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戦略記事

Daily Deck -今日のデッキ-

罰するアブザン(レガシー)

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罰するアブザン(レガシー)

Melissa DeTora

2015年12月3日


「レガシー最強の1枚はどれか」と、レガシー・プレイヤーたちに尋ねれば、多くの人が《渦まく知識》を挙げることでしょう。《渦まく知識》は非常に多くの機能を持ち、レガシーの多くのデッキがそのカード・パワーを活かせるように構築されています。マジックは、「適切なタイミングで適切なカードを引くゲーム」と言っても過言ではなく、《渦まく知識》はその実現に大いに役立ちます。カードを3枚引き、そのときは必要でないカード2枚を戻したのちに「フェッチ・ランド」などを用いてライブラリーをシャッフルする。これが、レガシーというフォーマットで最高の動きのひとつなのです。

 本日ご紹介するデッキは、最強カードの一角である《渦まく知識》を活用するデッキではなく、むしろそれを咎めるデッキです。先週末に行われた「SCG Legacy Open」にて、トム・キーティング/Tom Keatingは自身が《渦まく知識》を使わないだけでなく、対戦相手の使用も許さず優勝を果たし、レガシーが《渦まく知識》をめぐる戦いだけではないことを証明したのでした。

 トムのデッキは、1ターン目か2ターン目に《虚空の杯》をX=1で設置することを狙った、4色のミッドレンジ・デッキです。《虚空の杯》は対戦相手の動きを封じ込める可能性を秘めたカードであり、とりわけ《渦まく知識》や《思案》、そして《稲妻》を完備したデッキに効果抜群です。ひとたび《虚空の杯》が戦場に出れば、あとは《ヴェールのリリアナ》や《突然の衰微》を駆使しながら《壌土からの生命》で《不毛の大地》や「フェッチ・ランド」を手札に戻し、ゲームを完全に掌握できるでしょう。

「罰するアブザン」という名前の由来は、中心となるのはアブザンの3色でありながら《罰する火》と《燃え柳の木立ち》の強力なコンボのために赤をタッチしているところにあります。このコンボはあらゆるクリーチャー・デッキをぴたりと止め、同時に極めて長期的な勝ち手段にもなるのです。

 また、この「罰するアブザン」は《聖遺の騎士》という勝ち手段も擁しています。《壌土からの生命》と《ヴェールのリリアナ》で序盤を戦うこのデッキでは、《聖遺の騎士》が登場する頃には極めて大きなサイズを実現しているのです。《ヴェールのリリアナ》がいとも簡単に対戦相手の除去呪文を無力化するため、相手の手札が空になるまで待ってから《聖遺の騎士》を繰り出すだけでもいいでしょう。無人の戦場に立つ《聖遺の騎士》は、あっという間にゲームを決めてくれますよ。

Tom Keating - 「罰するアブザン」
レガシー[MO] [ARENA]
1 《
1 《ドライアドの東屋
2 《Bayou
1 《Savannah
1 《Taiga
1 《Scrubland
1 《Badlands
4 《新緑の地下墓地
2 《吹きさらしの荒野
3 《燃え柳の木立ち
1 《平穏な茂み
2 《やせた原野
1 《Karakas
4 《不毛の大地
1 《Maze of Ith

-土地(26)-

4 《闇の腹心
1 《ガドック・ティーグ
1 《漁る軟泥
4 《聖遺の騎士

-クリーチャー(10)-
4 《モックス・ダイアモンド
4 《突然の衰微
3 《罰する火
2 《壌土からの生命
2 《森の知恵
4 《虚空の杯
2 《緑の太陽の頂点
3 《ヴェールのリリアナ

-呪文(24)-
2 《スレイベンの守護者、サリア
1 《封じ込める僧侶
1 《エーテル宣誓会の法学者
1 《再利用の賢者
2 《思考囲い
1 《ゴルガリの魔除け
1 《仕組まれた疫病
1 《大渦の脈動
1 《毒の濁流
3 《虚空の力線
1 《情け知らずのガラク

-サイドボード(15)-
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