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グランプリ・シンガポール2017

観戦記事

準決勝:Lim, Zhong Yi(シンガポール) vs. 齋藤 友晴(東京)

By Masashi Koyama

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リム・ツォン=イー vs. 齋藤 友晴

 地元シンガポール勢として唯一トップ8に進出し、準々決勝で日本の原根健太を下したリム・ツォン=イー。

 準決勝で対戦するのは彼が所属する「Hareruya Hopes」の仕掛人であり晴れる屋のオーナー、齋藤友晴だ。

 同じショップに所属していても、真剣勝負の場で相まみえれば立場は関係ない。

 頂を目指す勝負師たちが見ているのは、目の前のゲームの勝利だけだ。

ゲーム1

 後手リムが《猛竜の相棒》に対し、先手で1マリガンの齋藤が《群棲する猛竜》という立ち上がり。

 齋藤のマナジャンブを嫌ったリムは《猛竜の相棒》での攻撃を自重し、《這い回る心止虫》《凶兆艦隊の貯め込み屋》、そして《流血の空渡り》と横に展開する。

 齋藤は2体目の《群棲する猛竜》を展開し、現状の不可侵クロックである《流血の空渡り》を《水罠織り》で足止めする。

 が、リムは《軍団の上陸》をプレイすると、攻撃を自重していたクリーチャーたち全てで攻撃。《軍団の上陸》がすぐさま《一番砦、アダント》へと姿を変え、数で齋藤を圧倒し始める。

 齋藤は《葉を食む鞭尾》で飛行クロックこそ止めるものの、《一番砦、アダント》が機能している現状、長期戦となればなるほど不利になっていくだろう。

 齋藤は《群棲する猛竜》1体で攻撃へ向かうが、リムは《這い回る心止虫》で相討ちを選択する。

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リム・ツォン=イー

 齋藤はなおも残った《群棲する猛竜》で攻撃、リムがこれを通すと《川守りの恩恵》で《ティシャーナの道探し》ごと強化し、少しでもダメージを重ねようとする。

 ここで《流血の空渡り》の2体目以外大きなアクションを見せていなかったリムは、《崇高な阻止》で《葉を食む鞭尾》を止めると、《流血の空渡り》2体、吸血鬼・トークン3体、《凶兆艦隊の貯め込み屋》、《猛竜の相棒》でフルアタック!

 齋藤は《噛み付く帆背びれ》を瞬速でプレイし《猛竜の相棒》を一方的に討ち取るが、7点のダメージを受け、残りライフは5。

 齋藤は「絆魂」により回復しライフが17となったリムに《噛み付く帆背びれ》と《ティシャーナの道探し》で攻撃。《襲撃》を《噛み付く帆背びれ》に唱えてリムの《流血の空渡り》を落としつつ9点のダメージを与え、ダメージレースを逆転しようと模索する。

 が、リムはターンを迎えると軽やかに《闇の滋養》を齋藤に提示した。

 齋藤のライフは5。どうブロックしても2点のダメージを防ぐことはできない。

リム 1-0 齋藤

ゲーム2

 リムが1ターン目《軍団の上陸》というロケットスタート。

 これが変身してしまえばひとたまりもない齋藤は《川潜み》をトークンへの相討ち要員として差し出すのだが、リムは2ターン目に《凶兆艦隊の貯め込み屋》、そして3ターン目に2体目の《凶兆艦隊の貯め込み屋》と《這い回る心止虫》を展開すると、齋藤の《源流の歩哨》に負けると分かっていながら3体での攻撃を敢行し、《一番砦、アダント》がまたしても姿を現すことになった。

 齋藤は《群棲する猛竜》《深根の戦士》と展開し、《源流の歩哨》で攻撃に向かい、《這い回る心止虫》と相討たせたうえで《巨大な戦慄大口》を展開。トランプルで軍団の包囲網の突破を狙う。

 マナをフルオープンで返したリムは、齋藤のフルアタックを静かにスルーする。10点のダメージが与えられリムのライフは7。齋藤は《大物群れの操り手》を展開してターンを終了。リムは《吸血鬼の印》を《凶兆艦隊の貯め込み屋》にエンチャントし、全てのクリーチャーで齋藤めがけて殴り込む。

 吸血鬼・トークンをブロックした《大物群れの操り手》に《卑怯な行為》が打ち込まれ、これを《潜水》で躱した齋藤だったが、リムのライフは15まで回復した。

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齋藤 友晴

 齋藤は《巨大な戦慄大口》と《深根の戦士》でリムへ攻撃。これで再びリムのライフを一桁まで追い込むのだが、リムは《崇高な阻止》で《巨大な戦慄大口》を完全にストップ。

 齋藤はなおも《大物群れの操り手》と《深根の戦士》でダメージレースを挑むが、リムが《吸血鬼の印》付きの《凶兆艦隊の貯め込み屋》で攻撃したのに対し、《群棲する猛竜》たちでダブルブロックすると《闇の滋養》を打ち込まれ、盤面は崩壊してしまう。

 齋藤はこの状況を逆転することができず、爽やかにリムへ握手を求めたのだった。

リム 2-0 齋藤
リム・ツォン=イーが決勝戦進出!
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