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グランプリ・シンガポール2017

観戦記事

第13回戦:中村 修平(東京) vs. 齋藤 友晴(東京)

By 矢吹 哲也

 2日目第2ドラフト第1回戦。フィーチャーマッチエリアで対峙する両者はこの時点で2敗を喫しており、ここでさらに敗北を重ねた方はトップ8入賞争いから大きく後退することになる。

 その状況で実現した、ふたりのビッグネームによる対戦。中村 修平と齋藤 友晴の両名は、もはや自身何度目かもわからないトップ8入賞を目指し、歩みを止めない。

 中村が歩むのは、グランプリ優勝回数歴代単独1位への道。

 齋藤が歩むのは、7年ぶりのグランプリ優勝への道。

 ふたつの道が、ここで交差する。

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中村 修平 vs. 齋藤 友晴

ゲーム展開

 中村は軽量クリーチャーと《向こう見ず》による赤白のビートダウン戦略をドラフトし、対する齋藤は青緑のマーフォーク戦略に《秘宝探究者、ヴラスカ》をタッチした形。齋藤の側には序盤の戦力がやや少なく、中村が素早く押し切るか、齋藤が中村の攻勢を耐え盛り返すかが勝負の争点となる。

 第1ゲーム、先手の中村が《アダントの先兵》でスタートすると、続けて《帝国の槍騎兵》と展開し素早い攻撃を始めた。盤面に守り手を展開できない齋藤を尻目に、中村はさらに《帝国のエアロサウルス》を追加して一挙7点。齋藤は4ターン目にようやく《原野を目覚めさせる者》を繰り出したものの、《向こう見ず》を加えた中村の次なる攻撃を前に手も足も出ず。「負けです。つええ」と言葉を漏らした。

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立ち上がりから、齋藤に体勢を整えさせる隙を与えぬ猛攻をかけた中村。

 第2ゲーム、中村は再び2ターン目《アダントの先兵》。齋藤は3ターン目に《自然形成師》を展開すると、《アダントの先兵》の攻撃を受けつつその後も《蔦形成師の神秘家》、2枚目の《自然形成師》と展開していく。中村は《猛竜の相棒》、《帝国のエアロサウルス》と展開を進めて圧をかけていくが、齋藤も4/4となった《自然形成師》での反撃を繰り出した。

 しかし齋藤の土地は、この時点で3枚と止まっていた。

 中村は《深海艦隊の扇動者》、《ティロナーリの騎士》と展開を続け、地上をにらみ合いの状態にすると、《帝国のエアロサウルス》で空から攻撃を続けようとした。齋藤は《押し潰す梢》でそれを阻む。

 今度は齋藤が《自然形成師》1体で反撃すると、中村は《アダントの先兵》と《ティロナーリの騎士》、《帝国の槍騎兵》でブロック。齋藤からの動きがないことを確認してから、《輝く報復》で対処した。それでも齋藤の盤面にはさらなる《自然形成師》が現れ、依然として固い守りは崩れない。

 それでも中村は《巣荒らし》と《向こう見ず》で打点を上げ、全軍を一気に送り出した。齋藤はいくつかのクリーチャーをブロックで討ち取ったものの、8点もの大打撃を受ける。

 残りライフは4点。土地も4枚。この状況で齋藤は、フルタップで《海賊の獲物》を放ち、次のターンに望みをかけた。果たして中村の側から攻撃は繰り出されず、ターンを迎えた齋藤は《秘宝探究者、ヴラスカ》を呼び出した!

 2/2の海賊・トークンが加わりさらに頑強になった齋藤の守りを前に、中村の攻勢は止まった。そして続けて《巨大な戦慄大口》が戦場を揺るがすと、試合のゆくえは第3ゲームに託された。

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中村の攻勢を守り抜き、勝利を引き寄せた齋藤。

 中村が再びの先手を得た第3ゲーム、彼が初手をライブラリーへ送り返すと、齋藤も「俺も」とマリガンを選択。しかし中村はその後、6枚の手札もライブラリーへ送り返すことになった。

 初手が5枚となった中村だが、それでも3ターン目に《アダントの先兵》を繰り出すと、続けて《向こう見ず》をエンチャントし、序盤から5点もの強大なアタッカーを用意した。齋藤は《自然形成師》、《源流の歩哨》と展開し、中村の《アダントの先兵》による攻撃を受けながらも反撃の機会を伺う。

 決定打となったのは、《裕福な海賊》だった。

 これで齋藤は黒マナを手に入れた――現れた《秘宝探究者、ヴラスカ》が、齋藤へブロッカーを供給する。手札のリソースに加えて盤面のリソースも劣勢に立たされた中村だが、それでも《アダントの先兵》を攻撃に向かわせ、続く《火炎砲発射》で《源流の歩哨》も除去した。

 しかし《秘宝探究者、ヴラスカ》が呼び出す海賊・トークンと《自然形成師》2体の展開で、齋藤の守りは瞬く間に回復する。

 中村はしばし盤面を見渡し、この状況の打開策を探した。しかし齋藤のあまりに強力な戦線を前に、「負け」と小さくつぶやきカードを片付けたのだった。

中村 1-2 齋藤
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