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戦略記事

Daily Deck -今日のデッキ-

老いざるメドマイ(統率者戦)

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老いざるメドマイ(統率者戦)

Melissa DeTora

2015年9月28日


 先週末に開催された「マジック・コミュニティ・カップ」では、初日はウィザーズ・チームが優勢となりましたが、コミュニティ・チームも「Ironroot Chef」部門[脚注]で取り返しました。戦いの様子を見逃した方は、ぜひカバレージをご覧ください(リンク先は英語)。今週の「Daily Deck」では、「Ironroot Chef」部門でプレイヤーたちが組み上げたデッキに注目していきます。

 プレイヤーたちが取り組むことになったデッキのひとつは、統率者戦のものでした。彼らは60分という限られた時間の中で5枚の統率者から1枚を選び、フレーバーたっぷりのデッキを組み上げるよう迫られたのです。ウィザーズ・チームの一員として参加した私からはっきりと言います。決して簡単なものじゃありませんよ!

 コミュニティ・チームは、《老いざるメドマイ》を統率者に選びました。メドマイは、テーロス次元の歴史上重大な時期に年に数回現れる、信託者です。未来をも見通す叡智を持った太古のスフィンクスを統率者に据えたコミュニティ・チームは、時間や資源を巧みに操作することをテーマにデッキを組み上げました。デッキリストを見ると、《Time Walk》の効果を持った呪文が数多く採用されているだけでなく、《時計回し》や《時間停止》、そして《遅延》といった、時の進みを止めたり速めたりするカードが見受けられますね。

 メドマイのテーマとしてはもうひとつ、「対戦相手に選択をさせること」があります。コミュニティ・チームは、《嘘か真か》や《真実か詐話か》、《直観》、そして『コンスピラシー』の「議決」メカニズムを持ったカードを採用しました。それらはみな、対戦相手に選択を迫るものです。

 このデッキで私が気に入ったコンボは、《時の砂》と《逆説のもや》を用いたものです。《時の砂》によってアンタップ・ステップを飛ばされてしまいますが、アップキープの開始時にタップ状態のアーティファクトやクリーチャー、そして土地をすべてアンタップできます。そこで追加のアップキープを得られれば、最初のアップキープで呪文を唱えて2度目のアップキープでパーマネントをアンタップする、という動きが可能になり、パーマネントを余すところなく活かせるというわけです。このデッキの動きは実にクレイジーなもので、コミュニティ・チームは最終的に無限ターンを得て勝利を掴んだのでした。

Jimmy Wong - 「老いざるメドマイ」
統率者:老いざるメドマイ[MO] [ARENA]
16 《
12 《平地
1 《ハリマーの深み
1 《水の帳、マゴーシ
1 《海の中心、御心
1 《月の輪の島
1 《秘教の門
1 《惑いの迷路
1 《啓蒙の神殿

-土地(35)-

1 《ダクラの神秘家
1 《灯台の年代学者
1 《前兆語り
1 《謎鍛冶
1 《旅する哲人
1 《メレティスの守護者
1 《メレティスのほら吹き
1 《謎の守り手
1 《海門の神官
1 《イーヴォ島の管理人
1 《未来の大魔術師
1 《窮地の主
1 《記憶の壁
1 《ウスーンのスフィンクス

-クリーチャー(14)-
1 《祖先の幻視
1 《時計回し
1 《不死の霊薬
1 《摘出
1 《秘教の思索
1 《のぞき見
1 《思案
1 《定業
1 《白鳥の歌
1 《テレパシー
1 《旅行者の護符
1 《アゾリウスの魔除け
1 《遅延
1 《予記された運命
1 《予言のプリズム
1 《時間の把握
1 《真実か詐話か
1 《アゾリウスの導き石
1 《水晶の破片
1 《予言
1 《垣間見る未来
1 《直観
1 《逆説のもや
1 《嘘か真か
1 《闘争か逃亡か
1 《予感
1 《思考を築く者、ジェイス
1 《複写作成
1 《神託者の眼識
1 《権力への嘆願
1 《時の砂
1 《スフィンクスの啓示
1 《スランの秘本
1 《ズアーの運命支配
1 《福音
1 《未来予知
1 《月の賢者タミヨウ
1 《時間のひずみ
1 《時間操作
1 《時の逆転
1 《時間のねじれ
1 《悲劇的な傲慢
1 《不死の標
1 《カタストロフィ
1 《啓示の解読
1 《導きの嘆願
1 《時間停止
1 《時間の熟達
1 《裂断術
1 《時間の伸長

-呪文(50)-
 
脚注 アイアンルート・シェフ/Ironroot Chef

 コミュニティ・カップで採用される特殊フォーマット。このフォーマットが行われる当日に何枚かのカードが提示され、プレイヤーたちはそれらを用いてデッキを組んで試合に挑む。このフォーマットではゲームの勝敗だけでなく、デッキの「芸術点」も結果を分ける要素となる。(戻る

参考記事(リンク先は英語):

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