読み物
ワールドウェイク:反逆の次元
ワールドウェイク:反逆の次元
Doug Beyer
2010年1月18日(月)
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歴史よりも強く、重力よりも彼方へ届く力。時よりも広汎で、感情よりも包括的なもの。それこそがマナであり、魔法を魔法たらしめる力なのです。
ゼンディカーでは、マナは凶暴に荒れ狂い、単に結合しあって魔法を生み出すにとどまらない生の力をほとばしらせていました。その生の力を求めて、プレインズウォーカーたちはその次元に群がり、土地を追い求め、冒険に挑み、誰もが求めるマナを呪文書に編み込んでいったのです。そして、その次元ゼンディカーの反応は、いつでも明白なものでした。
「ゼンディカーは認めない」。
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人食い沼が冒険者の一団を飲み込み、荒れ狂う暴風が探検船を水底に叩き落とします。乱動が大地を散り散りに組み替えるとき、探検基地は破壊され、宝の詰まった遺跡への目印さえも失われてしまいます。この次元はこのような自己防衛でいっぱいですが、それでも冒険者たちはくじけることなく挑んでいきました。
最近になって、危険はより一層激しくなってきています。ただ罠まみれで対侵略者的なだけだったゼンディカーの土地は、復讐に目覚め立ち上がりました。土地がエレメンタルや怒れるアバターとなって動き出したのです。大地の頸木から解き放たれ、あふれ出るマナを使って自ら動き出し、そしてゼンディカーの復讐のために動き出しました。度重なる略奪に対して抵抗するだけでなく、マナを奪おうとする者を追いかけて狩るようになったのです。
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もちろん、ゼンディカーの住人は危険に慣れています。彼らは何世代にもわたってギリギリ生き抜いてきている、生粋の冒険者なのです。しかし、この新しい危険は彼らをも飲み込みました。彗星の嵐や乱動の流れが居住地を崩壊させ、熟練の旅人たちの部隊は予想外の大量の死傷者を出す羽目になりました。ゼンディカーの奥深くで何かが始まり、それまで野外を冒険していた多くの人々が比較的安全な村やベースキャンプに逃げ込んで震える一方、ごく一部のもっとも勇猛果敢な者だけが冒険を続けることを選び取りました。
この次元の不安定さは、長くあり続けている組織にも影響を与えます。エルフの社会では熾烈な分派が勢力を伸ばしていきました。遊牧民コーの多くは旅をやめました。祝祭はなりを潜め、忘れられた伝統やうち捨てられた交易路が這い寄る自然の猛威の中で力を増していきます。
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ここで、一つの滅びた風習に注目してみましょう。土地・エレメンタルの攻撃により、光の儀式と呼ばれる祝祭が中断されました。儀式者の多くが死傷し、詠唱は途切れ、聖なるろうそくは砕かれたのです。その結果、純粋なマナからなる古の存在が目を覚ますことになりました。
ゼンディカーのマナの中心 オムナス
オンドゥ大陸の自然の奥深くの、広大な台地の上の、危険な森の深い茂みの彼方の、暗い沼の中央の、77個の蝋燭による束縛の輪の中の、底の知れない落とし穴の中に、オムナスとして知られる存在をつなぎ止める牢がありました。オムナスについての伝承に、オムナスは純粋なマナそのものであり、ゼンディカーの混沌の具現化であり、開放されたら大破壊をもたらすであろう原初の力である、と語られています。懐疑論者は実際にそこに何かがあるのかどうか、あるいはそもそもそんなことがあり得るのかを疑っていますが、巡礼を経てそこに集った敬虔な信者たちは、自分たちの執り行っている光の儀式だけがオムナスとその恐るべき力を鎮められると主張しています。
しかし、ゼンディカーは変わりつつあります。ゼンディカーを小康状態に保っていた古き結合は解かれました。蝋燭は倒され、オムナスをつなぎ止めていた牢は破壊されたのです。
オムナス
は
解き放たれました。
それでは、今日のプレビュー・カード《マナの座、オムナス》はどれほどのサイズなのでしょう? ――実際に聞くべきことは、どれほどのサイズにしたいですか、ですが。オムナスを第3ターンに唱え、次のアンタップ後に《森》をプレイして4マナをマナ・プールに入れれば5/5になります。それらのマナを「浮かせた」まま、さらに《森》を出し、5マナをマナ・プールに入れると第5ターンには10/10です。さらに6マナを入れれば16/16に。そして、オムナスの《湧出/Upwelling》[10E]のような能力を使って15マナの呪文やクリーチャーを唱えることもできます。それどころか、16/16のエレメンタルで殴った後で{G}{G}{G}{G}{G}{G}{G}{G}{G}{G}{G}{G}{G}{G}{G}を必要なだけ使うこともできるのです。
さあ、やってみましょう。全部。長い長い間囚われていたオムナスに、マナを回し、巨大になり、そして復讐を果たす時がやってきたのです。
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オムナスにはお互いに相補う2つの能力があります。1つめは、マナを集め、蓄える能力です。これはマジックの根本的なルール、つまりフェイズ間、ターン間でマナを持ち越すことはできないというルールを破壊するものです。これによって、ターンをまたいでマナを蓄え、莫大な緑マナを使って加速することができるようになります。この能力を使ってマナ・プールに大量のマナを入れて――そして、たとえばキッカーつきの《巨身化/Gigantiform》[ZEN]や《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus》[M10]、あるいは大量の首を持つ《変幻のハイドラ/Protean Hydra》[M10]を呼び出すのもいいでしょう。(もう一つの選択肢は、新しい能力「多重キッカー」つきの呪文を唱えることです。《ジョラーガの戦呼び》や、他のプレビュー・カードなどはそのいい例になります)
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オムナスのもう一つの能力は、彼の好む色、緑のマナをマナ・プールに残しているとその分だけ強大になるということです。オムナスは純粋なマナから生まれたエレメンタルなので、マナが大量にあればそれだけ大きくなるのです。この能力を、あなたのターンの間に土地や《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》[M10]、《貴族の教主/Noble Hierarch》[CON]を使ってオムナスを強化して殴る、という攻撃的な使い方をすることもできます。《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》[M10]と他のエルフたちを使って、大量の緑マナを出すこともできるでしょう(「大量の緑マナ」というのは、オムナスがもっとも好む言い回しでしょうね)。オムナスで攻撃した後、マナ・プールにあるマナを使うこともできます(受けたダメージに注意しましょう)。コンバット・トリックに使ってもいいでしょう。オムナスが少し小さくなるとはいえ、巧く立ち回れば充分巨大さを保つことができるでしょう。戦闘後、オムナスからマナを少し吸い取って部隊を増やすことも一つの戦略ですし、相手のターンまでマナを残したままにしておいて必要に応じて使えるようにしておくのも一つの戦略です。また、あるいは単にオムナスにマナを残しておき、次のターンにさらに巨大にするというのも一つの戦略でしょう。この2つの能力が組み合わさってこそ、多元宇宙のもっとも根源たる力からなるエレメンタルにふさわしい、恐るべき脅威になるのです。
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オムナスの能力はスカージのカード《湧出/Upwelling》[10E]に似ていますが、強力な利点がいくつか増えています。オムナスも同様に緑のカードですが、こちらは対称性を持っていません。《湧出/Upwelling》[10E]は対戦相手もマナを貯めることができますが、オムナスはあなただけにその利点をもたらしてくれます。その理由は、あなたにだけ怒れるエレメンタルがついているからです。また、《湧出/Upwelling》[10E]のころは、マナ・バーンが憂慮すべきデメリットでした。12マナ貯めている状態で《帰化/Naturalize》[M10]を受ける危険性を警戒しなければならなかったのです。しかし、大量のマナを貯めている状態でオムナスが死んだとしても、使い切れなかった分はただ消滅するだけです。
そしてもちろん、《湧出/Upwelling》[10E]では殴れません。
世界の目覚め
ゼンディカーの大地が生命を得、次元全体に広がっている疫病に対する免疫反応をおこし、そして次元に住むめざとい種族はこの新しい危機の理由について議論を重ねています。宝探しが聖遺物を冒涜したからでしょうか? 考古学的遺跡への侵略的研究が元でしょうか? 他の世界からのプレインズウォーカーの存在によるものでしょうか? ゼンディカーの力が目覚め、その原初のエレメンタルやアバターがいかなる興奮剤によるものよりも激しく興奮し、過剰反応しているように見えます。世界一剛胆な冒険者たちはゼンディカーの怒りをやり過ごすために装備を調えていますが、想像したこともないほど巨大な存在と戦うことなどできるのかと疑う者もいます。
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