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グランプリ・千葉2016

観戦記事

第7回戦:鷲見 和男(埼玉) vs. Valentin Mackl(オーストリア)

By Sugiki, Takafumi

 2,500人以上のプレイヤーを集めて開催されたグランプリ・千葉2016の初日も終盤戦にさしかかった。今回のグランプリには、海外からも多数のプレイヤーが参戦している。レガシーのグランプリは比較的開催回数が少ないことや、根強いレガシーファンがいることが、海外からもプレイヤーを集めている理由であろう。

 この第7回戦でフィーチャーマッチに呼ばれたのは、オーストリアよりこのグランプリに参戦しているヴァレンティン・マックル/Valentin Mackl。今シーズンはゴールド・レベルプロとして活動しており、先週に開催されたワールド・マジック・カップ2016にはオーストリア代表として参戦している。

 対する鷲見は、関東で長年活動しているプレイヤーであり、まだグランプリトップ8入賞経験は無いものの、グランプリ・横浜2012での9位入賞やプロツアー参戦の経験はあり、金星をあげる可能性は十分に考えられる。


鷲見 和男 vs. Valentin Mackl
ゲーム1

 先攻をとった鷲見が操るのは、4色《秘密を掘り下げる者》デッキ。1ターン目、2ターン目に《秘密を掘り下げる者》を連続してプレイ。いずれも《昆虫の逸脱者》へと変身を遂げ、マックルのライフを激しく攻め立てる。

マックルを襲う昆虫の群れ

 マックルとしては《剣を鍬に》、《終末》を探し当て、2体の《昆虫の逸脱者》に対処したいところであるが、《渦まく知識》、《思案》とドロースペルを打てども打てども、その姿は見えず。後続をシャットアウトする準備のためにプレイした《相殺》も鷲見の《呪文貫き》で打ち消される。

 ようやく2枚目の《渦まく知識》がマックルに《終末》をもたらし、マックルの顔がピクリと動く。いったんライブラリの上に積んだ《終末》を次のターンにプレイするも、すでにマックルのライフは残り2。鷲見が《秘密を掘り下げる者》を変身させるために開示したカードが《稲妻》であり、《精神を刻む者、ジェイス》をプレイするなどしてスキを作るわけにはいかずドローゴーを続ける。対する鷲見も確実に仕留めるため、マックルの動きを見ながらドローゴー。

 マックルが《師範の占い独楽》をプレイしたところで、鷲見が《稲妻》をプレイ。マックルの手札にはカウンターが無く、マックルは静かにカードを片付けながら「Go Next」。


鷲見 和男

鷲見 1-0 マックル

 マックルは《紅蓮破》、《コジレックの帰還》、《天使への願い》、《血染めの月》などをサイドイン、《意志の力》、《僧院の導師》、《精神を刻む者、ジェイス》、《対抗呪文》などを満遍なくサイドアウトする。対する鷲見は、後手では弱い《目くらまし》などをサイドアウト。

ゲーム2

 1ゲーム目に引き続き、鷲見から攻めるゲームとなる。鷲見が《秘密を掘り下げる者》、《秘密を掘り下げる者》と続けるも、マックルはしっかりと《剣を鍬に》、《仕組まれた爆薬》で対処。鷲見が《森の知恵》をプレイし、これで天秤が鷲見に傾くかと思えば、マックルは《議会の採決》をプレイ。鷲見の《意志の力》にマックルも《意志の力》を合わせる。


ヴァレンティン・マックル/Valentin Mackl

 鷲見が次に繰り出したのは《グルマグのアンコウ》。数ターンで勝負を決めるこの不気味な深海魚に対しても、マックルは《渦まく知識》で《終末》をライブラリーのトップに積み込み、5点を甘んじて受けてから《終末》をプレイ。この深海魚をライブラリーの奥底へと深く眠らせる。

 そしてマックルがプレイしたのが、《血染めの月》。4色で基本土地が入っていない鷲見のデッキは完全に機能不全を起こす。

 とはいえ、マックルの方も、《》、《平地》といった基本土地は場になく、両者ドローゴーが続く。しかし、こうなれば完全にマックルのペース。《師範の占い独楽》を引き当て、《師範の占い独楽》が2枚目の《》と《相殺》をマックルにもたらしたところで、鷲見は投了を宣言した。

鷲見 1-1 マックル

ゲーム3

 鷲見は《死儀礼のシャーマン》、《意志の力》、《呪文貫き》2枚、《グルマグのアンコウ》、《汚染された三角州》、《Volcanic Island》とパーフェクトな手札をキープ。対するマックルは、マリガン後《渦まく知識》、《終末》、《天使への願い》と土地という手札をキープする。

 マックルの《渦まく知識》がもたらした《紅蓮破》により、鷲見の《秘密を掘り下げる者》が討ち取られ、《死儀礼のシャーマン》がマックルにボディーブローを打ち込む立ち上がり。鷲見はさらに速度を上げるために《森の知恵》によるドローの増強を図り、マックルが《森の知恵》に対して放った《意志の力》も《呪文貫き》で退ける。

 マックルが打開策を探すために呼びつけた《精神を刻む者、ジェイス》は1回《渦まく知識》をプレイしただけで、鷲見の《稲妻》を食らって退場。《終末》が《死儀礼のシャーマン》をライブラリーの奥底へと眠らせ、《師範の占い独楽》をプレイするも、《森の知恵》の分だけ鷲見が有利といえる盤面だ。

 鷲見が《森の知恵》に8点のライフを払い3枚ドローをして残りライフが10。鷲見はこれがもたらした《秘密を掘り下げる者》をプレイし《剣を鍬に》も《呪文貫き》で打ち消して、いよいよ仕上げという段階。

 しかし落とし穴がここにあった。マックルが《意志の力》のバックアップのもと、《目くらまし》を警戒して1マナ立てて、《天使への願い》をX=2でプレイするのに対して、手札が《意志の力》、《瞬唱の魔道士》、青くないカードとなってしまっていた鷲見はどうやってもカウンターを2回プレイすることができない。

 先ほどプレイした《呪文貫き》を温存していればと悔やむも時すでに遅く、マックルは鷲見の《瞬唱の魔道士》を《意志の力》でカウンター。天使2体が鷲見の残りのライフを速やかに削りきった。

鷲見 1-2 マックル

 鷲見の《目くらまし》を先手、後手いずれでもサイドアウトするというサイドプランや、最後にマッチを決めた《天使への願い》を巡る戦いにたどり着くまでのカードの使い方についての感想戦をする2人の声が、熱戦の余韻として響いていた。

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