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日本選手権11

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Deck Tech: 新しい緑単エルドラージ!

by Tomohiro Kaji  『基本セット2012(M12)』の登場に、《精神を刻む者、ジェイス》と《石鍛冶の神秘家》の禁止。  この短期間で劇的に変化したスタンダード環境で、ほとんどのプレイヤーがメタゲームの最有力候補に挙げたのが《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》だろう。  実際に、この日本選手権での最多勢力にもなり、4-0したデッキリストに目を通して見ても、22人中の7人が選択しており、初日はなかなか悪くない結果になっている。  ところで、同じ《原始のタイタン》を使ったもう一つのデッキである、「緑エルドラージ」はどこへいってしまったのだろう?
 例え《ジョラーガの樹語り》から加速したとしても、《原始のタイタン》からエルドラージに繋ぎ、アタックへ行かなければ滅殺できないので、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》ほどの即効性がないために廃れてしまったアーキタイプなのだが、プロツアー・名古屋準優勝の角岡が日本選手権に持ち込んだデッキがこれだ。
角岡 利幸
日本選手権2011(スタンダード) 1日目・4勝0敗[MO]
14 《
3 《カルニの庭
4 《エルドラージの寺院
4 《地盤の際

-土地(25)-

4 《草茂る胸壁
3 《ワームとぐろエンジン
2 《テラストドン
3 《無限に廻るもの、ウラモグ
2 《引き裂かれし永劫、エムラクール

-クリーチャー(14)-
4 《永遠溢れの杯
2 《古きものの活性
4 《不屈の自然
3 《探検
4 《流転の護符
4 《召喚の罠

-呪文(21)-
2 《呪文滑り
2 《最後のトロール、スラーン
3 《強情なベイロス
2 《ペラッカのワーム
3 《自然の要求
3 《忍び寄る腐食

-サイドボード(15)-
 デッキリストをよく見てみると、何か異変が起こっていることに気がつくだろう。  《ウギンの目》が無い?  そんな大したことではない。  クリーチャーの欄をよく見てほしい。  エルドラージが5枚って多くない?なんて話でもない。  《ワームとぐろエンジン》が3枚なんだ!、という話でもない。  このデッキには、緑のマナランプ系に当然のように入っている《原始のタイタン》が使われていないのだ。
 正直、自分は初見で4枚使われているものだとばっかり思っていたし、フィーチャーマッチでこのデッキを観ていたプレイヤーでさえ気がつかなかった。  では、どうしたらこんな構築が可能になったのだろう?  それはM12で再録された《流転の護符》の登場のお陰だ。
 このカードは4マナでキャスト、そして4マナで起動と普通のデッキにいれるにはとても重たく、ただデッキに入れただけでは踏み倒せるマナが少ないのでわざわざこのカードを使う意味がないのだが、《召喚の罠》同様に、《引き裂かれし永劫、エムラクール》とその仲間たち、そして《テラストドン》というデカブツを出すにはもってこいの1枚だ。  《引き裂かれし永劫、エムラクール》や、《無限に廻るもの、ウラモグ》のキャスト時の誘発能力はそれぞれ非常に強力だが、それさえ諦めればマナ加速経由の最速で4ターン目に戦場へと現れることになる。  そして特徴として、スピードアップに《草茂る胸壁》《永遠溢れの杯》《不屈の自然》《探検》と15枚の枠が取られており、2ターン目の行動に困ることはほぼないだろう。  この選択は赤いデッキを意識してか、《稲妻》で破壊される中途半端なクリーチャーには頼らない、という意思を感じる。  これによって、今まででは《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》にスピード負けしてしまっていたところが、サイドボードからの火力も怖くなく、今までにない新しい勝ち手段を手に入れ、《原始のタイタン》を出されたとしても、《引き裂かれし永劫、エムラクール》が間に合ってしまう。  また、この日本選手権でも人気な青黒や青白のコントロールに対しても、《流転の護符》と《召喚の罠》が打ち消し呪文対策になっており、少なくともエルドラージは唱えたときに一仕事終えてくれるので、相性は悪くない。  プロツアー・名古屋で逃したタイトルを、角岡は手に入れられるのだろうか?
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RESULTS

対戦結果 順位
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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