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射場本正巳の「統率者(2016年版)のススメ」

2016.12.14

射場本正巳の「統率者(2016年版)のススメ」第3回:『統率者(2016年版)』からステップアップ!!

by 射場本 正巳

 こんにちは! ウィザーズ開発部の射場本です。

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「グランプリ・千葉2016」の統率者イベントに参戦!

 前回の記事で告知させていただいたとおり、先日行われた「グランプリ・千葉2016」のサイドイベントで、格内フォーマットの統率者戦に参加させていただきました!

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 イベントでは統率者ならではのカオスな状況を楽しみたかったので、僕は「無規律な反乱」という青黒赤緑のデッキを選択しました。

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 《命運の輪/Wheel of Fate(C16)》のような手札を捨てて引き直す行為が好きなので、入れ替え枠ではさらに《記憶の壺/Memory Jar(ULG)》と、それを繰り返し使える《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》のセットを追加したり、墓地が溜まるので《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End(EMN)》が軽く出せるだろうなーと思って採用したりしました。

 結果、《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End(EMN)》が絶望的な場面で勝ち目前の相手のミスプレイを誘発してくれて生き延びることができ、最後は超過した《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift(C14)》でのパーマネントを全てバウンス、《記憶の壺/Memory Jar(ULG)》二重起動で手札総入れ替えという大技が決まり、なんとか勝たせていただきました。

 対戦していただいた皆様、ありがとうございました。

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 さて、ここで小ネタ。今回の格内フォーマット統率者のルールには、「統率者には「『統率者(2016年版)』に収録された[共闘]を持つ伝説のクリーチャー」を使用すること。」とありました。組み合わせによってはデッキ内のカードが使えなくなることがあるので、ちゃんと4色出るように選んでくださいという記述もあったんですが、実はこれ、解釈的には他のデッキの共闘を持つクリーチャーを選んで組み合わせることも可能だったのです。

 例えば「公然たる敵意」は黒赤白緑のデッキですが、共闘を持つ統率者は白黒と赤緑の組み合わせのみとなっています。これを他のデッキから白赤と黒緑の「共闘」持ち伝説クリーチャーを組み合わせて持ってきたりすることで違った戦い方ができたんですね。

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白赤+黒緑=黒赤白緑

 僕もそういった組み合わせを試してみようかと思ったんですが、ちゃんと告知していない裏技的なものだったので、今回は普通にセット内の統率者を使用しました。

 そんな中、同卓させていただいた方の一人がこの方法で他セットの統率者同士を組み合わせていらしたので、「お!やるなー」と思ってうれしくなりました。共闘は統率者に新たな面白さを提供してくれるシステムなので、そういった組み合わせを変えるという取っ掛かりを元に、より深く統率者の世界に入っていっていただけたらうれしいですね。

 たとえば今回のルールでは組み合わせることはできませんでしたが、《トリトンの英雄、トラシオス/Thrasios, Triton Hero(C16)》と《クルフィックスに選ばれし者、キデール/Kydele, Chosen of Kruphix(C16)》は同じ青緑のわかりやすいコンボです。

 統率者でよく使われるコンボに、「4マナ以上出せるクリーチャー+《暗黒のマントル/Umbral Mantle(SHM)》or《威圧の杖/Staff of Domination(5DN)》」で無限マナ、というものがありますが、統率者がこの「4マナ以上出せるクリーチャー」の場合コンボを成立させやすいので、《クルフィックスに選ばれし者、キデール》はうってつけで、無限マナを出した後には《トリトンの英雄、トラシオス》でデッキを引ききることもできるので相性がいいですね。

 レガシーで行われた今回のグランプリ本戦でも早速登場していた《激情の薬瓶砕き/Vial Smasher the Fierce(C16)》なども『統率者(2016年版)』にはありますし、「共闘」持ちのクリーチャーは今後も要注目です!

 今回、「グランプリ・千葉2016」で僕たちが参加して統率者戦のイベントはテキストカバレージにいい感じにまとめていただいていますので、そちらもぜひ読んでみてくださいね。

 サイドイベント:「格内フォーマット」統率者戦

格内フォーマットで遊んだ後は?

 さて、グランプリでは毎年恒例の格内フォーマットで盛り上がったわけですが、今回ひとつ気になったことがありました。プレイヤーの方から、「楽しかったけど何を入れていいかわからなくなってしまった」という意見をいただいたのです。

 もちろん、迷うのも含めてデッキ構築体験なのですが、今回は4色統率者ということで最初のお試しにしては幅がありすぎたということが反省点でした。ある程度慣れてくると勝ち手段としてのコンボと、周辺を固めるカードの、いわゆる定石部分がわかってくるようになるのですが、始めたばかりだとどこから手をつけていいかわからないということもあり、いきなり4色デッキの改造は難しかったかもしれません。

 それに加え、格内フォーマットという遊び方を紹介させていただいてからすでに3年。実は格内フォーマットのあり方を見直す時期なのではないかとも思いました。手軽にちょい足し改造して遊ぼうがコンセプトだったものの、この3年の間にカードプールがお手軽とは呼べないくらい広がってしまったのではないかと思えたのです。

 思えば僕の開発している「デュエル・マスターズ」は年間に増えるカードが500種類くらいなもんですが、マジックではその倍、1000種類くらい増えてしまいます。3年で3000種類と考えると結構な数ですよね。

 例えば追加できるカードをスタンダードのカードだけにしたり、今回の統率者に限っていえば、『統率者(2016年版)』の製品5つのカードプールで自由に構築とかも面白かったかもしれません。この反省点をもとに、来年に向けて格内フォーマットの定義ももう一度考えたいですね。

 制限されすぎるのはいやだという方もいると思いますし、みんなと同じレベルで遊びたいという方もいると思います。今後みなさんには仲間内の独自の取り決めで思い思いに遊んでいただければなと思います。

 ちょっと前は取っ掛かりがないとなかなかはじめにくかった統率者戦ですが、今ではこうして毎年統率者戦の専用製品が出ることで比較的参入しやすくなってきています。

 この記事を見て少しでも興味を持っていただける方がいれば幸いです。

 余談ですがこの記事を書く少し前、過去の僕の統率者記事を見て統率者戦をはじめましたという方にお会いしました。それがきっかけで地元のショップで統率者を広めていただいているそうで、それを聞いて僕自身この記事を書いていて本当によかったととても励みになりました。その時はデッキを持っていなくて対戦はできなかったので、今度から地方に出張する時は統率者のデッキも一緒に持って行こうと思います。いつかどこかでみなさんと対戦できること楽しみにしています!

 そんなわけで、今回の「射場本正巳の統率者(2016年版)のススメ」の連載はこれでおしまい。

 それではみなさん、この冬もよい統率者ライフを!

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