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企画記事:「山の日」制定記念!あなたが一番好きな「山」とは?

企画記事:「山の日」制定記念!あなたが一番好きな《》とは?

by 格内 麻也子(WotC広報担当)

 今日は国民の祝日「山の日」。マジックにおいても《》はゲームの根幹を支える大事なカードのひとつに挙げられます。そう、マジックプレイヤーなら誰しも「山」と聞けば《》についてさまざまな思いが胸をよぎるものです。今回の企画記事は「山の日」の制定を記念して、マジックに関わる方々に一番好きな《》カードとそのエピソードを語っていただきました。

森慶太の一番好きな《

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森慶太(マジック:ザ・ギャザリング日本オフィス営業担当)

 マジックが産声を上げたのは23年前、1993年の夏。その頃の日本には「山の日」はもちろん「海の日」という祝日も存在しませんでした。当時の私は中学生でした。

 さて、今回いただいたお題が山の日ならぬ《》にまつわるエピソードなのですが、そもそも私がマジックのカードコレクションに目覚めたきっかけが「基本土地を思い入れのある絵柄に統一しはじめたこと」だったな、と思い出しました。高じて、今ではイベント会場やニコ生番組内などで、ひそかにファッションチェックならぬ基本土地コーディネートをチェックすることが趣味にまでなりました。基本土地愛好家には「どうしてその絵柄なのか」について素敵なエピソードや思い入れをお持ちであることも多く、それを伺うのもまた楽しいんですよね。

 素晴らしいアートの《》は本当にたくさん存在しますが、私がもっとも好きなカードとして挙げるのは「グルランド」です。これは「Guru Program」という北米でかつて展開されていたプロモーションで配布されていたシリーズ。テレーズ・ニールセン女史の手による一連の作品群には特殊な月食が描かれています。これは2つの月が存在するドミナリアの次元ならでは景色で、本来の月(霧月)と小ぶりな人工天体の月(虚月)の月食のアートは言葉では言い表せないほど美しく幻想的です。

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 私は「ドミナリア」という単語それ自体に青春の瞬きのようなものを想起させられる世代です。中高生だった頃の私を魅了した物語の数々が紡がれた世界がドミナリアでした。個人的には兄弟戦争や氷河期の舞台となったテリシア大陸や熱帯の超大陸ジャムーラには特に思い入れが深く、なんだか特別です。まさか20年以上もつきあう生涯の趣味になろうとは! 当時は思いもしませんでした。

 私にとってグルランドの《》は、マジックへの様々な想いが詰まっている1枚です。


渡辺雄也の一番好きな《

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渡辺雄也(2015-2016年のプロツアー殿堂顕彰選出者)

 私の好きな「山」は『ラヴニカ』ブロックの《蒸気孔》です。「グランプリ・京都2007」で《蒸気孔》が入った「イゼットロン」のデッキを使用していたのですが、《ボガーダンのヘルカイト》や《悪魔火》をいっぱい出して、そのまま優勝することができました。

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 グランプリ優勝をきっかけにプロツアーにも初参加することができ、そして今シーズンのプロツアー殿堂顕彰者にも選出されたわけで......。自分のキャリアはイゼットロンからスタートしたと思っています。僕の人生のマナ基盤を支えたという意味で《蒸気孔》を選びました。自分がプロをはじめるにあたって成績を出したデッキに入っていたカードなので思い出深い1枚です。


加藤英宝の一番好きな《

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加藤英宝(Cardshop Serra代表取締役社長)

 私が一番好きな《》のカードは富士山のイラストのものです。アジア・太平洋地域で販促用に作成されたプロモーション・カード「APAC LANDS CLEAR PACK (SET 3)」の《》ですね。私は古いカードが大好きなので、マナシンボルだけの土地カードよりも「{T}:Add {R} to your mana pool.」と書いてある土地が好きということも、この《》を選んだ理由の1つです。

 実はベータ版の《》とどちらにしようか悩みました。ベータ版の《》は《セラの天使》を描いたイラストレーター、ダグラス・シュラーさんの絵なので、こちらも捨てがたい《》だったのですが、静岡県民である私にとっては、やはり富士山に勝るものはありません。日本人で富士山を嫌いな人なんてまずいないはずですし、世界的に見てもとても綺麗な山で、観光に訪れる外国人も少なくありません。

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 その富士山は2013年に世界文化遺産に登録されました。世界文化遺産にまで登録されているものが、マジックのイラストに存在していることが嬉しい。また、マジックのイラストに存在している景色が家の窓を開けたら目の前にある......自然と思い入れが強くなる1枚です。

 マジックを始めて20年になる私ですが、この《》はマジックを始めて2〜3年の頃に出回り、見た途端にこの絵に惚れ込み、「この山を集めよう!」と決意し、言葉通り山というほど集めました。今もデッキの《》は富士山かベータ版の《》です。


三原綾の一番好きな《

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三原綾(マジックプレイヤー)

 皆さんこんにちは! 殿堂プレイヤーの三原槙仁......の妻の三原綾です。いわゆるアナックスに対するサイミーディ、ティボーに対するルミア、ジョン・レノンに対するオノ・ヨーコみたいなもんです。これからも夫ともどもよろしくお願いいたします。

 実を言うと、我が家にはテレビが無い上に新聞も読まないので、時事ネタなどはもっぱらネット配信のニュースで知るため、ついこの間まで、8月に新しく祝日が制定されるなんてカレンダーを見るまで知りませんでした。ちなみに祝日含むお盆休みは、娘と一緒に実家で過ごすつもりです。観光地は人多いですし、外暑いですし、娘もまだ小さいですし(言い訳)。

 あ、そうそう。好きな《》でしたっけね。私の好きな《》は、『ウルザズ・サーガ』の《山<》シリーズ! 確か4種類くらいあって、どれも綺麗な赤のグラデーションで描かれているんですよね。絵師もあのジョン・エイボンだし。マジックを始めて間もない頃に買った『ウルザズ・サーガ』のトーナメント・パックから出てきた《》のイラストはとても幻想的で、なんだか吸い込まれそうな雰囲気を持っていたように見えました。簡単に言うと一目ぼれってやつです。『ウルザズ・サーガ』の基本土地ってどれも幻想的なんだけど、ちょっと写実的なものばかりなんですよね。お気に入りっていう人は結構多いと思います。私も大好きです。十ウン年経った今でも、《》のイラストをイメージするときは、真っ先に『ウルザズ・サーガ』の《》をイメージするくらい印象に残っています。

 あと、もう一つ山にまつわる思い出といえば、幼稚園のお泊り保育かなにかで山に行ったときに捕まえた二匹のカブトムシが、虫かごの中で共食いをしていたシーンを目撃してしまったことですね。あれ以来虫がすっかり(触るのも見るのも)ダメになっちゃいました。それにそもそも自分はインドア派なので、山はカードで楽しむ方が好きなんですよね。


玉田遼一の一番好きな《

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玉田遼一(登山が趣味のプロプレイヤー)

 僕のお気に入りの《》はグルランドの《》です。プロツアー予選で、その頃まだ全然流行っていなかった《原始のタイタン》を入れた「赤緑ヴァラクート」を使ったところ、思いのほか強くて優勝しました。しかも、そのリストが海外のプレイヤーにコピーされ国別選手権とかで勝ちまくったことに気をよくした僕は、このデッキと添い遂げようと思いヴァラクートの《》を希少価値の高いグルランドで揃えました。

 その後、横浜で行われた「世界選手権2010」もヴァラクートを持ち込み、スタンダードラウンドを4-0でスタートした第5回戦目。僕は当時もかなり有名だったピエール・カナリのエルフと対戦しました。

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 3本目、ピエール・カナリがトークンを出したところ、トークンとして使うカードを持っていなかったみたいで、僕が使ってないスリーブ渡してトークンとして使うことに。ピエール・カナリが全軍アタックしてきたのを僕は《ゼンディカーの報復者》で出たトークンでブロック。次のターンに《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》で勝つつもりで、死なないようにブロックしているつもりが、机が白いのと僕の貸したスリーブの色が白だったせいで、数体のクリーチャーを見逃してしまい負けに......。それから戒めとして負けるたびにグルランドの《》を買っています。

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 ちなみに実際に登った山では「岩湧山」が一番好きです。ダイヤモンドトレールという長距離自然歩道にある山で、うちから近いこともあり平日の仕事帰りなどでも「いっちょ行ってくっか」と登り、朝戻ってきて少し寝てから仕事に行くことができます。一番登っている山なので「岩湧山」がお気に入りです。


浅原晃の一番好きな《

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浅原晃(プロツアー公式生放送実況担当)

 ベータ版の《》。赤いデッキでトーナメントを席巻し、キング・オブ・ビートダウンとまで呼ばれた伝説のプレイヤー、デイビッド・プライス。彼は「マジックで最強のカードは?」という問いに対して「それは、ただの山だ」と答えたという。この逸話に感銘を受け、さらにミーハーだった自分がキング・オブ・ビートダウンを目指すべく《》を置き、興味の無かったビートダウン・デッキを使うようになったというのは当然のことかもしれない。

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 最強の土地《》はマジックの始まりから特別な土地だった。他の色がアドバンテージに目を向けるなか、《》はそこからチープなクリーチャーたちや《稲妻》といった火力を唱え続けてきた。

 マジックは歴史を感じるゲームだ。ベータの土地はプロプレイヤー(特に古くからのプレイヤー)にも使用者は多い。その理由は美しさ以上に、もっとも歴史を持った土地の1つであり、誰よりもマジックの進化を見守ってきたカードだからだ。マジックが誕生してから、数多くの呪文を打ち続けた《》は誰よりもマジックを知っていて、戦場に出しておくと今日も落ち着いてプレイしろよと言っているような気がするのだ。

 通算287619マナ目の赤マナから通算19137発目の《稲妻》をあなたに。これを機に自分も初心を思い出し、また、キング・オブ・ビートダウンを目指してみたいと思う。


》へ想いを馳せる1日

 《》にまつわる様々なエピソード、23年という長い歴史を持つマジックもまた、《》のような存在と言えるのかもしれません。国民の祝日「山の日」を通じて、今日は自分のなかの《》に想いを馳せてみてはいかがでしょうか?

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