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グランプリ・神戸12

読み物

Round 8: 大塚 高太郎(東京) vs. 浅原 晃(東京)

By Yusuke Yoshikawa  すでに会場で多く目にすることとなったオレンジ色のTシャツ。  友人から話を聞きつけたプレイヤーが、それに乗る、という形で広がっているようだ。 Round 8  彼らもそんな二人。和やかに試合が始まる。
Game 1
 ダイスロールで勝った浅原が後攻を選択。「後手ですか?」と先攻を与えられた大塚が、少し逡巡しながらキープ、《平地》を置いて試合を始めた。  後手浅原の第3ターン《礼儀正しい識者》がファーストアクションとなる静かな立ち上がり。  続くターンの能力起動で捨てられた《束縛の刃、エルブラス》に、大塚が少し身を乗り出す。
 大塚は5枚目の土地を置きつつも、何もアクションがない。《平地》3枚、《》2枚で、特に偏っているわけでもないようだ。  浅原はこのターン終了時に《ネファリアの海鳶》をキャスト。手札を循環させつつ、《礼儀正しい識者》はまだ本性を現さない。  浅原は《近野の忍び寄り》を追加する。  返すターン、大塚にまだ動きはない。  浅原が考えた後、満を持して《礼儀正しい識者》の変身条件を満たし、全軍で襲い掛かる。大塚のライフは一発で半減。  カードを引いた大塚は、自身のドローに呆れたのかやや吹き出し加減で、並べた土地を片付けた。 大塚 0-1 浅原
Game 2
浅原 晃  大塚が浅原に先攻を促して、第2ゲームが開始する。  今回は《狼狩りの矢筒》から《ガヴォニーの鉄大工》という、満足行く立ち上がり。逆に浅原が土地を置くのみ。  大塚が《町民の結集》で戦力を追加すると、浅原は5枚目の土地を置いてターンを返す。ちょうど、第1ゲームの鏡合わせといった様相。  人間が《狼狩りの矢筒》を構え、その横をもう1体の人間と《ガヴォニーの鉄大工》が攻めていく。  浅原の初動となった《マルコフの大将軍》は《大物潰し》され、やはり射撃が行なわれ、というターン交換。  ようやく、ここで浅原が仕掛ける。  《不死の火》で《狼狩りの矢筒》を背負っている人間・トークンを除去すると、《エルドワルの切り裂き魔》を走らせる。大塚はこの攻撃を通すしかない。  《ガヴォニーの鉄大工》に《狼狩りの矢筒》を持たせて待ち受ける大塚に対し、、浅原が《幽体の飛行》で突破を図っていく。  しかし、次の浅原のアップキープ、大塚が手で浅原を制すると《飢えへの貢ぎ物》。浅原の唯一の戦力をライフとして吸い取る。  その間も大塚はコツコツと人間・トークンでの攻撃を続けている。  浅原の2枚目《マルコフの大将軍》の攻撃を受けたところで、大塚の《死の支配の呪い》が浅原を支配する。  1/4《ガヴォニーの鉄大工》が待ち受けるのに対し、浅原は3/3になった《マルコフの大将軍》で攻撃。これがブロックされたところで《不死の火》フラッシュバックを見舞うが、大塚も応じて《死せざる邪悪》。これに対応して《硫黄の流弾》という交換が行なわれる。  しかし、《死の支配の呪い》が変わらず重い。  3/3とさせられたがゆえ、《マルコフの大将軍》を《燃える油》で失い、《飢えへの貢ぎ物》で《狼狩りの矢筒》を背負うトークンを除去してはみるものの、浅原はほどなくしてカードを片付けることとなった。 大塚 1-1 浅原
Game 3
大塚 高太郎  ここまでシールドらしく、遅く重い一撃が飛び交う展開。最終ゲームも大塚が先攻を「与えられて」始まることとなった。  その大塚の《村の食人者》が開幕を告げ、浅原は第4ターンに《ネファリアの海鳶》を出す。  攻撃しつつ、《近野の忍び寄り》をキャスト。これに対し、大塚はエンド《不死の火》からメイン《遠沼の骨投げ》で除去。2枚を使っているようだが、何らかの効果が残るためそう損をしていないか。  またも駆けてくる《マルコフの大将軍》に対し、何らかの対処を要求される大塚。  1ターンを経て、大塚の《狼狩りの矢筒》がセットされかかるが、ここに浅原の《霧の中の喪失》。キーとなるパーマネントを未然に防ぎつつ、ちょっとのテンポを奪う。  そして現れる《地獄乗り》に、 「つよいよ!」  大塚が小声で感嘆する。  速攻軍団の攻撃を前に、大塚はちょっと待ってとばかりに制して《マルコフの大将軍》を《大物潰し》するが、ここに浅原の《恐るべき妄想》。カウンターとしては機能しないが、大塚の最後の手札《絞首台の守部》を奪い取る。  そして我が物顔で走っていく《地獄乗り》。  大塚は引いた《陰惨な発見》で浅原の手札を落とすが、盤面に影響を与えないそれは、手札を公開させる以上の意味を持たないのだった。 大塚 1-2 浅原 「さすがシールドって感じだったね」  終了後、観戦していた八十岡翔太が知人である二人に対して言った内容が、マッチ全体をまとめていた。  《霧の中の喪失》や《恐るべき妄想》などはドラフトではなかなかお目にかかることはないが、ゲームの流れが遅く、1枚の価値が大きいシールドでは活躍の場があるということだろう。  何もできずに終わってしまった大塚の第1ゲームも、シールド、かつ相手の浅原が後攻という選択をしていたからこそ、遅そうに見えても1枚減らすよりはいい、という判断からだった。(結果的には何も追加を引かなかったとのことだが)  「不死」がいる環境では《飢えへの貢ぎ物》が強くなかった、でも意外と効く場面もあったんだよね、などと話は盛り上がりながら、まだまだ戦いは続いていく。
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