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戦略記事

中村修平の「デイリー・デッキ」

中村修平の「デイリー・デッキ」:MUD(ヴィンテージ)

中村修平の「デイリー・デッキ」:MUD(ヴィンテージ)

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編集より:中村修平が日替わりで注目のデッキを1日1個紹介するミニコラムです。本コラムは掲載の1~2週間前に英語圏向けに制作され、英語サイトから全世界に発信されています。

日本公式ウェブサイトでは、日本語の原文を掲載いたします。今週は23日(月)~27日(金)の掲載です。


 土地は1ターンに1枚までという制限をあざ笑うかのような「1ターン目Mox連打」の暴虐さはヴィンテージの華。
 やったら最高、やられたら最悪。
 一方的だと筆舌に尽くしがたい苦しみとなるのですが、それを咎めてかつ自分だけ、なんて手段もなくはありません。

 MUDの設計思想はまさにそんな感じ。簡潔に言っちゃうと、
「パワー9のようなカード、特にアーティファクトを使っている奴は許さん。でも俺は使うからね。」

 まるでわがまま放題な子供かと思いかねない理屈ですが、それを可能にするのが各種妨害アーティファクト。
 《Mox Sapphire》や《Black Lotus》が呪文であることに着目して、《アメジストのとげ》や《抵抗の宝球》で唱えること自体を難しくして、唱えられたとしても続く軽量のドロー呪文を重くすることで、デッキ全体の速度を遅くすることに尽力します。
 ちなみに自分はアーティファクト呪文限定で一気に3マナ出てくる《Mishra's Workshop》からマナ供給を受けるので、多少の影響こそありますが概ね問題なし。基盤にしているところが違う強みを最大限に活かすのです。

 あとは亀のように遅くなった対戦相手をさらに減速させるべく、《露天鉱床》や《不毛の大地》で土地を殲滅。Moxなどの恩恵で通常の構築より土地の枚数を切り詰めているところを逆手に取ってやりたい放題。
 決め手は適当な大きくて強いアーティファクト・クリーチャーで、軽くて《アメジストのとげ》に近い効果を持っている《磁石のゴーレム》や、苦労して出された対戦相手のMoxを叩き割って地獄へ突き落とす《鋼のヘルカイト》なんかが有力な候補ですね。

 ただしマジックの各種ルールに縛られるのはこちらも同じなのを忘れずに。
 先手を取られてのMox連打、そして叩きつけられる深刻な脅威にはどうしようもないのは青以外のデッキが持つ宿命。
 あちらが立つならこちらが立たず。全てが上手くいくとは限らないものです。

davidlemon (4-0)
Vintage Daily #8046362 (2015/3/7) / ヴィンテージ[MO] [ARENA]
4 《Mishra's Workshop
4 《古えの墳墓
4 《ミシュラの工廠
4 《不毛の大地
1 《露天鉱床
1 《トレイリアのアカデミー

-土地(18)-

4 《ファイレクシアの破棄者
4 《磁石のゴーレム
3 《ファイレクシアの変形者
4 《カルドーサの鍛冶場主
1 《映し身人形
1 《鋼のヘルカイト
1 《隔離するタイタン

-クリーチャー(18)-
1 《Black Lotus
1 《Mana Crypt
1 《Mox Emerald
1 《Mox Jet
1 《Mox Pearl
1 《Mox Ruby
1 《Mox Sapphire
1 《太陽の指輪
4 《虚空の杯
4 《アメジストのとげ
3 《抵抗の宝球
4 《からみつく鉄線
1 《三なる宝球

-呪文(24)-
2 《ワームとぐろエンジン
1 《映し身人形
1 《トリスケリオン
4 《トーモッドの墓所
1 《真髄の針
3 《世界のるつぼ
2 《四肢切断
1 《幽霊街

-サイドボード(15)-

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