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グランプリ・静岡2015

トピック

マジック大好き!ニコ生新司会者候補たちの素顔に迫る?!

By 矢吹 哲也

 近年、グランプリは盛況の一途を辿っている。参加者数を世界的に見れば、グランプリ・シャーロット2013が2,672人、グランプリ・リッチモンド2014が4,303人。日本においても、グランプリ・横浜2013が2,297人、グランプリ・神戸2014が2,270人、そして今大会、グランプリ・静岡2015にも、2,205人の参加者が集まっている。メイン・イベントの盛り上がりはもちろん、様々な趣向が凝らされたサイド・イベントも人気を集め、まさに「お祭り」になっているのだ。

 その中で、この勢いに乗って国内グランプリをさらに盛り上げようと、3人の勇士が立ち上がった。

 笹山 理、岩出 義隆、ジョナサンの3人だ。

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左から笹山 理(ささやま・おさむ)、岩出 義隆(いわいで・よしたか)、ジョナサン

 国内グランプリの模様は、ニコニコ生放送にて長時間にわたり放送される。皆さんの多くも、今大会のゆくえを見守っていることだろう。そしてこの度、国内グランプリ放送の新司会者が、公開オーディションを経て決定するのだ。

 新司会者候補の3人についてはこちらの記事で簡単に紹介され、また今大会で実際に彼らが行う実況を目にした方もいるだろう。そこで、彼らのことをもっと知るため、「マジックとわたし」をテーマに3人に語ってもらった。

 彼らとマジックの出会いは? 一番の思い出は? そして、これからのマジックとの付き合い方は?

 私たちと同じマジック好きの、素顔を見ていこう。

対談の様子

――まずは、皆さんのマジックとの出会いを教えてください。

岩出「高校1年のころ友達に誘われて始めました。当時は『第4版』の英語版で遊んでいたのですが、その中の《ダメージ反転》になぜだか心惹かれたんです。このカードは今でも200枚くらいコレクションしていますよ」

笹山「小学校3年生のときに友達がやっているのを見て、面白そうだなって。その後いったん辞めて去年の冬頃、一緒に飲んだその友達と『もう1回やろうぜ』ってなって復帰しました。そのときは何百枚も入ってるカードの束を買って、そのカードだけでデッキを組んで遊んだんですけど、赤単を組んだ僕が大勝したんですよね。その後、別の日に『もう1回勝負だ』って友達が言い出すから戦ったら、《鬼斬の聖騎士》をシングル買いして入れてきてるんですよ(笑)それをきっかけにお互いヒートアップして、今ではすっかりガチでやってます」

岩出「友人との対人メタってあるよね(笑)どうしてもそうなってく」

――よくわかります(笑)では、ジョナサンさんもどうぞ。

ジョナサン「当時は日本とアメリカを行き来する生活で、毎年アメリカのサマー・キャンプに参加していたんです。そこで出会った子にマジックを教わりました。そうしたらすごい面白くて、このゲームを買って帰ろうとショップへ行きました。そこでスターターセット?ですかね。箱に入った入門用のやつをふたつ購入して、日本に帰ってからも友達と遊びました。当時はルールも滅茶苦茶で、ソーサリーを戦場に出して『アタック!』とかやってました(笑)」

笹山「そういう勘違いあるある(笑)」

――それぞれの出会いや復帰の物語をお聞きましたが、その後現在はどのようにマジックと付き合っていますか?

岩出「『コンフラックス』で復帰した頃、千葉のマジック・コミュニティですごくお世話になったんですね。そういう交流を経て、『自分も誰かの助けになる側になりたい』と思い、仲間たちとチームを結成しました。Magic Onlineも少したしなみながら、今も千葉を中心にマジックを続けています。国内のグランプリにも多数参加していますよ」

笹山「きっかけとなった友人と、今でも夜中までSkypeを通して遊んでいます。ずっと戦ってると、そのうち『ひらめき』を得るんですよ。『ここでこういうカードを使えば効くんじゃないか!』みたいな。そういうひらめきが降りてくると、僕も友人もゲーム中でもかまわず『わかっちゃった!』って言います(笑)」

ジョナサン「何その決め台詞(笑)」

笹山「そう、決め台詞(笑)それで、夜中まで少人数でやってるもんだから、そこで降りてきた『ひらめき』に自信ついちゃって。地元の大会に持っていくんですよ。で、ボコボコにされる(笑)」

――「ひらめき」は気のせいだったと(笑)ジョナサンさんはどうですか?

ジョナサン「僕も友人とカジュアルにやってましたね。一度だけ大阪のプロツアー予選に出たことがあるんですが、惨敗。当時高校生だった僕は、小学生の操るパーミッション系(※)のデッキに何もできず負けました。いったんマジックと離れた後、最近になってニコニコ動画内の放送などを好んで観ているうちに自分でもやりたくなり、生放送主になりました。現在もSkypeを用いた対戦を続けています。」(※打ち消しを多く搭載するコントロール)

――つい先日、全カードが公開された最新セット『運命再編』について、その印象を教えてください。

岩出「『予示』などの新キーワードでより面白くなるなあ、と。魅力的なカードが多く、下の環境(※)にも影響が出るのではと見ています。あとは、やっぱり〈精霊龍、ウギン〉や、青黒コントロール待望の全体除去(〈命運の核心〉)など、スタンダードの変化にも期待しています」(※モダンやレガシーなど、カードの使用可能範囲の広いフォーマットのこと)

笹山「コントロール・デッキが好きなので、青の包囲(〈僧院の包囲〉)がかなり怖いです。まだ全部のカードは通して見ていないんですが、見えてるだけでも全体的に強力なカードがあると思います」

ジョナサン「〈僧院の導師〉と〈魂火の大導師〉に注目です。あとは昔からドラゴンが大好きなので、ウギンのカードもストーリーも楽しみですね」

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――続けて、とりわけ好きなプレイヤーはいますか?

ジョナサンブラッド・ネルソン/Brad Nelsonです。メタ読みがうまく、毎回のように違うデッキを生み出して結果を出す彼を尊敬しています。あとはトム・ロス/Tom Rossもデッキ・ビルダーとしてもプレイヤーとしてもスゴイ。こちらはひとつのデッキへのこだわりがカッコいい」

岩出「ビルダーさんってやっぱりすごいよね。僕もよくコピー・デッキを使うんですが、サイドボードとか、デッキに入っているカードがどうして採用されているのかわからなくてうまくいかない」

――岩出さんはどうでしょう? とりわけ応援しているプレイヤーはいますか?

岩出「海外のプレイヤーならブライアン・キブラー/Brian Kibler。たぶん同い年なんです(笑)イケメンで身体も鍛えてて、一体なんの人なのかなーってくらいカッコいい! 日本人プレイヤーはみんな応援していますよ。やっぱり日本人プレイヤーが活躍すると嬉しいです。ちょっと古いけれど、ニッポンチャチャチャ!みたいな(笑)」

――笹山さんも好きなプレイヤーについてお聞かせください。

笹山「イヴァンさん(イヴァン・フロック/Ivan Floch)と八十岡さん(八十岡 翔太)ですかね」

ジョナサン「八十岡さんは外せないよね」

笹山「あの独特の感性がたまらないです。イヴァンさんのコントロールの使い方も」

――では、好きなセットやカードについてお話しいただけますか?

笹山「《むさぼり喰うストロサス》! 子どもの頃は、土地のレアとか《サバンナ・ライオン》とか、強いんですけどちょっとインパクトが足りなくて(笑)《むさぼり喰うストロサス》を初めて見たときに、そのコストと巨大さに圧倒されました」

岩出「また古い話になってしまいますが、『Alliances』が好きです。当時はシングル・カードを取り扱うカード・ショップがほとんどなくて、『Alliances』のカードを求めてパックを買い漁りました。思い出に一番残っていますね」

ジョナサン「セットは『ウルザス・サーガ』ですかね。いったん辞める前で一番遊んだセットだったので。好きなカードは《シヴ山のドラゴン》。『第5版』のやつ。《稲妻のドラゴン》と悩むところですが、《シヴ山のドラゴン》で。やっぱりドラゴンが好きですね」

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対談中幾度と無くマジックに関する思い出やカードの話に花が咲き、書き切れないほど語り合う3人。

――新司会者応募に際し「5分程度の動画」を提出されたと思いますが、撮影した動画ではどのようなことをしましたか?

岩出「ここ5、6年ほど地元のお祭りで司会をやっていまして、その様子を収めたものがメインですね。それと特技の太鼓を演奏しているところ、そして仲間とEDH(統率者戦)を楽しんでいるところです」

ジョナサン「僕はやっぱり英語力を活かして、同時通訳をする様子を送りました」

笹山「僕は絵が描ける方なので、ジェイスの絵を描いてカメラの前でそれを見せました。あと、(ポーズを取りながら)こんなポーズをして、カードのものまねというか(笑)」

岩出、 ジョナサン「なになに? そのカード(笑)」

笹山「名前なんだったかな」

――3人でどのカードか探して――

笹山「あー、これですこれ!」

ジョナサン「そのカードを選ぶセンス(笑)」

――最後になりますが、実際にフィーチャー・マッチを実況してみてどうでしたか?

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岩出「やってみたい、という気持ちだけではダメなんだなと痛感しました。学ぶことはいっぱいありますし、このままチャンスをもらえたら、ますます勉強しなければですね」


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笹山「解説の藤田さん(藤田 剛史)のスゴさを実感しました。試合中は戦うふたりのことを同時に見ないといけない中で、盤面の理解やその後の展開予想がとにかく速い。ひたすら感心です」


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ジョナサン「藤田さんの解説、僕も好きです。笑いを取るところと、真面目に解説するところのメリハリがしっかりしてる。自分としては、生放送の経験がある分、放送でひとりで喋るのと大きく違うことに苦戦しました。とりわけ勝利者インタビューは課題ですね。今後、場数を踏む機会をぜひいただきたいです」

――本日は貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

ジョナサン「こちらこそありがとうございました。そもそもマジックがこんなに楽しいんだから、その実況するのがつまらないわけないんですよ!」

岩出「(他のふたりを見ながら)全然ライバルって感じじゃなかったね。本当に楽しかった」

笹山「できればまた全員で揃ってやりたいです」

――改めて、本日はありがとうございました。

3人「マジック最高!」

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