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グランプリ・東京2016

観戦記事

準決勝:熊谷 陸(宮城) vs. Carlos Ballester(スペイン)

By 宮川 貴浩

 決勝進出をかけて争うのは、宮城からやってきた熊谷と、スペインからの刺客、カルロス・バジェステル・ガルシア/Carlos Ballester Garciaだ。

 熊谷は、Magic Onlineでもその名をはせる強豪プレイヤー。一方のバジェステルは、セミプロとして活躍し、グランプリ・セビリア2015でトップ4にも入賞している強者だ。

 グランプリチャンピオンの栄誉に王手をかけるのは、どちらか。

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 新旧あわせたイニストラードのカードの中で《大天使アヴァシン》が一番好きだと語るバジェステル。

 決勝に向かって、彼女にように華麗に羽ばたくことはできるだろうか。

ゲーム1

 バジェステルの《ニッサの誓い》、《スレイベンの検査官》のあと、熊谷は《巨森の予見者、ニッサ》、バジェステルは《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》と、両者が時代の違う二人のニッサを並べあう。

 バジェステルは《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を戦場に送り出すと、1回のトークン生成をはさみ、惜しまず紋章を獲得。2枚目の《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を追加する。

 トークンがたまってきたところでバジェステルは《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》の[-2]能力を使用し、アタックを仕掛けるが、これは熊谷が《大天使アヴァシン》を合わせ、ブロックでしのいだ。

 熊谷は返しのターンに《大天使アヴァシン》で《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を倒すことに成功すると、《保護者、リンヴァーラ》でライフ、盤面ともに一気に押し戻す。


ビッグアクションで戦況を見事にひっくり返す熊谷

 熊谷の航空戦力を止めることができないバジェステル。《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》を失い、《光輝の炎》でトークンの大半が焼き払われると、熊谷の場には《巨森の予見者、ニッサ》から即変身した《精霊信者の賢人、ニッサ》が。

 バジェステルは《荒野の確保》をX=6で唱えてなんとか望みをつなごうとするが、熊谷が適切なブロックを行うと、逆転の目は残されていなかった。

熊谷 1-0 バジェステル

ゲーム2

 序盤は、お互いが《ニッサの誓い》を連打する展開。

 バジェステルが3ターン目に出した《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》に対して、熊谷は《森の代言者》でアタックを繰り返す。しかし、植物・トークンにブロックされ続け、《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》の忠誠度は増える一方だ。

 熊谷は《不屈の追跡者》を戦場に送り出し、一刻も早く《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》を落としにかかるが、バジェステルは《大天使アヴァシン》で応戦。これは熊谷の《停滞の罠》が捌き、ようやく《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》にアタックが通った。


強力なカードが瞬速タイミングで両者の間を飛び交う

 土地を多く引き、《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》を失うと手札的にあとがないバジェステル。《石の宣告》で《不屈の追跡者》を除去し、続いて出てきた《大天使アヴァシン》には《翼切り》で対処する。しかし、熊谷の戦場には2枚目の《大天使アヴァシン》が舞い降りた。

 熊谷が《停滞の罠》で植物・トークンを排除してアタックすると、バジェステルも《停滞の罠》で《大天使アヴァシン》を追放するものの、残った《森の代言者》は既にパワー4。あと一歩だったバジェステルの《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》の奥義は、一気に遠のいてしまう。

 《精霊信者の賢人、ニッサ》、《龍王アタルカ》を戦線に加えて熊谷がバジェステルの戦場を荒野に変えると、バジェステルにはもはやなすすべがない。《ニッサの誓い》がある今の状況では、《ドロモカの命令》のエンチャントを生け贄に捧げさせるモードで《停滞の罠》にかかった《大天使アヴァシン》を救い出すこともかなわない。

 最後のドローも土地であることを確認したバジェステルは、さわやかに右手を差し出した。

熊谷 2-0 バジェステル

 現在のスタンダードを象徴するかのように《大天使アヴァシン》が勝負のカギを握った本マッチ。

 決勝でも、《大天使アヴァシン》は熊谷の危機に駆けつけてくれるだろうか。

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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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