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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

2018.01.31

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:キキ・エヴォリューション(モダン)

by 岩SHOW

 進化とは神秘的なもの。環境の変化に適応せんと、生命が見せる維持の結晶だ。どんな環境でもめげずに生き抜こうと、最適な形にたどり着いたその姿は美しい。

 マジックにおいても、変わり続ける環境を生き抜くべく、その姿を二転三転させるデッキがいくつか存在する。今日のデッキもモダンという荒々しい環境でしぶとく生き延び続ける血脈だ。

 《鏡割りのキキジキ》という唯一無二の能力を持ったクリーチャーを使ってアドバンテージを稼ぎ、あわよくば無限コンボを決めて勝利したい!というやんちゃな思いを叶えてくれる、素敵なデッキがモダン環境には存在し続けている。

 そもそもこのキキジキデッキには2つの種があり、一方は《詐欺師の総督》《やっかい児》との無限を狙う青赤の「双子」系、そしてもう一方が緑を中心とした多色で、さまざまな種類のクリーチャーを採用した「ツールボックス」系だ。今日紹介するのは後者のデッキである(前者の最新型はこちらでチェック)。

 「ツールボックス」とはその名の通り、道具箱のようにさまざまなクリーチャーが採用されており、状況に応じてそれらをサーチし優位に立とうというデッキの総称である。

 モダンで最も活躍した「ツールボックス」といえば「キキ・ポッド」だ。キキはキキジキのことで、ポッドとは《出産の殻》。このアーティファクトを用いて《台所の嫌がらせ屋》などを生け贄にしつつキキジキと《詐欺師の総督》or《修復の天使》を揃えることを目指すコンボ要素の強いデッキで、殻をガチャガチャ動かして盤面を作っていくのが実に楽しかった。

 ただ残念ながら、《出産の殻》というカードがモダンにおいては少々強すぎたため、そして今後増えていくクリーチャーと組み合わさって、ますます悪さをすることのないように、という保険も兼ねてだろう。2015年には禁止カードに指定され、「キキ・ポッド」は消滅した。

 ただ、コンボが決まらなくなったわけではなく、もともと殻と併用でクリーチャーサーチを担っていた《召喚の調べ》は残っているので、これを用いた「キキ・コード」が引き続き愛好家に使用されることに。

 それから少し経って2016年、『異界月』にて《異界の進化》が登場、誕生したのが「キキ・エヴォリューション」だ。それでは文字通り進化したリストをご覧いただこう。

Mary Perez - 「キキ・エヴォリューション」
StarCityGames.com Invitational Qualifier Danbury 3位 / モダン (2018年1月6日)
2 《森》
1 《平地》
1 《寺院の庭》
1 《踏み鳴らされる地》
1 《繁殖池》
1 《聖なる鋳造所》
1 《神聖なる泉》
1 《蒸気孔》
4 《吹きさらしの荒野》
3 《霧深い雨林》
2 《樹木茂る山麓》
2 《溢れかえる岸辺》
2 《地平線の梢》
1 《火の灯る茂み》

-土地(23)-

4 《極楽鳥》
4 《水蓮のコブラ》
4 《復活の声》
1 《幻影の像》
4 《改革派の結集者》
1 《永遠の証人》
1 《反射魔道士》
1 《守護フェリダー》
1 《修復の天使》
1 《鏡割りのキキジキ》
1 《スラーグ牙》
1 《太陽のタイタン》

-クリーチャー(24)-
3 《ニッサの誓い》
4 《異界の進化》
2 《召喚の調べ》
4 《サヒーリ・ライ》

-呪文(13)-
1 《ガドック・ティーグ》
1 《漁る軟泥》
2 《台所の嫌がらせ屋》
2 《再利用の賢者》
1 《弁論の幻霊》
1 《大爆発の魔道士》
1 《なだれ乗り》
1 《エレンドラ谷の大魔導師》
1 《目覚ましヒバリ》
2 《流刑への道》
1 《払拭》
1 《焦熱の裁き》

-サイドボード(15)-
StarCityGames.com より引用)

どんなデッキ?

 《極楽鳥》《水蓮のコブラ》、そしてモダン環境が誇る多種多様な多色土地により成立する、4色のクリーチャー・コンボデッキ。キキジキによりコピーを生み出された《修復の天使》トークンがキキジキを「明滅」、アンタップ状態で帰ってきたキキジキをもう一度起動してコピーを作って......と好きな数だけ速攻持ちのトークンを生成し、それらで殴って相手のライフを0にするのが勝ち筋。

 カラデシュ次元よりデッキと相性の良い《サヒーリ・ライ》と《守護フェリダー》を獲得し、キキジキ&天使以外にもコンボルートが拡がった。

 デッキ内のクリーチャーでない呪文はすべてコンボパーツを探すためのカードであり、かなりコンボ色の強いデッキではあるが、《復活の声》などで普通に殴っての勝ちも狙えるのが良いところ。

テクニック!

《水蓮のコブラ》+フェッチランド+《改革派の結集者》:《吹きさらしの荒野》などの通称フェッチランドは1枚で2度土地が戦場に出るため、《水蓮のコブラ》からマナが溢れ出る。そのマナから《改革派の結集者》を唱えると、紛争達成によりまたフェッチランドが戦場に戻りマナが出る......と、爆発的な展開が可能となる。

 《異界の進化》など他にも紛争を達成させる手段はあるので、結集者が最大限に活きる使い方を考えてやろう。

《サヒーリ・ライ》+《太陽のタイタン》:サヒーリが戦場と墓地、あるいは墓地に合計2枚ある状況でタイタンを戦場に出せばコンボが決まる。

  • タイタンでサヒーリを墓地から戦場へ
  • →片方のサヒーリを戦場に残しもう一方を墓地へ
  • →サヒーリの能力でタイタンをコピー
  • →最初へ戻る......

 これを繰り返せば、速攻を持った金属製のタイタン部隊が対戦相手を圧殺してくれるぞ!

注目カード:《ニッサの誓い》

 《サヒーリ・ライ》+《守護フェリダー》コンボがスタンダードで使用可能だった時にもお馴染みだった1枚。コンボパーツのみならず、土地を探すことができるのも事故緩和に役立つ。4色デッキを成立させるのに十分な土地やクリーチャーは揃っているが、それでもいつでもすべてのマナが用意できるとは限らない。プレインズウォーカーを好きなマナで唱えることができるようになる能力も、地味ながら確実に役立ってくれるはずだ。


 コンボパーツ以外のクリーチャーは、もう好きなものを採用してくれて構わない。モダン環境にあまたひしめくデッキの中から、トーナメントで当たる可能性が高い相手に突き刺さる1枚をチョイスしていって、その日の気分でスターティングメンバーを決めるのも面白いだろう。《なだれ乗り》なんかはメインから採用されてもおかしくない。

 また『イクサランの相克』より、対戦相手のクリーチャーを破壊できる《貪欲なチュパカブラ》が登場したが、この超強力なクリーチャーを用いた、黒の入った《異界の進化》デッキなんかも面白そうだ。

 いろいろなクリーチャーに囲まれたいという方にはうってつけな、博物館のような華々しいデッキ。使って楽しいデッキということは保証するよ!

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