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第1回:赤白上陸ビート(スタンダード)


第1回:赤白上陸ビート(スタンダード)

 どうも、高橋優太です。

 これから週に1回、構築の注目デッキを紹介していきたいと思います。

 まず記事を書くに当たって過去3ヶ月のスタンダード大会結果を見直してみたのですが、全国各地どこでも上位はジャンド、ジャンド、またジャンド。もちろん他のデッキも勝ってはいますが、それに比べてジャンドの勝率は非常に高い。もはやスタンダードは『ジャンドの日/Day of Jund』なのか...?

 否。世界選手権もFinalsも、スタンダードの優勝デッキはジャンドではなかった。今回紹介するのは、先日行われたFinalsで全勝優勝を成し遂げた、山本明聖の「赤白上陸ビートダウン」です。

赤白上陸ビート
5 《平地/Plains》
4 《山/Mountain》
4 《乾燥台地/Arid Mesa》
4 《湿地の干潟/Marsh Flats》
4 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2 《ぐらつく峰/Teetering Peaks》
1 《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》

-土地(24)-
4 《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》
4 《ゴブリンの先達/Goblin Guide》
2 《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》
4 《板金鎧の土百足/Plated Geopede》
3 《コーの空漁師/Kor Skyfisher》
4 《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》

-クリーチャー(21)-
4 《流刑への道/Path to Exile》
4 《稲妻/Lightning Bolt》
2 《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
4 《地震/Earthquake》
1 《未達への旅/Journey to Nowhere》

-呪文(15)-
4 《天界の粛清/Celestial Purge》
3 《地獄の雷/Hell's Thunder》
2 《忘却の輪/Oblivion Ring》
3 《悪斬の天使/Baneslayer Angel》
3 《魔力のとげ/Manabarbs》

-サイドボード(15)-

 古来から存在する、殴って焼くビートダウン。ゼンディカーのカードを最も使用しているデッキです。通常エキスパンションひとつでそんなに構築環境は変わらないものですが、このデッキを見るといかにゼンディカーが強力なセットかわかりますね。《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》→《板金鎧の土百足/Plated Geopede》→フェッチランドの動きは、まるでエクステンデッドのスピードです。

 山本のデッキは一般的な赤白上陸と異なる点がいくつかあります。

 まず目を引くのがメインに4枚フル投入された《地震/Earthquake》。赤白がジャンドに負ける要因として《芽吹くトリナクス/Sprouting Thrinax》、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》に対処が遅れてライフ面で負ける、ということが挙げられます。その両方をケアできつつ、対ビートダウンでも挽回でき、最後の一押しにもなる地震は最適だといえます。上陸クリーチャーのサイズが上がっている状態でうつ《地震/Earthquake》は一方的な全体除去になり得ます。

 そして《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》。このカードは《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》。《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》とのコンビで一気に大ダメージを稼ぎ出します。自分の場が土地ばかりになってもこれさえトップデッキすればいつでも逆転でき、4ターン目以降は常に引きたいカードなので4枚は納得の枚数です。

 《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》はネコやムカデに飛行を与えたり、トークンと《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》がコンボだったりとデッキに噛み合った能力です。3枚でも良いとは思いますが、前述の《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》と合わせて4マナが多くなりすぎると動きが鈍くなるので注意。

 このデッキはメインはジャンドに有利なのですが、サイド後《噴出の稲妻/Burst Lightning》《終止/Terminate》などの単体除去を多めに取られていると逆に不利になります。《ゴブリンの先達/Goblin Guide》や《コーの空漁師/Kor Skyfisher》は除去されるとデメリットがきついのです。

 山本のデッキで注目すべきポイントは、サイドボードまで含めた構築をされているところです。《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》など、除去耐性のあるカードで後半も強くなって、《地獄の雷/Hell's Thunder》(ジャンドには8点火力で、除去しづらい)や《地震/Earthquake》でライフ面でも優位を保てる、理にかなった構築です。

 こう書くと赤白上陸が完璧みたいな記事になってしまいますが、もちろん攻略法もあります。

 上陸クリーチャーは自分のターンだけ大きくなるため、相手ターン中に打たれる《地震/Earthquake》《ジャンドの魔除け/Jund Charm》などの全体火力に弱いです。ジャンドやコントロールデッキなら序盤の上陸クリーチャーを《稲妻/Lightning Bolt》、イーオスで補充した後に全体火力というのが理想ですね。

 《流刑への道/Path to Exile》を使うときは注意。例えば《ステップのオオヤマネコ/Steppe Lynx》《板金鎧の土百足/Plated Geopede》が攻撃してきたときに、まずムカデの先制攻撃ダメージを受けてからネコに《流刑への道/Path to Exile》を撃てばダメージが少し減ります。逆に赤白側が《流刑への道/Path to Exile》を自分の不要クリーチャーに撃って《巨大化/Giant Growth》として使うこともあります。

 極論を言うと、今のスタンダードはジャンド、赤系(赤単、赤白)の2強だと思います。コントロール好きとしてはビートダウンばかりの環境は好きではない...けど、たまには本体《稲妻/Lightning Bolt》も悪くない。

 さぁ、あなたもビートダウン!


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