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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:緑単アグロ(Pauper)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:緑単アグロ(Pauper)

by 岩SHOW

 プレインズウォーカーデッキなる新商品のアナウンスに目を通して、大層驚いた。

 いや、そんな大したことじゃないのかもしれないが、マジックマニア的にはちょっとした事件だ。このセットには通常の『カラデシュ』のパックには含まれないカードが収録されている。その中の1つ......《地形の精霊》。

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 ついにに出た、2マナ3/2能力なし!これまでは2マナ2/2で能力を持たないクリーチャーを、その元祖である《灰色熊》に倣って熊と呼んできた。そんな《灰色熊》と同じレアリティであるコモンにして、2マナ3/2が登場してしまった。これはちょっとした事件だ......通常のパックから飛び出していれば、ドラフトにおいて強力なコモンの地位を占めたことだろう。何せ、自分より2~3マナ重いクリーチャーを相討ちに取れるレベルだからね。まあ、そこのところを考慮して、このプレインズウォーカーデッキという初心者向けのセットへの収録となったのかもしれない。

 ちなみに、コモン以上のレアリティとなれば、そりゃ《灰色熊》越えは存在するので、それゆえにそんなにはしゃぐことじゃないだろと思った方も少なくないだろう。また、ダブルシンボルになればそのスペックにトランプルまでついたヤツがコモンにいたじゃないかとお気づきの方。その通り、《ガラクの仲間》ですな。今日はそんな《ガラクの仲間》が採用されているデッキをご紹介しよう。

Heagyth - 「緑単アグロ」
Magic Online Pauper Constructed League 5勝0敗 / Pauper (2016年9月11日)[MO] [ARENA]
16 《

-土地(16)-

4 《イラクサの歩哨
4 《クウィリーオン・レインジャー
4 《スカルガンの穴潜み
4 《若き狼
2 《ガラクの仲間
2 《巣の侵略者
2 《リバー・ボア
2 《シラナの岩礁渡り
2 《大霊堂のスカージ
1 《マイアー・ボア

-クリーチャー(27)-
4 《地うねり
4 《怨恨
4 《巨森の蔦
3 《吠え群れの飢え
2 《変異原性の成長

-呪文(17)-
3 《はらわた撃ち
3 《自然のままに
3 《散弾の射手
1 《大祖始の遺産
2 《上機嫌の破壊
1 《勇壮な対決
1 《部族養い
1 《心に静寂

-サイドボード(15)-

 Magic Onlineオリジナルフォーマットであるコモン限定構築、Pauperにて活躍している「緑単アグロ」だ。最近はそういう話を聞かなくなったが、僕がマジックを始めたころはコモンで強いデッキが組めるので緑単はオススメ、とよく言われたものだ。

 実際にこうして緑のコモン・オールタイムベストな面々を並べてみると、その強力さに驚かされる。1~2マナにズラリ並んだパワー2以上で攻撃でき、さらに追加の能力まで持ったクリーチャーたち。それらのパワーをさらに上昇させる呪文......土地は限界まで切り詰めての16枚で、軽量クリーチャーを展開し強化して殴る!というただそれだけの、何の変化球もないデッキではあるが......シンプルイズベスト!ということでPauperでもアグロ系統(要するにクリーチャーを展開し攻め立てるデッキ)としては1、2番手を争う人気デッキである。

 戦略については特別なものもなく...《巨森の蔦》が特殊な動きが出来ることに触れておくくらいか。このカードが与える能力は被覆でも呪禁でもない。「あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。」という特殊なものだ。

 なので、例えば対戦相手が自身のクリーチャーを対象になんらかの呪文を使用したところにこれを割り込ませ、弾いてしまうという使い方もできる。Pauperにはこの「緑単アグロ」以外にも「感染」や「白緑オーラ」のようなクリーチャーを強化するデッキが存在するため、それらに対してこのカードは対戦相手の予想外の角度から突き刺さることがある、ということをしっかり覚えておこう。

 なかなかリアルで遊ぶ機会のないフォーマットだが、押し入れに眠っているカードを引っ張りだせばデッキになったりするので、ぜひ友人らでカードを持ち寄って遊んでみてほしい。普段使わないカードが活躍して楽しいよ!

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