読み物

ども、ドラゴン大好きエーツーです。主任によばれてきたんですけど......
じゃなかった。ご無沙汰しています、浅原です。
基本セット2010(M10)が発売されて時間も経ち、多くプレイしている人もいるのではないでしょうか。GP新潟も盛況ということで周りでもM10人気留まることを知らずって感じですね。自分もGP新潟のシールド戦では《ジャンプ/Jump》と《怒り狂うゴブリン/Raging Goblin》を3枚ずつ引いて、デッキ構築中に眺めていたらゲシュタルト崩壊を起こし、実はすごいコンボじゃ?と勘違いして入れるところでした。ジャンプするゴブリンとか面白いかなと。何とか思いとどまりましたが、M10はそんくらいやばいですね。
せっかくなので《ジャンプ/Jump》について2万字くらい語ろうと思ったのですが、今回はM10の土地・アーティファクトのレヴューみたいなので、それは今度にして、さっそくレヴューを書いていくことにしましょう。
土地の変遷
10版では《硫黄泉/Sulfurous Springs》など10種類の組み合わせであった2色土地ですが、M10では有効色のみの組み合わせの新しい土地に変わっています。
もともと、ダメージランドは好きじゃないので、個人的には《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》等の2色土地は歓迎で、基本地形と関連の深い土地は基本セットに相応しいものと呼べるのではないかと思います。特にコントロールライクな人にとってのダメージランドはただのダメな土地。すなわち、ダメランと呼ばれているくらいなので、かなり喜んでいるんじゃないでしょうか。
基本セット2010の新ランド
ただ、対抗色土地の損失は大きいかもしれないですね。白黒トークンデッキや青赤スワンバーンなどのデッキは対抗色のダメージランドを必要としていたので、デッキの方向性を狭めたという点は否めません。ただ、思うことは、やはり色という特性があり、対抗色という位置付けがある以上、基本セットでそこまでサポートする必要は無いのかもしれないということです。すなわち、基本セットに必要な直感的な分かりやすさとデッキ構築における有用性のバランスの取れた作りになっている土地と考えるとかなり優秀な土地と言えます。
ただ、こいつらはローウィンブロックの土地とは仲が悪く、かなり険悪です。ジャイアンとのび太くらい険悪です。なんで、優秀な多色土地の多い、ローウィン・シャドウムーアブロックが落ちた後にさらにのびのびと活動できるといっていいでしょう。
あと、《ガーゴイルの城/Gargoyle Castle》は現在でもかなり強い土地として注目されています。土地兼、インスタントタイミングで出せる3/4飛行って良く考えるとおかしいです。すでに十分評価されているとは思うのですが、結局現在では《変わり谷/Mutavault》もあるので、それが無くなるとまた赤丸急上昇の予感がします。
アーティファクトの意味
どんなデッキにでも組み込めるアーティファクトは強すぎてもダメだといった風潮が頃日ではあり、攻撃的に強いカードというのは入らないのが最近の通例です。それはM10でも同じような形になっています。
最高レアリティの神話レアにしても《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus》と《白金の天使/Platinum Angel》。
どちらも、環境によっては使われることのあるクリーチャーでインパクトという点では最高クラスですが、使いやすいかといわれると、どちらかといえばどないせいちゅうねんって感じのクリーチャーです。まあ、《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus》の11マナはなかなか出せませんが、それを無視して出す方法はいくらでもあるので、実際には戦場にでるのはそう苦労はしないかもしれませんが、どのデッキにも使えるかっていうと絶対無理です。
ただ、これは基本セットとしてのバランスとしては正しいかなと。個人的には《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus》を《変身/Polymorph》で戦場に出してワッショイするデッキなどは使ってみたいのですが、これが《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》とかだと、全部のデッキに入って環境を破壊してしまうからよくないうえに面白くない。《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus》くらいのもんだと、せいぜい戦場に出て対戦相手を破壊するくらいなので、全然マシなうえに面白いです。
環境の破壊、ダメ!絶対!
これは、M10の最高のカードといわれているのがハイスペックながら対処のしやすい《悪斬の天使/Baneslayer Angel》っていうのを考えると、全体的な面でも基本セットとしてしっかり配慮されているのが分かります。
装備品に関しても同様にカードとしての力がある程度、特に前衛的な部分が抑えられているといえますが、《魔道士封じの鎧/Magebane Armor》なんかは強力な効果を持っています。
サイヤ人も封じるぞ!
GPバンコクではあの、地球人でも数少ないレベル8プレイヤーに上り詰めたことのある、栗原 伸豪(東京)を優勝に導いたカードです。これはリミテッドのことですが、構築においても可能性を秘めている装備品ではないでしょうか、そもそも装備品というシステムが強いので、いついかなるときに出てきてもおかしくはないですね。これは《ゴルゴンのフレイル/Gorgon Flail》についても同様のことがいえるかもしれません。
新しいものを受け入れる面もあれば、古くから基本セットを支えて来たカードというのも入っています。
《吠えたける鉱山/Howling Mine》なんかはそのひとつで、効果も特殊で歴史的にいろいろなデッキを支えてきました。最近ではターボフォグや《蔵の開放/Open the Vaults》デッキなんかで使われていますが、かつては《停滞/Stasis》と共に使われターボ・ステイシスデッキの主要パーツとして活躍していました。まさに歴史と伝統のアーティファクトといえるでしょうし、デッキタイプを広げる役割でこれからも活躍するのは間違いないはずです。
後は《真髄の針/Pithing Needle》なんかが、よく使われるアーティファクトの代表です。プレインズウォーカーが基本セット入りし、これから先も登場することは確定的である以上、それを止められる《真髄の針/Pithing Needle》もまた強力なカードであるといえるでしょう。特にダメージで押せないデッキでは置物であるプレインズウォーカーには触れることができないので、こういったカードは必要になります。各色の特徴を生かしつつ、それを支え、アクセントとなったり、弱点を補う役割を十分果たしているといえるでしょう。
ゼンディカーを見据えて
いろいろな特徴がM10にはあると思いますが、結局、基本セットは何のためにあるかというと、マジックをするのに最適な環境とバランスを整えるというのがあります。それが何故必要かというと、これから生まれるエキスパンションの存在があるからです。特徴のあるエキスパンションでは尖った構成やエキスパンションごとの能力によって、様々なデッキの可能性が生まれます。
《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》や《ガーゴイルの城/Gargoyle Castle》によってそれが円滑に働き、強さを発揮できるように下支えするのもM10の役割ですし、《真髄の針/Pithing Needle》のような抑止力で強くなりすぎないようにするのもM10の役割でしょう。対抗色への対策という点での《大貂皮鹿/Great Sable Stag》や《天界の粛清/Celestial Purge》《死の印/Deathmark》なんていうのもその意志の表れです。強くなりすぎるデッキがあればそういったカードを多くとればいいというわけです。
個人的にですが、こういったバランサーを取る必要があるのは、これから現れるエキスパンションがすごく革新的であるということの証拠ではないかと考えています。新カードもよく見ればゼンディカー、またそれ以降を見据えたものになっているというのは疑いようもないはずです。
例えば、ローウィンブロックと相容れない新2色土地もそうですし、さほど役に立たない《悪斬の天使/Baneslayer Angel》のプロテクション(ドラゴン)(デーモン)や仲間の居ない《吸血鬼の夜侯/Vampire Nocturnus》といった神話レアもそうです。
これは、これから先のセットに対する暗示なのかもしれません。使い道のさっぱわからない《命運の鏡/Mirror of Fate》なんていうのもありますし。
M10は今までの基本セットに比べて1年間の付き合いでしかないですが、それ故にこれからの1年間では密接に関わってくるといってもいいでしょう。時間が経って、何か気になることがあれば、ふらっと各色のレヴューを、良ければこのレヴューも見直してみるといいと思います。何か見つかるかもしれませんし見つからないかもしれませんが、少なくともニヤニヤ笑いの顔を思いだしたりとか《強迫/Duress》とか《稲妻/Lightning Bolt》に対して新鮮な気持ちが芽生えたりとか、お腹がすいたりとかするんじゃないかなと思います。
最後に個人的なトップ3。アーティファクト・土地で。
1位
《命運の鏡/Mirror of Fate》
基本的にどう使っていいか分からないカードというのは実際埋もれてしまうか、大爆発してメタゲームへ躍り出るかの2拓です。そして、もっとも期待をこめるならこいつでしょう。現状、どう使っていいのか分からないので、なんとも言えない面も多いですが、一瞬でライブラリーを0にできるのは効果的にはすごいです。まあ、《最後の審判/Doomsday》が強かったかと言われると怪しいんですけど、この期待感は何者にも変えられません。
2位
《真髄の針/Pithing Needle》
もっといて損はない、どんな環境でも使える有用なアーティファクトといえばこいつでしょう。とりあえず、どんなデッキでもプレインズウォーカーを止めることができるのはアーティファクトならではのもの。逆に言えば、起動型能力を主軸にするデッキはすべからく、こいつに対処できるか、置かれてもいいような構築をしていく必要があるといえるはずです。
3位
《ガーゴイルの城/Gargoyle Castle》
《変わり谷/Mutavault》があまりにも強烈な印象を与えていますが、こいつはかなりやる土地です。ゼンディガー後はよく見ることになるのは間違いないでしょう。まあ、それも、ゼンディカーの土地があまりにも強すぎるとかなら話は変わるかもしれませんが、それでも、割って入るくらいの力はあるでしょう。戦力として期待できるマナの出る土地が、貴重かつ強力なものというのは歴史が証明済みです。
そういえば最後の最後で残念なお知らせですが、アーティファクト、いやM10のどこを見ても今回もからくりは採用されていないということですね。結局のところ私はからくりを作りたかったのだ。って話ですが、ゼンディカーはからくりエキスパンションという噂なので、これから始まるプレヴューを家にある《蒸気打ちの親分/Steamflogger Boss》と一緒にワクワクして待っていることにします。
