッキでは《不屈の独創力》からロアホールドを降臨させる!

 《プリズマリの命令》や《マグマ・オパス》、《ドワーフの鉱山》でそれぞれアーティファクトやクリーチャーであるトークンを生成し、これに対して《不屈の独創力》を唱える。ライブラリーには独創力でヒットするカードはロアホールドしかいないのでこれが確定で出てくる、と。

 そしてロアホールドで攻撃して、ライブラリーの一番上から7枚見てその中からインスタントかソーサリーを唱える。唱えたいのは《時間のねじれ》!

 追加ターンを得て、また攻撃→ねじれとループを発生させ、相手を一方的に攻撃し続けて勝つのを狙っている。

 ねじれ4枚だけでは足りないので、追加として《ミジックスの熟達》を。これで墓地のねじれをおかわりだ。墓地の呪文を唱えられるので、宝物を出すために捨てた《マグマ・オパス》を対象にしても強い。

 重いドラゴンのコストを踏み倒し、重い呪文のインスタントやソーサリーのコストも踏み倒す。そんな我がままなデッキが弱いわけがなく、綺麗に回ればどんなデッキでも一方的に粉砕可能だ。

 ただやることが一本道のデッキなので、対処自体も簡単ではある。そのためサイド後は《サメ台風》《目覚めた猛火、チャンドラ》と別のベクトルの勝ち手段を用意。

 どちらかといえばコントロール的に立ち回って、粘り勝つマジックに切り替えることも。3本目はコンボに戻したり、トリッキーに立ち回れるのも魅力的。

 というわけで今のところ、人気を集めている創始ドラゴンはプリズマリとロアホールドの2体! どちらも赤絡みなのが印象的だ。

 他の3体もそれぞれに魅力はあるカードなので、まだまだこれからの活躍に期待。この夏には「ダンジョンズ&ドラゴンズ」とのコラボセット『フォーゴトン・レルム探訪』もやってくるので、創始ドラゴンたちが本気を出すのはまだまだこれからかもしれない。皆も好きな大学の魔法を極めたデッキを作って、アッと言わせてちょうだいね!

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