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日本選手権11
決勝: 森 勝洋(2006・2010) vs. 北山 雅也(2007)
By Tomohiro Kaji
『マジック:ザ・ギャザリング チャンネル』の中継の為に、フィーチャー席へ早めに来た二人。
デッキをシャッフルし、ダイスロールで先手後手を決めてすぐにでもゲームが始められる状況になると、動画関係のスタッフから10分後に放送が始まるというアナウンスが。
待っている時間が暇なので昨日のデッキで遊ぼうと森が声をかけ、北山はかばんの中から予選ラウンドで使っていたスーパーシールドのデッキを探しだした。
森が先手、飛行と《霊気の達人》から《ギデオンの法の番人》へと繋ぎ、1本先取。
続く2ゲーム、北山は《マナ漏出》とブロックからの《原始のタイタン》で1本取り返した。
そして二人はこのデッキでは決着をつけず、ビデオマッチを始めた。
二人が構築・使用しているデッキ・カードプールについては、前の記事『Battle of Champions: 決勝戦へ向けたデッキ構築』を参照いただきたい。
前のめりなビートを駆る先手の北山が《嵐前線のペガサス》を出せば、火力呪文が充実している森は即座に《ショック》。
北山は続けて《チャンドラのフェニックス》を呼び、速攻でダメージを刻みはじめる。
墓地から回収されてしまうことを考えると、赤黒の除去でこのカードを対処しても仕方がない森は、悩みながらも、狂喜しない《血のオーガ》を呼び出しクロックで釣り合いをとろうとする。
そして、北山が《ギデオンの法の番人》を加えれば、お返しの《ショック》で弾き飛ばし、攻撃後《嵐血の狂戦士》を狂喜の3/3で戦場へ。
クロックの大きくなった森は、さらにテンポ良く《センギアの吸血鬼》を盤面に加えると、
森 「ドヤッ(笑)」
っと笑顔で一言。
返しに北山は《セラの天使》を呼び出し、「《セラの天使》vs《センギアの吸血鬼》」という古典的な対決の場を作る。
しかし、それもつかの間。
森は《破滅の刃》からの総攻撃で一気にライフを減らし、《火葬》でトドメを刺した。
北山 0-1 森
Game 1が非常に早い展開で終わったのに対し、通常よりも何倍もあるサイドボードへと手が伸びてから悩みに悩む森と北山の両名。
北山は構築時にも気にしていた3枚の《天界の粛清》と、《機を見た援軍》2枚を入れるのだろうが、デッキのシナジーを壊さずに5枚分の枠を開けるのは難しく、ライブラリーから中途半端なカードを抜き出す。
森も色変えをするのかを再考するが、1ゲーム目に勝った感触からほぼそのままのデッキでGame 2へと臨んだ。
《嵐前線のペガサス》《嵐前線のペガサス》と連打する北山に、森は《垂直落下》《ショック》とスペルで対応する。
しかし、緑マナが足りない土地構成に対し、手札には《ガラクの仲間》2枚に、狂喜カードが2枚と、ドローが全くかみ合わない。
展開の悪い今のうちにと、北山は《雪花石の魔道士》《堂々たる撤廃者》を呼び、ダメージを稼ごうと画策する。
狂喜クリーチャーはブロックには役立たずなので、森は仕方なく《アラクナスの蜘蛛の巣》を《堂々たる撤廃者》へとエンチャントするが、クロックは止まらない。
さらに北山に《突撃するグリフィン》が加わり、ここで《森》を引かなければ間にあわない!
そんなギリギリのターン、森は名に違わず《森》をトップデック。《ガラクの仲間》をキャストし、《突撃するグリフィン》へ《火葬》を唱えて盤面を平らに戻そうとする。
だが北山は《ガラクの仲間》へ《ショック》を打ち込みアタック!
狂喜もできず、呪文の尽きた森にはただクリーチャーを唱えることしかできない。
そしてもう一枚の《ガラクの仲間》にも、北山の2枚目の《ショック》、続く逆転を賭けた《業火のタイタン》も、《天界の粛清》と北山は完璧に捌ききる。
そこから、お返しとばかりの北山の《太陽のタイタン》!
森の手札には《火の玉》があるが、X=6で唱えるにはあと1マナ足りない。
仕方なくクリーチャーを出すが、次のターンもドローは《チャンドラの憤慨》と、普段ならとても嬉しいはずのドローが、《太陽のタイタン》の解決にはやはり少しだけ届かない。
チャンプブロックを始め、あと土地1枚さえ引ければ、と時間を稼ごうとする森に提示されたのは、
トドメの《炎破のドラゴン》!
北山 2-1 森
『バトル・オブ・チャンピオン』、初代『王者の中の王者』は北山 雅也!
Game 1
森 勝洋 |
Game 2
先攻を選んだ北山の《雪花石の魔道士》からゲームが始まると、森は1ターン遅れの《ゴブリンの投火師》をキャストする。 そこから《血のオーガ》《嵐血の狂戦士》と、M12の最強色と言われる赤の狂喜クリーチャーを連打する森に、《ベナリアの古参兵》へ絆魂を与えてのダメージレースしようと北山は試みるが、対応しての《チャンドラの憤慨》と、逆にライフを失うハメになってしまう。 しかし、森は1ゲーム目ほどのドローには恵まれておらず、クリーチャー同士の相打ちで森の攻め手が失われていく。 なんとか森は《渋面の溶岩使い》を追加するが、北山は2枚目の《ベナリアの古参兵》を唱えながら、《渋面の溶岩使い》を《ショック》を与えて破壊した。 もちろん、森があえて大事なクリーチャーを除去にさらしたのにはワケがある。《グレイブディガー》から再度《渋面の溶岩使い》を唱える。 だがこれにも、北山は温存していた《天界の粛清》で《渋面の溶岩使い》を追放。 気がつけば劣勢な森、《縞瑪瑙の魔道士》を呼んだが、ライフを気にして北山の2枚目の《ベナリアの古参兵》と相打ちに使う。 そこに北山は、必殺の《太陽のタイタン》を戦場へ! そのまま《ベナリアの古参兵》《雪花石の魔道士》と墓地からカードを拾い上げ続ける6/6警戒という怪物は止まらないのだった。 北山 1-1 森 北山のサイドボードの《天界の粛清》を見てか、森はジャッジを呼んで基本土地をもらう。 デッキから黒いカードをすべて抜き出し、緑へのカラーチェンジを試みる。 だが、森はシャッフル中に自分のカードをめくってしまい、「バレたー(笑)」の声に北山は「見てません」と、目を覆うジェスチャー。 大量にスリーブされたカードの入れ替えを行っていた森が色を変えたことはバレバレだったので、お互いにあまり気にせずゲームを始めた。Game 3
北山 雅也 | |
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