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グランプリ・千葉2015

戦略記事

渡辺 雄也のファーストドラフト:苦悩日(くのうび)

By 伊藤 敦

 日本を代表するトッププロ、渡辺 雄也(神奈川)。彼の真骨頂といえば、やはりブースタードラフトだろう。

 グランプリ初日のシールドを2敗で折り返した後、2日目のドラフトを6戦全勝してのトップ8などはお手の物。世界の様々なプロプレイヤーと比べても極めて高いドラフトの勝率を誇っているのが、渡辺という男だ。

 今回のグランプリ・千葉2015でも初日を1敗で切り抜けており、2日目の面々の中でも優勝候補筆頭と言える。

 そんなわけで、ここでは渡辺のファーストドラフトのピックを追ってみよう。

1パック目

渡辺「1パック目は良い感じにピックできたんですけど、初手が悔やまれますね。《火想者ニヴ=ミゼット》は、これを使ったアーキタイプが3−0する確率が極めて低いのでピックしないと心に決めていたんですが、他の人に流したくないのもあってついピックしてしまって。でもここでもう1つの候補だった《コジレックの捕食者》をピックできていたら、たぶん全然違いましたね」

2パック目

渡辺「緑のカードの出が悪かったのか、下家方向の誰かがやっているのか、あまり流れは良くなかったですね......初手の《苦悩火》もタッチカラーなので渋々といった感じですし」

3パック目

渡辺「この3−2は一番難しかったですね......《大竜巻》の方がタッチ赤の既定路線に沿っているし、使われたら自分も壊滅的被害を受けるのでピックしたいところですが、《鏡の精体》を流してスピリットデッキにピックされてしまうと3−0が望めなくなってしまうので......」

draft01_watanabe.jpg

 ピックが終わった後、渡辺に総評を聞いてみた。

渡辺もう日本に帰りたい......

――「ここ日本ですけど」

 どうやらかなり苦しいデッキの様子。

渡辺 雄也
グランプリ・千葉2015 ファーストドラフト / 『モダンマスターズ 2015年版』 ブースタードラフト[MO]
7 《
7 《
3 《平地

-土地(17)-

3 《ツカタンのサリッド
2 《病に倒れたルサルカ
2 《血の座の吸血鬼
1 《巣の侵略者
1 《マトカの暴動者
1 《鏡の精体
2 《月明かりの徘徊者
1 《戦慄の徒食者
1 《小走りの死神
1 《ウラモグの破壊者

-クリーチャー(15)-
1 《骨の粉砕
1 《太陽の槍
1 《旅人のガラクタ
3 《名も無き転置
1 《死の否定
1 《森の報奨

-呪文(8)-

渡辺「《野生の末裔》ばかり3枚取れて、《コジレックの捕食者》や《種のばら撒き》のような横に並べるパーツが取れなかったのが厳しいですね。おかげでマナベースの負担もあって《野生の末裔》は抜かざるをえませんでした」

 緑黒メインの地上を固めるラインナップに《鏡の精体》と《月明かりの徘徊者》をタッチした、サイズよりもシナジーが整ったという感じのラインナップだ。

 だがそれだけでは勝てなさそうなため、《苦悩火》と《復讐に燃えた再誕》までも4色目として(!)タッチしようと「苦悩」する......のだが。

渡辺「ダメだ、回らん......苦しすぎて僕自身が《苦悩火》(?)......あ、『良くて2−1』くらいのデッキだと思います」

 8度目のグランプリ優勝を目指す渡辺。失敗してしまったファーストドラフトを、どうにかしのぐことができるか。

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