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グランプリ・神戸12

読み物

Round 15: 小林 崇人(千葉) vs. 檜垣 貴生(埼玉)

By Takamasa Sato  予選ラウンド最終戦。勝てばどちらかのトップ8が確定してしまうラインの試合をフィーチャーすることは選手たちの判断に大きな影響を与えてしまうことから、2敗1分ラインの試合をお届けすることとなった。  小林は、MOでのプロツアー予選を抜けて絶好調の千葉の強豪。近年では自らのプレイングをネットで配信し、多くの視聴者を集めている。  対する檜垣はThe Finals二年連続の準優勝や、数々のグランプリ第9位の成績で知られる広島の古豪。5年ぶりのグランプリ出場となるが、いきなりの引き分けから2敗1分ラインに踏みとどまり続け、その腕は衰えていないことを証明してきた。 Round 15  勝てばオポネント勝負となり、トップ8に望みの繋がるこの試合。  周囲の喧騒と対称的な静寂の中、ラストゲームが始まる。
Game 1
 ダイスロールの結果、小林先攻。  6枚となった手札を自信ありげにキープした小林に対し、檜垣は少考の後にマリガン。  5枚となった手札には満足したようで、ゲームが始まる。  檜垣が力強く《灰口の猟犬》から。ところが小林に《エストワルドの村人》を出され、仕方なく《炉の小悪魔》を空撃ちして変身を防ぐ。  そこに小林は2体目の《エストワルドの村人》。檜垣はため息をつきつつ、《ケッシグの狼》を追加。  小林、ためらわずに2人の村人で攻撃。一人は《ケッシグの狼》と相打ちして、陰鬱の条件を満たしてから《ただれ皮の猪》が登場する。  現れた5/5トランプルに深く息を吐きつつも、檜垣は《ステンシアの血の間》セットから《燃え投げの小悪魔》で、盤面上を五分に。  小林、《小村の隊長》と《腐敗した沼蛇》を戦場に。横に広げて先手の利を活かしたい。  檜垣は《ファルケンラスの貴族》《苛まれし最下層民》をプレイして攻撃を牽制。小林も《ケッシグの出家蜘蛛》を並べて盤面は完全な膠着状態に。  もう後続のない檜垣はトップから引いた《スカースダグの信者》を力強くプレイ。《ステンシアの血の間》の起動型能力、《ファルケンラスの貴族》の誘発型能力と併せて小林のライフを削り始める。  小林も生物は出し続けているのだが、いかんせんサイズが小さい。  軸線をずらしたクロックを前に、小林、敗北。 小林 0-1 檜垣
Game 2
小林 崇人
小林 崇人
 再び先手の小林。《夜明け歩きの大鹿》《エストワルドの村人》とマナカーブ通りに並べてビート。  対する日垣も《灰口の猟犬》を出すが、3ターン目には生物が置けない。仕方なく《夜鳥の手中》をカラ撃ちして変身を防ぐ。  小林は3マナで止まってしまったものの、《マルコフの上流階級》を追加。ビートダウン同士の殴り合いにおいて、絆魂という能力は非常に厄介だ。  しかし、檜垣は涼しい顔で4マナに到達し、《ファルケンラスの貴族》を投入。  小林、次なるターンに《ソンバーワルドのドライアド》を出しつつ、全員で攻撃。《マルコフの上流階級》が《灰口の猟犬》によってブロックされるが、小林は対応しての《夜明け歩きの大鹿》を起動し、陰鬱を満たしつつ《吠え群れの飢え》をプレイ。6/3絆魂というシャレにならない生物が誕生してしまう。  これに対して檜垣は《狂気の残骸》という解答を用意していた。さらに《悲劇的な過ち》で《エストワルドの村人》まで除去する。さらに《死の重み》が《ソンバーワルドのドライアド》まで殺害し、小林の場はまっさらに。  ところが小林は《軽蔑された村人》、《アヴァブルックの町長》と次々とクロックを投入。手札が尽きていた檜垣に対抗策はなく、投了。 小林 1-1 檜垣  小林、シャッフルしつつ手を止める。後手であることを想定し、盤面を食い止める《墓所の茨》をデッキへと。
Game 3
檜垣 貴生
檜垣 貴生
 これがおそらく本日最終戦となる2人。最初の7枚を見つめ、深く考える。  静かにキープを宣言した檜垣に対し、小林は1マリガン。  檜垣は、小林がシャッフルする間、上着を脱ぎ、腕をまくって気合を入れる。  小林が6枚の手札を見て頷き、ゲームが始まる。  小林はゲーム2と同じく、《夜明け歩きの大鹿》と《マルコフの上流階級》によるビートダウン。先後が入れ替わったものの、順調な立ち上がりだ。  檜垣は《アヴァシンの仮面》からの《スカースダグの剥ぎ取り》。をプレイし、盤面をスローダウンさせようとする。  小林の《マルコフの上流階級》だけが殴り、ライフ差を広げる。さらに小林は《ソンバーワルドのドライアド》《戦墓のグール》と横に広げて、圧殺を狙う。  檜垣は場に《チフス鼠》を投入。《マルコフの上流階級》と相打たせる。続く小林の《ホロウヘンジの獣》に対しても《狂気の残骸》で食いとどめる。  しかし、小林の攻め手は緩まない。  陰鬱を満たした《ウルヴェンワルドの熊》で《戦墓のグール》を4/4とし、さらに《エストワルドの村人》を追加。  檜垣はこれまで温存していた《スカースダグの剥ぎ取り》で《戦墓のグール》を殺害。《轟く激震》と《炉の小悪魔》を組み合わせて小林の生物全てを取り除いてみせる。さらに《燃え投げの小悪魔》をプレイし、反撃開始。  小林は引き込んできた《墓所の茨》をプレイしてエンド。  檜垣の進撃の前に、小林が《マルコフの上流階級》が奪い取られていく。一撃、一撃。入るごとに小林の死が近づく。  檜垣の用意した《マルコフに選ばれし者》こそ《捕食》で処理するが、次のターン、檜垣の《炉の小悪魔》を小林の《墓所の茨》がブロックして陰鬱を満たしたことで、《モークラットのバンシー》の-4/-4能力が誘発してしまう。  追いつめられた小林。8マナをタップし、たった2枚の手札を盤面に。  《ただれ皮の猪》と《高まる残虐性》である。これで、8/8トランプルが降臨。  この時点でライフは小林11-10檜垣。  檜垣の場には、《モークラットのバンシー》、《燃え投げの小悪魔》(《アヴァシンの仮面》装備)という状況である。  ターンを返された檜垣は、《流城の隊長》。殴れずにターンを返す。  小林、《高まる残虐性》をフラッシュバック。ついに《ただれ皮の猪》は、18/18トランプルという規格外の生物となった。  この生物の突進を、桧垣は《モークラットのバンシー》と《燃え投げの小悪魔》のブロックで防ぐ。9点のダメージが入り、瀕死である。  そして、小林は檜垣の場に唯一残った《流城の隊長》に対しても、《死の重み》。  為す術もなくなった檜垣は右手を小林へと差し伸べた。 小林 2-1 檜垣  小林、トップ8へと望みをつなぐ! ※その後、小林はオポネント差により9位となった。
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