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グランプリ・京都2013

観戦記事

第11回戦:チーム Hron/Hayne/Hoaen vs. チーム 三原/板東/山本

By Masami Kaneko

 昨日は、「黒船」と言われた海外勢が初日全勝を飾った。そしてその「黒船」を、今日は日本人が迎え撃つ。

 全勝を飾っていた「黒船」リッチ・ホーエン/Rich Hoaen、マイク・フロン/Mike Hron、アレクサンダー・ヘイン/Alexander Hayneのチームは、プロツアーチャンピオン2人を擁する素晴らしいチームだ。先ほど八十岡/森/斉藤チームに敗北し、昨日程の強いパックではなく船の勢いとしては辛いものがあるのかもしれないが、しかしここで2敗目を喫したくはない。

 一方の迎え撃つは三原 槙仁(千葉)、板東 潤一郎(茨城)、山本 賢太郎(埼玉)のチーム。先日のプロツアー「テーロス」でトップ8に入った勢いのある2人を従えた「英知」板東 潤一郎という強力なチームだ。昨日の第1回戦こそ敗北してしまったものの、そこから圧倒的な勢いで全勝しており、ついにトップグループに追いついた。

 ここで勝利すればぐっとトップ8に近づく一戦。勝利し、階段を着実に登りたいところだ。


左手前から山本、板東、三原。右手前からHoaen、Hayne、Hron。

ゲーム1

Hoaen(青白) vs 山本(白緑)

 《乗騎ペガサス》2枚と《ヘリオッドの使者》で攻め立てるHoaen、《密集軍の指揮者》と《信条の戦士》で応える山本。《ネシアンのアスプ》も展開し優位を握れるか、というところで炸裂するHoaenの《海神の復讐》。空っぽになった盤面、展開の重い緑系のデッキである山本は、この盤面を覆すことができなかった。

Hayne(青赤) vs 板東(青赤)

 《蒸気の精》から《パーフォロスの使者》で攻め立てるHayneに対して、《はじけるトリトン》《不機嫌なサイクロプス》などで対抗していく板東。さらには《石殴りの巨人》を2連打し、サイズ面で板東有利に。強烈な攻撃に対してHayneはカードを片付けるしかなかった。

Hron(黒緑) vs 三原(黒白青)

 落ち着いて《蘇りし者の密集軍》《血集りのハーピー》で盤面を作っていく三原に対して、《強欲なハーピー》から《死者の神、エレボス》《エレボスの鞭》と並び立てるHron。土地が止まっている三原としてはもう苦笑いするしかない。

鬼に金棒、神に神器

 どうにか《フィナックスの信奉者》で手札を覗いてみるも、盤面はわりとどうにもなっていない。早めに終わったチームメイトの戦績を確認するとともに、「もう負けそう、無理そう」と苦笑しながら伝える。チームメイトも流石にこの盤面には苦笑い。ゲームがすぐに終わるわけではないが、これ以上続けてカードを見せるよりは、と三原は投了。

幕間1

 HayneとHronがサイドボードプランについて話し合っている。それを見守るかのように無言のHoaen。

 板東はサイドボードプランについて三原と検討。三原と山本はサイドボードプランに不安は無いのか淡々とサイドボーディングを行う。

 ゲームカウントが不利な彼らは「相手のデッキのほうが強そうです。」と軽口を飛ばし合う。


サイドボードプランを話す三原と板東。山本は淡々と進める。

 多少色の組み合わせは違うものの、3人ともほぼ同じコンセプトのデッキ対決となったこのマッチ。勝負は腕か、または時の運か。

ゲーム2

Hoaen(青白) vs 山本(白緑)

 《旅するサテュロス》《信条の戦士》《ヘリオッドの使者》と攻め立てる山本に対して、《目ざといアルセイド》《ヘリオッドの使者》と対抗していくHoaen。お互いに《ヘリオッドの使者》が出たことにより、ノーガードの殴り合いの様相を呈してきたが、そうなるとバウンスなどの躱し手のあるHoaenのほうが若干有利か。

 しかし山本も《恭しき狩人》も追加しダメージレースでは有利に立つ。Hoaenも《ヘリオッドの使者》をさらに追加しブロックさせない構え。

 山本は《希望の幻霊》を《信条の戦士》に「授与」し、すれ違いのダメージレースを圧倒せんとする。

 これに6マナオープンでターンを返したHoaen。

 流石に何かある、と山本も手を止め考える。

 しかし実施のところ対抗手段の無いHoaen、結局カードを片付けた。

Hayne(青赤) vs 板東(青赤)

 板東の《海の神、タッサ》からゲームはスタート。《パーフォロスの使者》も並べ押せ押せかと思いきや、Hayneも《パーフォロスの使者》からの《嵐の息吹のドラゴン》!

 この強烈なクロックに対して板東は対応を検討していく。5マナを立ててターンを返した板東に、今度はHayneはどうするべきか検討。攻撃してみれば《捕海》が《嵐の息吹のドラゴン》を捕らえ、攻撃は一回休み。

 《蒸気占い》でカードアドバンテージを稼いだうえで《稲妻の一撃》が板東の《パーフォロスの使者》を排除する。しかし板東も《タッサの使者》を展開したうえで、出てきた《嵐の息吹のドラゴン》を《航海の終わり》で再度手札に戻すことに成功。どうにか盤面を不利にならないようにしていく。

 が、やはり《嵐の息吹のドラゴン》のクロックは強烈だった。次の攻撃では流石に対処することができず、このドラゴンの息吹によって板東のライフはゼロを割ったのだった。

Hron(黒緑) vs 三原(黒白青)

 お互いに《密集軍の指揮者》《肉餓えの馬》などで盤面を固め、三原は《骨読み》《タッサの褒賞》でアドバンテージを稼いでいく。コントロール対決でこれは強力だ。

 Hronも《エレボスの鞭》こそ出してみるものの、クリーチャーが貧弱では心もとない。一方の三原は強烈な《忌まわしき首領》! 4体のトークンを引き連れ、Hronに対処を迫る。

 Hronはとりあえずと《ネシアンのアスプ》を展開するが、これも《神聖なる評決》され、Hronを守るものは無くなった。《エレボスの鞭》も《解消の光》されてしまい万事休す。勝負は3本目にもつれ込んだ。

幕間2

 全てのゲームが3本目にもつれ込んだ。それぞれのゲームが大切な、重い重い一戦だ。

 サイドボードプランの検討、先ほどのプレイの反省。チームの仲間のために。チームとしての勝利のために。


カードの入れ替えを検討するHoaenとHayne。

ゲーム3

Hoaen(青白) vs 山本(白緑)

 Hoaenの《天馬の乗り手》に即座に《ヘリオッドの試練》《タッサの試練》が乗り、なんと6/6飛行というバケモノがたったの4ターン目に生まれてしまった。

 このままではたまらない山本、マナを立ててターンを終え、どうにか《神聖なる評決》することに成功。するとHoaen、後続を展開することができず、1ターン置いて出てきたのも貧弱な《旅する哲人》。《ナイレアの弓》《ネシアンの狩猟者》と展開していった山本が一転有利に。

 《ナイレアの弓》を起動しながら展開していく山本に対して、Hoaenは攻撃を続けることができない。徐々に有利を築き上げていく山本。

 結局この神器がどうにもならなくなったHoaenは、まともな戦闘をすることもできずカードを片付けるしかなかった。

Hayne(青赤) vs 板東(青赤)

 早めに3本目を終えた山本が見守る中、板東の3本目が始まる。山本も自身の勝利に安心し、仲間もまた山本が勝利したのを見届け少しほっとした表情を見せる。チーム戦ならではの光景だ。

 《闘技場の競技者》《槍先のオリアード》とテンポよく攻める板東に対して、《炎語りの達人》が守りにかかるが、ここには《捕海》が飛ぶ。

 再び出てきた《炎語りの達人》に対しては攻撃の手をいったん止めるが、《先見のキマイラ》で攻めの姿勢を継続。Hayneも《雨雲のナイアード》を授与し守りの体制に入るが、ここに板東の《海の神、タッサ》が降臨。その神の力による板東の不可避の攻撃に、Hayneは為す術がない。

 赤青というカラーリング上《海の神、タッサ》がどうにもならないHayneもまた、カードを片付けていくしか無いのだった。

Hron(黒緑) vs 三原(黒白青)

 《血集りのハーピー》が鏡打ちする展開から、Hronの《エレボスの鞭》を三原が即座に《解消の光》する。

 しかしHronも《ネシアンのアスプ》から《残酷なハイソニア》と並べ三原としては辛い展開。《フィナックスの信奉者》で手札を覗いてみるも、そこには《骨読み》と《強欲なハーピー》という強力な2枚が。

......と、ここで試合終了。三原のチームメイト2人が勝利したことによりチーム勝利になったため、ここで「フィーチャー席だからカードを周りに見せたくない」と即座にカードを片付けた。ゲームカウントはこの大会においては関係ない。カードを見せず休憩を取る、プロとしての選択だ。

Hron/Hayne/Hoaen 1-2 三原/板東/山本
チーム三原/板東/山本 Win!
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