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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

2017.08.22

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:バーン~マジック:ザ・シューティング~(Pauper)

by 岩SHOW

 「ラムナプ・レッド」の大ブレイクにより、多くのプレイヤーの赤単魂に火がついたことだろう。プロツアーの中継の視聴者の中には、今はもうマジックをやっていないという元プレイヤーの方々も少なくないのだが、彼ら彼女らの青春を彩った赤くて速いデッキたちのことを思い出してもらえただろうし、クリーチャーがとてつもなく強くなっていることにも驚いてもらえたんじゃないだろうか。

 対照的に、火力呪文のパワーダウンにも注目した人も少なくないだろう。《稲妻》ではなく《ショック》、《火葬》ですらなく《焼夷流》(これはこれで勝っている点もあるが)、火力呪文は強くしすぎると環境が高速デッキだけになってしまう危険性があるため、近年はややブレーキを踏んだ調整が施されているようだ。

 ただ、古き時代より次元を旅してきたプレインズウォーカーたちは知っている。《火炎破》を絡めた爆発的なダメージを叩き出す「バーン」を前に、ライフが10点以下になることの怖さを......そしてそれを手にする快感を。また、デッキを構成するカードの大部分がコモンというのも、初心者には組みやすくありがたい、登竜門的なデッキでもあった。

 そう、火力はほとんどがコモン。というわけで、往年の名火力はPauperでは現役で火を噴き続けている!

Sturvedog - 「バーン」
Magic Online Pauper Constructed League 5勝0敗 / Pauper (2017年8月12日)
16 《冠雪の山》
3 《忘れられた洞窟》

-土地(19)-

4 《火付け射手》
4 《熱錬金術師》

-クリーチャー(8)-
4 《稲妻》
4 《稲妻の連鎖》
4 《溶岩の撃ち込み》
4 《針落とし》
1 《噴出の稲妻》
4 《焼尽の猛火》
1 《マグマの噴流》
3 《貫かれた心臓の呪い》
4 《裂け目の稲妻》
4 《火炎破》

-呪文(33)-
4 《灰の殉教者》
1 《猛火の斉射》
1 《電謀》
1 《紅蓮破》
4 《粉々》
4 《溶鉄の雨》

-サイドボード(15)-
MTGO Standings Pauper Constructed League より)

 このデッキは『破滅の刻』で新しいカードを得た。《火付け射手》だ。

 クリーチャーでない呪文を唱えたら、1点ダメージを飛ばす能力を持っている。《稲妻》が4点、《火炎破》が5点になるというわけだ。これと似た能力を持った《熱錬金術師》と併せて、火力のダメージを底上げするクリーチャーを8枚体制に。これらを戦場に出しながら、対戦相手めがけて火力を投げ続ける、あたかもシューティングゲームのような派手にぶっ放すデッキがPauperの「バーン」だ!

 古今東西ありとあらゆるセットの火力が大集結。これらを対戦相手に向けて撃ち込み続ける、というのが基本戦術だが、時に対戦相手のクリーチャーに撃ち込んで除去として運用する場面もある。ただこれをしすぎると、相手のライフを削る手段を失ってしまう。

 除去すべきものとそうでないものを見定めるのがバーンデッキの難しいところだが......実はこのデッキでは、対戦相手のクリーチャーを除去する必要は、他のフォーマットの赤単デッキのそれよりも優先度が随分と落ちる。クリーチャーでほとんど攻撃しないからだ。《ゴブリンの先達》の道を切り拓いてやる必要はない。このデッキのクリーチャーは、攻撃に参加することなくダメージ源になるからだ。なので、初心者にも安心。絆魂持ちなど、よっぽどなヤツには火力を切らざるを得ないが、基本は本体に集中砲火モードでOKだ。安心して撃ちまくってほしい。

 このデッキのカギとなる呪文は《針落とし》だ。1マナ1点で1枚ドロー、文面だけ見ると破格だが、このターンにダメージを受けているプレイヤーかクリーチャーにしか撃ち込めない。なのでプレイする順番を適当にしすぎても《針落とし》ばかり手札に余ってしまう、なんてことになるのでここだけは注意。

 このカードの1マナ1点を次のカードに繋げつつ、《火付け射手》《熱錬金術師》でダメージを膨れ上がらせてやることが肝要。特に《熱錬金術師》はタップ能力で先に1点を与えることができるので、その点では《火付け射手》よりも優れていると言える(問題なく攻撃できる状況であれば、《火付け射手》の方が与えるダメージは上回るが)。これらを複数体並べて、バリバリとマシンガンをぶっ放すように対戦相手を蜂の巣にしてやろう!

 このデッキを構成するパーツなら大体持ってるぞ、という人は押し入れを漁ってみよう。残念ながらPauperはMagic Onlineのフォーマットであり、リアルで遊ぶ機会は本当に少ないが......トーナメントを開催してくれているショップも、ごくわずかだが存在する。もしお近くで遊べそうなら、一度コモン限定構築の神髄をたっぷりと味わってみてほしい。そのお供には、組みやすいという点でこの「バーン」もオススメの1つだ!

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