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Daily Deck -今日のデッキ-

ナヤZoo(モダン)

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ナヤZoo(モダン)

Melissa DeTora

2015年11月6日


 《野生のナカティル》は、モダン創設以来激動の日々を送ってきました。2011年12月には禁止カードに指定され、その禁止が解除されたのは2014年の2月。その後は「ナヤZoo」デッキにて、細々と活躍する姿を見せています。「ナヤZoo」は決して最大勢力のデッキではありません。しかしそれは、アグレッシブなデッキを好むプレイヤーたちがいつでも選択できるよう、環境にあり続けています。そして、先週末に行われたグランプリ・ポルトアレグレ2015(リンク先は英語)では、トップ4のデッキすべてに《野生のナカティル》が4枚ずつ採用されていました。本日はその中から、優勝したマルコス・パウロ・デ・ジェズス・フレイテス/Marcos Paulo De Jesus Freitasのデッキリストをご紹介します。

 可能な限り素早くゲームを決めることを狙う多くの「ナヤZoo」と異なり、このデッキは長期戦に強い形に仕上がっています。採用されている火力呪文は《稲妻》のみで、クリーチャーの選択においても通常の「Zoo」デッキよりコストの重いものが取られています。

 マナ・カーブを重い方へ寄せる利点は、クリーチャーのサイズが大きく上がることです。《ロクソドンの強打者》や《聖遺の騎士》は、《貴族の教主》の助けを得て2ターン目に繰り出すことができる強大なクリーチャーです。他にも、除去耐性のある《復活の声》、便利な能力を持った《漁る軟泥》や《クァーサルの群れ魔道士》などが採用されていますね。そしてこのデッキの肝となるカードは、《集合した中隊》です。モダンでは、《緑の太陽の頂点》のようなライブラリーから直接探し出すカードを使用することができません。そこで適切なときに適切なクリーチャーを見つけ出す、という動きに最も近いことができるのは《集合した中隊》なのです。また《集合した中隊》はインスタントであるため、突然ブロッカーを戦場に呼び出すこともできます。これは「Zoo」デッキに足りなかったカード・アドバンテージをもたらしてくれる、用途の広い1枚なのです。

 それから、サイドボードに4枚積みのカードがひとつもないことも非常に興味深いですね。環境に存在するあらゆるデッキへの様々な対策が取られています。1枚挿しのものや2枚搭載したものが幅広く採用されていることから、対戦相手の行動を阻害することは重視していないことが感じられます。優先すべきは自身のゲーム・プラン。この考え方は、アグロ・デッキやコンボ・デッキを使う上で大切なことです。対戦相手への解答を入れ過ぎて自分のデッキが薄まってしまえば、デッキの動きがちぐはぐになり苦しめられることになるのです。

Marcos Paulo De Jesus Freitas - 「ナヤZoo」
グランプリ・ポルトアレグレ2015 優勝 / モダン[MO] [ARENA]
2 《
1 《平地
1 《寺院の庭
1 《踏み鳴らされる地
2 《聖なる鋳造所
4 《吹きさらしの荒野
4 《樹木茂る山麓
3 《乾燥台地
1 《活発な野生林
1 《地平線の梢
1 《ケッシグの狼の地
1 《幽霊街

-土地(22)-

4 《貴族の教主
4 《野生のナカティル
4 《タルモゴイフ
3 《復活の声
2 《クァーサルの群れ魔道士
2 《漁る軟泥
4 《聖遺の騎士
3 《ロクソドンの強打者

-クリーチャー(26)-
4 《稲妻
4 《流刑への道
1 《ドロモカの命令
2 《集合した中隊
1 《遍歴の騎士、エルズペス

-呪文(12)-
2 《渋面の溶岩使い
2 《呪文滑り
2 《スレイベンの守護者、サリア
1 《月の大魔術師
1 《引き裂く流弾
1 《古えの遺恨
1 《石のような静寂
2 《血染めの月
2 《ひるまぬ勇気
1 《崇拝

-サイドボード(15)-
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