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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

2017.02.01

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:白赤人間(スタンダード)

by 岩SHOW

 クイズ・マジック:ザ・ギャザリング! 2016年、スタンダード環境で活躍した白と赤の2色で構成されたビートダウンと言えば(ピンポーンッ!)「白赤機体っ!」......もう少し聞いていただきたかった、「白赤機体」と、もうひとつは何でしょうという問題でした。チャンドラさんはここでお手つき、1回休み。

 正解は白単の人間デッキに《無謀な奇襲隊》のために赤を散らしたビートダウン、「白赤人間」だ。『イニストラードを覆う影』にて《サリアの副官》が登場して以降、人間を主軸にした軽量クリーチャーで序盤から殴って殴って殴りまくる白いデッキが様々な形で登場したが、最終的に最も使用されたのはこの白赤だった。このデッキもいつぞや述べたように、『カラデシュ』以降は「白赤機体」に取って代わられる形となり、メインストリームから姿を消すことになった。

 ところが『霊気紛争』発売とともに、復活の兆しが? 意外な新戦力を得て、再び表舞台で暴れまわるか? 「白赤人間」の2017年版をご紹介しよう!

Adam Yurchick - 「白赤人間」
StarCityGames.com Standard Open Columbus 43位 / スタンダード (2017年1月21~22日)
8 《平地》
5 《山》
4 《感動的な眺望所》
4 《鋭い突端》

-土地(21)-

4 《探検隊の特使》
4 《発明者の見習い》
4 《スレイベンの検査官》
4 《町のゴシップ屋》
4 《金属ミミック》
4 《サリアの副官》
2 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》
3 《ピア・ナラー》
3 《異端聖戦士、サリア》

-クリーチャー(32)-
4 《ショック》
2 《石の宣告》
1 《永遠の見守り》

-呪文(7)-
3 《無私の霊魂》
3 《ハンウィアー守備隊》
2 《領事の権限》
1 《断片化》
1 《グレムリン解放》
4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
1 《ハンウィアーの要塞》

-サイドボード(15)-
StarCityGames.com より引用)

 人間が得た新たな力とは、機械である。まるで人類史をたどっているかのようだが、カラデシュの何者かが発明した《金属ミミック》は人間にとって大変有益な存在である。

 この多相の戦士は、戦場に出るに際し選んだクリーチャータイプを得て、さらに後続の同族を強化する能力を持っている。《サリアの副官》の誘発型能力の条件と効果を逆にしたかのような強化能力が、人間デッキ的には「これが欲しかった」というマスターピース感にあふれる。

 1マナ域のクリーチャーが4種16枚という徹底した低マナ域シフトにより、1・2ターン目合計で3体の人間を展開可能。これを《サリアの副官》で強化して押し込む、というのが人間デッキの必勝パターンで、それは『霊気紛争』後も変わらず。

 《金属ミミック》の獲得により、《スレイベンの検査官》《ピア・ナラー》と併せて11枚のアーティファクトおよびアーティファクト・トークンを生成するカードを手に入れたことにより、《発明者の見習い》を安定して2/3として運用できるようになった点は、地味ながら確実に強化されたポイントだ。

 これらの1マナクリーチャーは普通、ゲーム中盤以降に引いてきても盤面に変化を及ぼさないものだが、《金属ミミック》が複数戦場にいれば3/4などの無視できないサイズになる。《無謀な奇襲隊》を使用していた時は奇襲隊の怒濤達成用にこれらの1マナクリーチャーを握ってその時を待つことが多かったが、これからはどんどんと展開していく戦術がメインとなるか。

 『霊気紛争』では他にもナイスな人間カードが。《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》だ。

 この15歳の海賊少女、2マナで1/3と額面のパンチ力は抑えめだが、攻撃するとラガバンという相棒のお猿さんを呼び出す。この猿のパワーが2あるので、2マナでパワー3と考えれば上出来。彼女の強みは、先制攻撃と威迫という戦闘に関する強力な能力を2つ持つこと。自身より大きなクリーチャーが立ち塞がっても、単体であればすり抜けて本体を攻めることができるし、もし2体にブロックされても先制攻撃で1体討ち取って生存、というケースもあるだろう。これがさらに《サリアの副官》《金属ミミック》でサイズを上昇させるのだから、「2マナパワー1、ふふん」と侮ってはいけないぞ。

 メインデッキの怒濤のラッシュで1ゲーム目を取ったら、対戦相手は《光輝の炎》といった全体除去などを増やしてサイドボード後のゲームに臨んでくることだろう。そこで、そういったカードで薙ぎ払われるような小粒なクリーチャーは少し減らして、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》などをサイドイン。

 《ハンウィアー守備隊》も1枚のカードから複数のクリーチャーを展開できるので、手札の消費なく盤面を築いていくことができるので対コントロールにはもってこい(これも《金属ミミック》がいればとんでもないことになるカードだ)。重めのカードが増えるので追加の土地として《ハンウィアーの要塞》も投入しよう。うまくいけば《のたうつ居住区、ハンウィアー》でボッコボコにできるかもしれない。

 こういった1枚に対して複数枚の単体除去・全体除去を使わせるポテンシャルを持ったカードと《鋭い突端》で攻めるのがセオリー。もちろん、押し切れそうなデッキ構成をしている相手にはメインデッキの構成を大きく崩さずにとにかくビートプランを選択してもOKだ。

 プロツアーという大舞台には、こういった「駆け抜ける」系のデッキを持ち込むプレイヤーも少なからず存在する。多少の不安定さ・脆さを抱えたデッキでも、全ラウンドでブン回れば優勝を狙える、そんなデッキで実際に決勝ラウンドまで駆け抜けてくるプレイヤーもいるのだ。果たしてダブリンの地で、人間デッキを選択するプレイヤーはどれほどの数になるのか、また決勝ラウンドにそのデッキ名はいくつ並ぶのか。今から楽しみでしょうがないのである。

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